8月20日
養蜂は8月から新年を迎える。明けましておめでとうございますである。
キャリア6年目にしてもまだ勉強することが多い。
つい先日、一日中蜂の世話をやってみて思ったこと、反省などを書き留めたい。7年目にいい形でつなげたいと思っている。
7月下旬から8月に入ると、カラスザンショウという夏の花が咲き、大いに流蜜する。最近やっと分かってきたこととして、この8月の流蜜は5月とか6月のピーク並みなのではあるまいか?ということだ。とにかく物凄い量の蜜が入る。
しかし、そこは群によって明暗が分かれる。群によって個体差が大きいのだ。
①寄生ダニのダメージが大きいか小さい
②越夏つまり梅雨の食糧難で飢えたか飢えなかったか
この二点に関する明暗差が、非常に大きいのである。なお、①が9割だと思う。②は所詮1割。であるから、ミツバチの潜在能力をきちんと引き出すことができれば8月はピークと言って良いぐらいの蜂蜜収穫機会になりうる。
そう、ダニがおらず順調な群は蜜がたくさん入る。まさにはちきれんばかり。
一方でまったく蜜が入らない群がある。ぜんぜん元気が無くて、群が崩壊しているようですらある。ちょっとだけダニが居た群だ。差はほんの僅かなのである。
前者も後者も6月までは二段満群で勢い盛んだったのに、一ヶ月足らずでどうしてここまで差が出るのか?というと、その原因はやはりダニなのだ。6月下旬から7月に一気にダニが増えてしまった群は、8月に蜂蜜の収穫チャンスは無い。
通年サイクルとして8月の年初にダニを完全駆除する。秋を越し、冬を越し、春を迎えて収穫の季節だ。蜂たちにとって冬越しに並んで厳しいのが梅雨時で、この時期は蜂たちにとって餌はねえし湿気は多いしアリは攻めてくるし、辛いことである。そして梅雨が明けて最期の頑張りどころとして7/20~8月いっぱいのカラスザンショウ他の大流蜜の季節が待ち構えている。蜂にとって、冬越しの貯蓄を作る最後のチャンスでもある。
5月6月まではどの群も良い。蜂の世話は簡単。
しかし、8月に好調を保てるかどうかは難しい。個体差があるのが今年の蜂の様子であり、ここをどうにかしたいと思って反省している。
個体差があると揃えたくなるのが人間である。上手く行く方法をとり、上手く行かない方法を捨てる。農業とは環境を自分の良いようにコントロールすることだから、ミツバチを飼っているのであればミツバチを自分の都合良いようにコントロールする手法を模索するのは人間の性だ。
どうやら6月中旬~7月中旬の1ヶ月間がやばいということである。カラ梅雨になれば蜂も元気とか思っていたけど、そういう希望的観測と他力本願はいい加減やめねばならん。日照時間ピークで西洋蜜蜂の本来の生理においてピークなのであるが、ここは日本だ、雨が降れば花は咲かない。
今これを書いて、やっと諦めがついた。梅雨に薬入れよう。
8月に女王蜂を閉じ込めて、ダニ薬を効かせる処置をしていたのだが、ワイ思うんだけど、むしろ6月中旬~7月中旬に前倒しでダニ薬投与をするべきではないだろうか、と。梅雨時期に産卵しても、どうせ餌不足で飢えるんだから、むしろこの時期にこそ、女王蜂を閉じ込めて薬を効かせるといいのではないかと。
どうせ花は無い。産卵があっても蜂児を食わす花粉も蜜も少ない。
梅雨が明けると一転して大流蜜がある。梅雨地期にダニ駆除をやるべきかもしれない。ぐぬぬ、この「改良」はかなり勇気が要るな。
そうすると、防除は通年で考えるべしとして、年の裏側にもう一発ダニ駆除をやるべきだろうから、1月とかになるんだろうか。1月に蜂の箱を開けて女王を捕らえてカゴに入れてというのは難儀すぎる。まだしも少し暖かい11月下旬とか12月月初に女王閉じ込めてダニ薬投与が良いのかなあなどと。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?