シーズン4 #10(#54)『消えたスーパーモデル』

原題:mr. Monk Goes to a Fashion Show
放送日:
2006年1月13日
2006年6月6日
スタッフ:
脚本:ジョナサン・コリアー
監督:ランドール・ジスク

ゲストスター:
マルコム・マクダウェル(ジュリアン・ホッジ役)
ミニ・アンデス(ナターシャ・ゾレル役)
スコット・アドシット(ゴルド役)
アン・ベタンコート(マリア・オルティス役)
アレハンドロ・チャバン(パブロ・オルティス役)
ブライアン・パレルモ(シャツ売り場の店員役)

<ストーリー>
 洋品店でお気に入りのシャツを手に取ったモンクは、絶大な信頼を置いている検品係8番の仕事が杜撰すぎるのにショックを受け、「何かあったに違いない」と確信する。ナタリーとともに〈8番〉ことマリア・オルティスを訪ねると、果たして彼女は、息子のパブロがファッションモデル殺しで終身刑となり、仕事が手につかない状態だった。警察の報告書を読み、パブロがDNAという決定的な証拠によって起訴されたことを確認したモンクは、ナタリーに「再捜査は無駄だ」と告げるが、やがて同じ資料の中に、彼が犯人ではあり得ないことを示す手がかりを発見した――。

<解説>
 本作は、モンクが事件と出会う(名探偵らしくも)奇天烈な導入部、その事件の〝不可能状況ミステリ〟としての大胆で洒落た軽やかさ(犯人逮捕に重要な役割を果たす鑑識官は、第2シーズン第11話「探偵免許はく奪」に続く再登場)、そして華やかなファッション業界の場面という3つの要素が、いつものように絡み合う形ではなく順を追って展開、ジュリーのファッションショーへの出演をピークにまた逆の順で戻っていく、という他に例を見ない構成になっている(ファッション業界パートは、本筋の謎ときにほぼ関係していない)のがユニークである。
 ジュリアン・ホッジ役のマルコム・マクダウェルは、スタンリー・キューブリック監督の『時計じかけのオレンジ』(71)で主人公アレックスを演じた人であり、年齢を感じさせない“とんがった”演技がチャーミングですばらしい(穂積隆信氏による吹き替えも絶品!)。

<MEMO>
ファッションショー場面に登場する華麗な衣装は、ニューヨーク
の有名ブランド《ニコルミラー》が、10数着の最新コレクションを
提供したものだそうである。

モンクが〈8番さん〉にしたためたファンレターの文面はおよそ以下の通り。
『親愛なる検品係8番さま。
あなたの衣類検品係としての見事なお仕事に心からの感謝を奉げます。これほどの芸術的な誠実さを持つ方と接することができ、本当に嬉しく思っています。あなたの仕事ぶりは賞賛に値し、感銘を与えるものです。あなたの検査に合格した商品はどれも非の打ちどころのない出来栄えで陳列されています。ボタンは完璧にまっすぐ。縫い目は均一で整然としている。糸が垂れ下がったり、引っ張られたり、跡がついたり、しわが寄ったりしていない。たたみ方も完璧です。改めて御礼を。感謝の気持ちは尽きません。
敬具 エイドリアン・モンク』

以下、準備中。

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