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通り過ぎる喜びに接吻する

喜びを自分のために曲げるものは
翼がある生命を滅ぼすが、
通り過ぎる喜びに接吻するものは
永遠の日差しに生きる
          (ブレイク)

「今ここ」を生きる。
他の表現ないかなあ と考えていたら、ふと、どこかで聞いたことのあるこの詩を思い出しました。調べてみると、それが、「海からの贈り物」(アン・モロウ・リンドバーグ 新潮文庫)の本の中に載っていることがわかったので、注文し、昨日さっそく読んでみました。
 
びっくりです!
なんと、そのままの言葉「ここ」「今」とありました。

人間の潜在意識の情報処理能力って、すごいですよね。
よく、人と話していて、有名人の名前が思い出せなくて、お風呂に入ったとたんに思い出す、っていうのと同じですね。話がそれてごめんなさい。

この「海からの贈物」は、
「女はいつもこぼしている。そして子供、男、または社会を養うために与え続けるのが女の役目であるならば、女はどうすれば満たされるのだろうか…世界的に有名な飛行家の妻として、そして自らも女性飛行家の草分けとして活躍した著者が離島に滞在し、女の幸せについて考える。現代女性必読の書。」
と裏表紙にも書かれていますが、あなたにもぜひ読んでほしいです。

490円(税別)で、薄いし、本当におすすめ!

さて、このブレイクの詩ですが、
私たちは、ずっとずっと同じ状態であることに執着してしまいますよね。
またそれを美しいと勘違いしてしまう。永遠の愛を誓う とか、友情も、生活もそうですが、けれど、それは、その持続は「成長すること」または「流動性に」「自由であること」にしか求めることはできない と書かれています。

瞬間瞬間 毎日毎日に、生きる喜びを見出し、過去に強引にしがみついたりまた焦ったりしないで、常に「今」にしっかり立ちながらも、軽やかにステップを踏んでいくということかなと思います。

また著者のリンドバーグ夫人は、恐怖が「翼のある生命」を滅ぼすと書いています。「その恐怖は、その反対である愛によってでなければ追い払えなくて心が愛で一杯になっている時には、恐怖や疑惑が入り込む余地はない。」と。

やはりここでも「自分」を愛で満たし、そして人を愛することの重要性を感じました。
社会的に経済的に、どんなに成功していても、その人が本当の意味で、自分のことを好きでいなければ、自分の本当にやりたいことをしていなければ、
他者から見てどんなに「幸せそう」に見えても、それはむなしい人生になりますね。悲しすぎます。

「生きがいについて」(神谷美恵子 みすず書房)にも書かれていましたが、「自己に対するごまかしこそ、生きがい感を何よりも損なう」

かつて、私もそういう状態でした。自分をごまかしていたように思います。

外側に反応するよりも、常に少し先、遠い先の「ありうる自己像」を意識し、「今ここ」を軽やかに喜び感謝して生きていきたいですね。

今日も深い呼吸で、自然体で、過ごしていきましょう。

読んでくださってありがとうございます。


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