シーズン6 #11(#87)『迷える子羊』
原題:mr. MONK Joins a Cult
放送日:
米 2008年1月11日
日 2008年6月10日
スタッフ:
脚本 ジョシュ・シーガル&ダイアン・モーガン
監督 アントン・クロッパー
ゲストスター:
ホーウィー・マンデル(ラルフ・ロバーツ=“ファーザー”役)
アダム・カウフマン(ブラザー・テッド役)
サニー・メイブリー(シスター・サリー役)
ジョン・ロス・ボウイ(トム・ドノヴァン役)
ケリー・オマリー(スーザン・ドノヴァン役)
ジョン・ボベック(ブラザー・ザック役)
<ストーリー>
娘を殺された両親の意を受け、未解決事件の再捜査を開始するモンク。ストットルマイヤー警部によれば、ある男性が「新興宗教《太陽の兄弟》の教祖“ファーザー”が被害者の女性アマンダを何度も刺すのを見た」と証言したのだが、その時刻のファーザーには多数の信者からのアリバイ証言があり、それ以上捜査を行うことはできなかったという。真相をつかむためにはカルト教団の内部に入り込むしかない。自ら名乗りを上げ、皆が猛反対する中、きっかけを得て見事潜入を果たすモンクだったが、あっという間に“ファーザー”に洗脳され信者と化してしまった――。
<解説>
モンクが除菌ティッシュを捨て、心穏やかに――。「迷える子羊」は、“洗脳”されるモンクの姿を通じ、幸せの意味や宗教団体の功罪を描くことに成功した傑作エピソードであるように思われる。そして、そのモンクを仲間が救おうと順にトライしていく件り、殊にクローガー先生による“モンク帰還”のシーンは、シリーズ中でも最も感動的な瞬間の1つといえるだろう(次の瞬間に殺人事件の謎が解明される構成の妙もすばらしい)。
ミステリ的にも、意外な真相と膝を打つ〈詰め手〉がさりげなく用意された秀作となっており、再捜査の依頼を引き受ける経緯を超高速で描いてしまうアヴァンも、とびきりモンクらしい愉しさで見事である。
“ファーザー”役を好演したホーウィー・マンデルは、名スタンダップコメディアン、そして名司会者として著名な才人。同時に、幼少期から――モンクと同様――極度のOCDを抱えている人物であり(握手ができない、他人の触ったものに触れられない等々)、その“恐怖”の代表的な1つは「履いている靴の靴紐を触れない(結び直せない)」であるとのこと。それを踏まえると、本作への起用と、ぎりぎりを攻めた脚本の凄み(エピローグでのオチ!)には、さらに感嘆せざるを得ない。
<MEMO>
*(以下、準備中)
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