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僕ヤバの深読み【Karte.4 僕は渡した】僕の心のヤバいやつ

Karte.4 山田の「見られたいところ」が判る回

Karte.4の大筋は、市川が陽キャ男子グループから山田へ手紙(下ネタ)を渡すよう強制されるところを、たまたま持っていた自分のイラストとすり替えることで事なきを得る、といった内容だ。

この話で最もグッと来るのが、山田がすり替えた手紙を見て、市川が本来の手紙を読むシーンだ。

山田はもともと興味のない男子には冷たい視線を送りがちだ。

Karte.1の冒頭で市川へ送った視線もそうだし、今回の足立に対してもそう。
(まあ足立は度々セクハラまがいの絡みを女子グループに行っていたので、「どうせ下ネタだろ?」という含みもあると思うが)

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渋谷クリスマスデートの待ち合わせの時でさえ、山田が市川だと気づかなかった時、かなり冷たい表情をした。

そして、山田は恐らく、男子から手紙を貰う経験なんて山ほどあって、大抵は「付き合って下さい」だの「LINE教えてください」だのだろう。

興味のない男子からの決まりきったアプローチ。

だが開けた手紙は市川が書いた自分の似顔絵。
(市川の妄想小説のヒロイン設定なのだが)

山田の冷たい表情がフワッと明るくなる。

描かれていたのは、少女のようなドレスに身を包んだ幼い自分。

数多の男子が「スタイルが良く大人っぽい」と言い寄る中、鼻歌を歌いながらお菓子を頬張る、年相応の子供らしさを落とし込んだような、「本当の山田」を描いたイラスト。

モデルとして「大人」を表現する一方で「本当の自分を知っている人は少ない」と思っている中、思いがけない相手から送られた意外なファンレター。

山田はそこに驚いて、市川の手紙に好印象を持ったんだと思う。

普通に考えたら、男子が少女化した自分の似顔絵を渡して来たら「キモッ」と思うだろう。
そう思わないところが山田らしいというか、「変わっているところ」なんだと思う。

そして何より、このコマ割りがすごく印象的。

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上下の対比と、それぞれの手紙に対する山田の反応が伺い知れる。

左上(イラスト)の手紙を貰ったから、右下の表情になった。
ということは、足立の手紙(左下)を貰ったら、まあ右上の表情になるよね。という。

市川と小林は似ている

小林は山田の親友だが、ストーリーの随所でこの二人は似ているな、と感じる。

背格好や髪型はもちろんなのだが、山田に対する姿勢というか、ありのままの山田を受け入れて好んでいる所やツッコミを欠かさない所とか。

この回の冒頭で、足立の言っていることは実はあながち外れでもないと思う。

足立「小林を彼氏だと思って想像してみろ」

この辺りは、Karte.9「僕は匿った」で深堀りされているので、その時の深読みでぜひ。

前回 > 僕ヤバの深読み【Karte.3 僕はお膳立てした】

次回 > 僕ヤバの深読み【Karte.5 僕は遭遇した】


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