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vol.4 成功する地方移住と田舎暮らしについて語る決定版~イノシシを捕まえて報奨金で儲ける方法~

太田製作所さま サウザーの白熱教室
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※試聴版。オリジナル版(56:00)は購入後に視聴可能。

第四話(全六話)
前回までで、地方・田舎においては原始時代から続く「群れ」の潜在意識からくるウェットな性質と、人間関係のバランスシート構築のこと、そして実用性が求められると述べた。
では、資産や商品、特殊技能を持たない者が地方移住することは難しいのだろうか。その問題に対する具体的な処方が本作では開陳される。
これは講師の太田先生と東雲先生がおよそ10年前に無手の状態で挑み、大変な思いをして得たメソッドなので大変な価値があることをここにお約束する。たとえその教えの全てを実行できなくとも、エッセンスを理解して活用してもらえたら地方移住の失敗確率は大きく下がるはずだ。
地方移住を成功させるコツは、その地域の村社会において「有用な人」となることである。
有用な人とは、村という「群れ」にとってプラスになる人、もしくはマイナスをなくせる人だ。農作物の生産はもちろんプラスだし、雇用の創出もプラスだ。しかしながらよく考えると、プラスを生み出すことは元手となる土地や資産が必要なことが多く、無手から地方移住をしたい人には不可能なことだろう。となれば、次にはマイナスを軽減する方向で貢献を考えていく。具体的には「お困りごと」を解決する。
そしてさらに言えば、それに対処できる人が少ないことほど効果は高い。地方・田舎の人々が困っていることで、やる人が少ないことはなんだろうかーー
そう、それがお待たせしていた本作の副題「イノシシ狩り」なのだ。
イノシシは畑を荒らし、その牙で襲われると大怪我する危険な動物で地元の厄介者だ。この大きなマイナスをもたらす者に対してこれまでは、フェンスで入れないようにして、畑や村落を守るという方式が取られていた。しかし万里の長城のように築かれたフェンスは長き年月により劣化し破られつつある。もはや防除ではなく駆除ーー攻勢に打って出ることが求められている。
しかしながら田舎に住む先住民の多くは農耕民族であり、殺生が得意ではない。つまり猟師の供給は少ない。この需給のギャップに入り込むことにより、無手の新参者であっても一級の扱い、歓迎をされる。これが本作の奥義のひとつである。

先住民が見慣れない新参者を目にする。
まずは警戒し「何しに来た?」と疑いの目を向ける。不法投棄に来ているのか、何か盗みに来ているのかーー?それに対して

「イノシシを獲りに来ました」

この言葉ひとつで、それまで不審に見えていた外来者が、一気にスーパーヒーローに変わる。この瞬間、怪しい新参者は群れにとって有用で、貴重なありがたい人材となるのである。
おすそ分け文化に対しても、狩猟活動そのものが労務として十分な貢献となるし、捌いた肉を返礼品にすることもできる。加えてイノシシ、シカ、アライグマ等の害獣を駆除することにより報奨金が支払われる自治体もある。現金収入の機会が少ない地方においては貴重な外貨獲得ソースとなる。

では、これを行うための地域はどうやって探すのがよいのだろうか。まずは害獣駆除に報奨金が設定されているかどうかを確認する。
本作では、地方移住を失敗しないための方法として二段階移住を推奨している。最初から「えいや」で奥深い田舎にダイブすることはお勧めしない。そもそもイノシシが少ない地域もあるし、捕獲の報奨金の設定が無かったり、金額が低かったりしたら成り立たなくなる。また、自治体のルールやそこに住む人々が面倒臭いケースもある。それを「えいや」でダイブしてから「知らなかった」で後悔するのではなく、奥深く進む前に、地方の小都市に拠点を作って、前もって内偵を進めるのだ。小都市であれば住居の供給も十分だろうし、生活に必要な物品の調達も容易だ。
そうして拠点を中心に、足を使って調査をしていく。インターネットが発達した現代であっても、載っていない情報は多いためだ。まず調べたいことは、イノシシの被害状況や自治体における報奨金の金額、猟友会など先行組織の有無、などである。続いて格安で住める住居の確保が大切だ。勤め人をせずに低コストで生きていくためには、毎月発生する住居費用が5万円などかかっていたら、成り立たない。1〜2万円ほどの家賃の家、もしくは百〜二百万円で購入したいところだ。
そのような物件を不動産屋に尋ねても、取り扱いがない。そもそも流通していないのだ。山村の物件は立地の悪さから需要もなく、家賃も低いことから不動産仲介業者にとっても扱うメリットが薄い。そのため取り扱いがないのだ。空き家はあっても、流通はしていない。これをうまく発掘して手に入れることが、第一段階の主なミッションとなる。洗濯物を干していない家、いつも窓が閉まっている家などを見つけて、近隣の人に聞き込み調査をする。ちなみにその時にも当然、不審者扱いされるのだが、ここで「イノシシを獲っていまして」という自己紹介は先住民の警戒を解きやすく、それどころか優遇を受けやすいのだ。
こうして考えると、地方移住はどの土地を選ぶかが非常に大切になってくる。観光やレジャーにいくような気持ちで、単なるイメージや、なんとなくで選んでしまうことは失敗を招くことが、わかっていただけたかと思う。これまでの歴史の中、多くの地方移住ワナビー達がで失敗してきた。しかしこのことは、地域社会という「群れ」への貢献や実用性が求められていることを知らず、先住民との人間関係バランスシート構築の意識がなく、高い家賃を支払わざるを得なかったから、うまくいかなかったのだ。
本作で推奨する方法と、そのエッセンスを理解した人は、先人達のようにイメージや自分が行きたいというだけの理由で「えいや」と移住することはないだろう。そこにイノシシ狩りという切り札が加われば、最初に当たる壁「不審」という先住民の目を素早く解除することができる。
とはいえ、イノシシ狩りは危険を伴うし、罠や各種の武器・道具を正しく扱えなければ務まらない技術職でもある。また、法規制や制度の仕組みも勉強する必要もある。
その詳細を説明するにはうわ何をするやめr
????「狩猟について詳しく知りたい方は秀和システム社から出ている『狩猟の教科書』を読んでみると良いですね!
さらに各種制度や法規制などについても詳しく知り、お仕事にしたい方は同じく秀和システム社から『狩猟を仕事にするための本』が出ておりますのでおススメです!」
夜が明け東の空が明るみ始める。たなびく雲が、曙光に照らされ輝き流れてゆく。
つづく

著:ヤコバシ

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