シーズン6 #6(#82)『ディッシャーの大手柄?』

  • 原題:mr. MONK and the Buried Treasure

  • 放送日:

  • 2007年8月17日

  • 2008年5月6日

  • スタッフ:

  • 脚本 ジョナサン・コリアー

  • 監督 サム・ワイズマン

ゲストスター:
コディ・マクメインズ(トロイ・クローガー役)
テイラー・ニコルズ(スティーブン・コネリー役)
ショーン・マルケット(リドリー役)
スタンリー・カメル(クローガー先生役)
キース・イーウェル(化学班技師役)
ペギー・マニックス(カレン役)

<ストーリー>
 クローガー先生の息子トロイが、友人たちと遊んでいた駐車場で男の死体を発見する。心臓発作で死んだその男は銀行強盗犯で、車内には空の現金袋と手書きの地図が残っていた。地図に記されたx印に大金が埋められていると考えた彼らは、警察には通報せず、単位のかかった大事な宿題だと嘘をついてモンクに地図の解読を依頼。これでクローガー先生の役に立てると張り切り、ついに地図の解読に成功するモンクだったが、ストットルマイヤー警部から2人組の銀行強盗について相談を受け、トロイたちが危険な事件に足を踏み込んでいるのに気づくのだった――。

<解説>
“マンネリ化への危機”が強く意識された時期だったのか、この第6シーズンでは――特に本作あたりから――それまでにない意表をついたプロットや展開が一作ごとに工夫されているように思われる。本作での殺人は、粗暴な銀行強盗による警備員殺しのみ。ドラマの大半は、“ポンコツ高校生たちの宝探し”に巻き込まれたモンクのドタバタ推理譚にあてられており、大騒ぎのあげく、あわやの大ピンチを迎えるクライマックスまで、先のまったく読めない展開が愉しい好エピソードとなっている。
 前シーズンの「クローガー先生 引退」で提示された、先生と息子トロイとの関係が無事に修復され、トロイが進むべき道を見つけるという大きなオマケも嬉しく(冒頭の「腕時計」の件りで、モンクが“宝探し”の依頼を受ける動機を設定しておく丁重さが、実は本シリーズの特長の1つである)、銀行強盗捜査がクライマックスでモンク側のドラマへと収束し、執拗に描かれたディッシャーの“生涯無料”ネタがそこで活かされるファンタジックな爽快さも、安定の脚本チームクオリティといえるだろう。

<MEMO>
*脚本担当のジョナサン・コリアーは、DVDの特典映像で「苦手なモンクがものすごく困るので、若者を登場させ相手をさせるのが大好きなんだ」と語っている。

*コリアーのコメントによれば、エピソード1本の制作の期間はおよそ1か月。脚本チーム6名によるストーリーの構築に1週間。その後、時間をかけてリライトし、撮影には約2週間かける――とのこと。


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