シーズン7 #11(#103)『ふんだり けったり』

  • 原題:mr. MONK on Wheels

  • 放送日:

  • 2009年1月16日

  • 2009年6月15日

  • スタッフ:

  • 脚本 ネル・スコヴェル

  • 監督 アントン・クロッパー

ブラッドリー・ウィットフォード(ディーン・ベリー教授役)
パメラ・アドロン(サラ・ロングソン役)
マイク・ハガティ(ロニー・オデル役)
ソン・カン( ヴィンス・クラモト役)
アラン・ウイ(ジョン・クラモト役)
ジャクリーン・ライト(レビンソン役)

<ストーリー>
 自転車で転倒した若者に手を貸したナタリー。だが、実は彼は、近くのバイオテクノロジー研究所から自転車を盗んだばかりの泥棒だった。被害者であるベリー教授に怒鳴られ責任を感じたナタリーは、嫌がるモンクを説得し自転車探しを開始する。犯人ジョン・クラモトの自宅はすぐに判明し、2人は穏便に解決すべく自転車を取り返しにいくが、なぜかクラモトはいきなり発砲、モンクが太腿を撃たれてしまう。車椅子生活となったモンクは周囲に当たり散らし続け、罪悪感を抱えたナタリーはストレスに押しつぶされていく。
 一方、警察の捜査によって、クラモトが大金で自転車泥棒の依頼を受けていたことが判明する――。

<解説>
 いかにもこのシリーズらしい洒落た真相を湛えた、端正な傑作ミステリ。加えて、その瞬間思わず声が出ること必至のクライマックス(のオチギャグ)は、さらにこのシリーズらしいトンデモなぶっ飛び方である。また、モンクが足を撃たれて車椅子生活になり……という、秀逸な展開とミステリとしての骨格は実はまった関係がなく、双方を完璧に一体化させた本作の見事な手際は、例によって、5~6人がかりでワイワイとプロットを磨き上げていく脚本家チーム方式の精華といえるだろう(殺人が半ば過ぎまで起こらない数少ないエピソードの1つでもある)。
 その他にも、遺伝子操作で生まれた四角いトマトのサンドイッチ、全編でモンクとナタリーの間を行き来する“功徳チップ”(可視化の名アイデア!)の面白さと切なさ、そして、暴君化しナタリーを失いかけているモンクを警部が言葉少なに諭す墓地での件りと、名場面も目白押しである。

<MEMO>
*ベリー教授役のブラッドリー・ウィットフォード(59~)は、TVシリーズ『ザ・ホワイトハウス』(99~06)のライマン次席補佐官役で知られ、同役で2001年にエミー賞助演男優賞 を受賞している。映画は、『パーフェクト・ワールド』(93)『ロボコップ3』(93)『元大統領危機一発/プレジデント・クライシス』(96)『ニューヨークの恋人』(01)等に出演。本作後には『ゲット・アウト』(17)『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』(17)『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』(19)等に参加している。

*サラ役のパメラ・アドロン(66~)は、俳優の他、声優としても知られ、レギュラー出演したアニメシリーズ『キング・オブ・ザ・ヒル』(97~09)で、2002年にエミー賞を獲得。『魔女の宅急便』『もののけ姫』『バンパイア・ハンターD』にも参加している。

*(以下、準備中)


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