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【敷人】エピソード3(教師)

ある日の学校。

「皆さん、おはようございます。」
職員室にいる教師たちは、校長の申し渡しに耳を傾ける。
「今では止めてしまったところも多いのですが、家庭訪問を行いたいと思います。最近たまにですが、家庭内での虐待の報道をニュースで見ることがあると思いますが、
そういった事実を一早く見つけるため、というのが一つ目の理由です。二つ目の理由としては、どんな環境で生活しているのかを把握するためです。
日程につきましては、皆さんのスケジュールを考えて決めたいと思います。それではよろしくお願いします。」
「はい。分かりました。」
教師たちは一斉に返事をする。

その日のホームルーム。

僕達は先生が来るまでスマホを見たりして待つことにした。僕はもちろん先生達のお尻の画像や動画を見ている。
しばらくするとチャイムが鳴った。先生が来たようだ。
早速先生の話が始まる。
「皆さん、来週からしばらくの間、家庭訪問が始まります。」
「はい!」
みんな元気よく返事をした。しかし、すぐに教室内がざわつき始める。
「えーっ!ヤダなぁ……。」
女子たちが声を上げる。

「まあまあ、そう言わずに……。」
先生がなだめるように言う。
「じゃあさ……、家庭訪問中って、ずっと家にいなきゃダメ?」
一人の男子生徒が手を挙げて質問する。
「なるべく家で待っていてくれるとありがたいですね。」
「ふぅん……。分かったよ。」
こうしてこの日はホームルームが終了した。

家に帰った僕は、真由美さんに来週から家庭訪問があるという話をした。
「あら、そうなのね。チャンスじゃない!ソファーの中に入っていれば先生が座ってくれるじゃない!」
「うん、そうだよね!」
確かにそうだと思った。先生もまさかソファーの中に隠れているとは思うまい。これで僕の望みがまた叶うかもしれない。そう思っただけで興奮した。

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