シーズン4 #9(#53)『ホワイトクリスマス』

原題:mr.Monk and the Secret Santa
放送日:
2005年12月2日
2006年5月30日
スタッフ:
脚本:デヴィッド・ブレックマン
監督:ジェリー・レヴィン

ゲストスター:
ギル・ゲイル(フランク・プラガー役)
クレア・キャリー(シスター・ヘザー役)
ミシェル・アザール(シャーロット・プラガー役)
ケイシー・ロングストリート(ドリー・プラガー役)
レイチェル・ハリス(アリス・ウェスターグレン役)
チェット・グリッソム(チェースン刑事役)

<ストーリー>
 クリスマス・イブの晩。サンフランシスコ市警は恒例のパーティで盛り上がっていた。今年の目玉はプレゼント交換――署内の全員が事前にクジを引き、そこに記された参加者に“シークレット・サンタ”として当日ぴったりの品物を贈るという趣向だ。ストットルマイヤー警部は、チェースン刑事のために用意した整髪セットがなぜか見当たらず、仕方なく、出入りの車体修理工場から届いていたポートワインを急遽ラッピングして渡す。ところが、それを飲んだチェースンは突然苦しみ出し、死亡してしまった。ボトルからは毒物が検出され、警部に恨みを持つ〝謎のサンタ〟が、工場の名をかたってその命を狙ったものと思われた――。

<解説>
 シリーズ中でも数少ない本格的な〈フーダニット〉ミステリ。ブレンダ・リーの唄う《ロッキン・アラウンド・ザ・クリスマスツリー》にのせ、1分半で毒入りワインが準備され警察署に届く経緯を見せてしまう洒落たアヴァンからムード満点である(殺人発生まで冒頭から16分かかる展開にもご注目を)。また、ストットルマイヤー警部とモンクが容疑者を追う流れが、聖歌隊やデパートでのサンタ役等の楽しいギャグスケッチを経て、見事な〝クリスマスの奇跡譚〟(警部がようやくサンタとなる)として決着するサブプロットも、このシリーズならではの嬉しい優しさといえるだろう。
 もう1つ、のちに大きな役割を果たす〝トゥルーディのクリスマスプレゼント〟(および「ランディ・ディッシャー・プロジェクト」)が本作で初めて登場したことも、ここで特筆しておきたい。

<MEMO>
本シリーズは、6月~10月に8作、3か月ほど空けて1月~3月にもう8作、というのが放映パターンになっており、本作は、12月に特別に単体で放送された、初の〝クリスマス・ストーリー〟であった。
好評を受け、翌々年にも同じタイミングで「サンタコロ~ス」が放映されている(翌年は、10月放送の中トリである「再会」がクリスマス話となっていた)。
*本国版のエンディングは、通常のテーマ曲の代わりに「ジングル・ベル」が静かに流れるという、これも洒落た趣向となっている。
*劇中で語られれいるように、サンフランシスコは降雪がほとんどなく、2005年までの200年間に、わずか10数回しか記録されていないとのこと。
*以下、準備中。

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