シーズン5 #14(#74)『モンク 農場へ行く』
原題:mr.MONK Visits a Farm
放送日:
米 2007年2月9日
日 2007年6月26日
スタッフ:
脚本 デヴィッド・ブレックマン
監督 アンドレイ・ベルグレイダー
ゲストスター:
ブルック・アダムス(マージー・バターフィールド保安官役)
ジェームズ・ギャモン(老農夫オーツ役)
リカルド・チャビラ(ジミー・ベルモント役)
ジャック・ケーラー(ハーヴェイ・ディッシャー役)
ホアキン・ガリード(ラウル役)
アルマンド・コシオ(バスの運転手役)
<ストーリー>
仕事でヘマをやらかし自信を失ったディッシャー警部補は、警察を辞め、少し前に叔父が遺してくれた郊外の農場を継ぐことに。ところが、しばらく後、そのディッシャーから「自殺と判断された叔父の死に他殺の疑いが生まれたので再捜査をしてほしい」とモンクに連絡が入った。ジュリーの世話でナタリーは同行できず、モンクは戦々恐々、1人でバスに乗り、苦手な農場へと到着する。ディッシャーは、故人が亡くなる前に激しく言い争っていたという隣の農場主ジミーを容疑者として挙げるが、彼には完璧なアリバイがあった。モンクは、探りを入れるべくジミーの農場で働き始めるのだが――。
<解説>
前シーズンで増え、今シーズンではメインとなった“モンク in 逆境”エピソード(街中がゴミの悪臭、失明する、海で溺れる、拉致監禁、野外フェス参加、長距離トラックに同乗、断崖絶壁からぶら下がる)の一篇。ナタリー登場を契機に、モンクの“恐怖症/潔癖症”は改善傾向にあり、それがそのままドラマ展開の飛躍的な拡大につながっているのが、本シリーズのユニークな特徴といえるだろう。
また、ディッシャーからの依頼に応え(独りでバスに乗って農場へ!)クライマックスでは謎解きを任せて自信を回復させるモンクや、辞表を保留にする警部等、キャラクター間の関係も、この番組らしく嬉しい暖かさである。
トニー・シャルーブ夫人であるブルック・アダムスが、「完全犯罪への秒読み」「パパになりたい」に続き、モンクに好意を持つ(!)保安官役で3度目の出演を果たしているのもお見逃しなく。
<MEMO>
*本作には、大胆かつ秀逸な物理トリックが登場するのだが、実は、『古畑任三郎ファイナル』の1本に、スケールは違うものの、まったく同じアイデアによるトリックが用いられている。そして、『古畑任三郎ファイナル』の放映は2006年1月、「モンク農場を行く」の本国での初放映は2007年2月であるので、これは『古畑』の方が先である。もちろん、たまたま共通の前例を参考にしたという可能性もあるが、『モンク』のスタッフが『古畑』を参考にしていて、感心したアイデアをさっそくアメリカ的に“引用”したと想像
を逞しくしてみるのも楽しいだろう。
*ディッシャーの農園を守る老農夫オーツ役を演じたジェームズ・ギャモンは、『刑事ナッシュ・ブリッジス』(これも舞台はサンフランシスコ市警!)での主人公ナッシュの父親ニック役、映画『メジャーリーグ』シリーズでのブラウン監督役などで知られる名バイプレイヤー。近年では『コールドマウンテン』(03)に出演していた。2010年7月、癌のため70歳で死去している。
*今回のナタリーの出番は冒頭の1シーンのみで(役割はモンクだけを送り出すこと!)、そのシーン中、大きな段ボール箱でお腹を隠している。
*(以下、準備中)
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