悪意に耐えられない

過日、 X の仕様変更で「おすすめ」欄が表示されるようになっている。見ていると面白い漫画や知らなかった情報もあるが、それ以上に他人の悪意が表層化しており、見ているとしんどい気持ちになるものも多い。

自分自身でもそういった情報を積極的に取りに行っているせいもあるかもしれないが、私のフィードでは、例えば「◯◯◯した友人の話」(たいてい、嫌なことをする友人・家族・他者と一般常識を持ち合わせ被害に遭う自分、という構図)の漫画や、男女間対立、世代間対立、煽り、犯罪行為とも言えるような投稿が流れてくることが多い。

正直、犬の子供や微笑ましい動物の投稿だけ見ていたい。人間の子供や赤ちゃんも可愛くはあるが、動物という存在は完全に人間が理解し得ない相手だと私は思っているので、何をしても仕方ないと許せてしまう部分もあるからだ。

もちろん、こういった感情を同じ人間相手にも持ち合わせる必要はあると思う。私も今まで生きてきて、そういった相互理解を図ろうとしたこともあった。世の中の道理を知らなかった無知な自分であれば、そうであったかもしれない。しかし私は、年齢を重ねるに従い、相応に自分自身の中に黒い感情が渦巻くのを見過ごせなくなってしまった。

そもそも SNS やインターネットから離れた方が良いのかもしれない。私自身がこのような情報をうまく扱えなくなってしまっている。ここで見るような投稿に対して、同じような悪意の感情が自分自身の中に生まれているのも含めて、自分自身に対して失望することが多くなった。

できれば自分自身の中にある悪意といった負の感情は認めたくないと思う一方、どんな考えや意見であっても認めることこそが文化の多様性、この世界に生きる生物にとって許されるべきことなのでは、とも思う。

私の意見や考えも、他者から見れば理解し難い部分もあるだろう。私自身の感情を認めてもらいたいと思うならば、同様に他者の意見も認めるべきだ。そういったことも考えるのだが、やはり自分が落ち込むような意見や考えはできるだけ目に入れたくない、そうも思ってしまう。

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