シーズン4 #5(#49)『酩酊モンク』

原題:mr. Monk Gets Drunk
放送日:
2005年7月29日
2006年4月25日
スタッフ:
脚本:ダニエル・ドラッチ
監督:アンドレイ・ベルグレイダー

ゲストスター:
ポール・ベン=ヴィクター(アル・ニコレット役)
ダニエル・ローバック(ラリー・ツワイベル役)
リチャード・リベルティーニ(デイビッド・ソビン医師役)
ペギー・マイリー(シルヴィア・ウィリス夫人役)
モーリス・ゴダン(ピエール・ラコスト役)
フェリシア・デイ(ハイディ・ゲフスキー夫人役)
クリス・デリア(カル・ゲフスキー役)
ラリー・クラーク(ルディ役)

<ストーリー>
 ナタリーと共に、ワイナリーの中にあるペンションを訪れたモンク。トゥルーディとの新婚旅行で来たこのペンションで毎年、結婚記念日を祝っているのだ。その夜、食堂で亡き妻の好きだったワインを開け、向かいの席に話しかけていると、ちょうど到着した宿泊客ラリーが勝手にその席に座ってお喋りを始めてしまう。やがて彼は、ワインを一口飲んで朦朧となったモンクを残し、他の客たちがポーカーに興じているテーブルへと移っていった。
 翌朝、酷い二日酔い状態で目を覚ましたモンクは、ペンションの女将や宿泊客たちが、昨晩会ったラリーのことを憶えていないのに愕然とする――。

<解説>
 ヒッチコック監督の『バルカン超特急』(1938)をはじめ、ミステリ/サスペンスの名フォーマットとして数々の名作を生んできた“人間消失物”にトライした1作で、ワン・アイデアで時間限定&場所限定のシンプルな構成に、多数のギャグやスケッチ、くすぐりを満載した、本シーズン中最も楽しいエピソードのひとつとなっている。
 中でも最高なのはやはり、泥酔したまま行われる“経緯はこうです”シーンでのトニー・シャルーブの(そして角野卓造氏の)捧腹絶倒の名演だろう。
 意外なことに、本作は、アイデアボードに貼られた"Class Reunion"と書かれた1枚から企画がスタート。“人間消失物”をやるには規模や人数が多すぎる、と舞台がペンションになり、死体を隠す場所や手がかりが面白いだろうということでワイナリーになった――モンクを酔っ払わせるという趣向はその後に思いつかれた――とのことである。
 もうひとつ、今回は、アヴァンからオープニングテーマへの入り方に何とも洒落た〝お遊び〟があるので、何とぞお見逃しなく。

<MEMO>
*舞台となるワイナリーとペンション外観の撮影は、ロス・オリボスの〈ファイアストン・ワインヤード>で行われ、「愛妻を殺したのは?」以来となる4日間のロケ撮影となったという。同ワイナリーは、2004年の映画『サイドウェイ』でも登場している。
*室内シーンは、パサディナ北部にある屋敷で撮影されたとのことで、本作は、スタジオ撮影がまったくない久々のエピソードとなっている。


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