シーズン4 #8(#52)『幼馴染はほろ苦い』

原題:mr. Monk and Little Monk
放送日:
2005年8月26日
2006年5月23日
スタッフ:
脚本:ジョー・トプリン
監督:ロバート・シンガー

ゲストスター:
ブレット・カレン(ジェームズ・ダフィー役)
デヴィッド・ハント(マイケル・ノーフリート役)
ドナ・ブロック(シェリー・ジャッド役)
スーザン・ラッタン(ミセス・レドスキー役)
カテリン・ピッピー(少女時代のシェリー役)
シェーン・アシュトン・ハブーチャ(ジミー・ワグナー役)
ブレント・キング(トラヴィス・バプティスト役)
マイケル・ダン(ジョージ・バプティスト役)
ローズ・アブドゥ(モンクの母役)

<ストーリー>
 中学2年の時の片想いの相手シェリーから、彼女の家の家政婦が殺された事件の捜査を依頼されるモンク。現場の状況から、犯人は2人組でシェリーの曾祖母の肖像画にスプレーで落書きするために侵入したと推理するが、その理由までは分からなかった。
 少女時代にモンクの名推理で窮地から救われていたシェリーは、今回もモンクを頼りにしており、離婚したばかりの彼女を助けたいモンクも、珍しくまんざらでもない様子だ。ところが、汚された絵の修復を依頼しに訪れた美術館で一行を出迎えたのは、何とやはり同級生だったジミー・ワグナーだった。彼とシェリーは、中学の時のように意気投合し、モンクはすっかり取り残されてしまう――。

<解説>
 子供時代のモンクが初めて事件を解決する〝ヤング・モンク・アドベンチャー〟をテーマに企画されたエピソード。必然的に、モンクの母親が(予想に違わぬ強烈なキャラクターで)登場するスペシャルな一篇ともなった他、〝除菌ティッシュの携帯〟や名フレーズ「天賦の才です――難儀なね」等のルーツが語られていく〝エピソード1〟的な楽しさは格別である。
 ミステリ的にも、「絵画にいたずら描きする」という何とも魅力的な発端や、ファンタジックにひねくれたその真相が素晴らしく、シリーズ中でも、これはベストフォームの1つといえるだろう(当初の案は、ペットのインコに毒を盛るというものだったそうである)。
 そして、モンクの同級生(シェリー・ジャッドは、脚本家ジョー・トプリンが自身の愛妻の名をつけたという)を依頼人にするというアイデアで、2つの時代の物語をジョイントさせたのは、いつもながら〝脚本チーム〟の腕の冴えであった。
 

<MEMO>
*モンクが通った中学校の名前「ウェストオーバー」も、脚本家ジョー・トプリンの生まれ育った通りの名にちなんでつけられている(トプリン曰く「母は今でもウェストオーバーに住んでいます」)。
*若きモンクを演じたグラント・ローゼンマイヤーは、TVシリーズ『オリバー・ビーン』や映画『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』が印象的。彼は、モンクの作法を学ぶためトニー・シャルーブと1日一緒に過ごし、キャラクターを完璧に理解したという。

*以下、準備中。

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