シーズン6 #7(#83)『えっ? アイツがヒーロー!?』

  • 原題:mr. MONK and the Daredevil

  • 放送日:

  • 2007年8月24日

  • 2008年5月13日

  • スタッフ:

  • 脚本 アラン・ツェイベル

  • 監督 ジョナサン・コリアー

ゲストスター:
ティム・バグリー(ハロルド・クレンショー役)
カイド・ストリットマッター(クラリッサ役)
ケサン・レイ(ジミー・クレンショー役)
デヴィッド・コーチナー (ジョーイ・クレンショー役)

<ストーリー>
 高層ビルの壁面を次々と登りサンフランシスコ中のヒーローとなっている“シスコ・フライ”が、地上24階から落下。そして、奇跡的に一命を取り止め、病院に運ばれたコスチューム姿のその男は、何とモンクの天敵ハロルド・クレンショーだった。自分より酷い高所恐怖症を抱えているはずのライバルがビルを登ったことにショックを受け、打ちひしがれるモンク。一方、郊外の林で運転手ごと燃やされた車が発見された事件を捜査するディッシャー警部補は、やがて遺体の意外な正体にたどりつく。モンクの推理が2つの“事件”を結びつけたちょうどその頃、入院中のハロルドに魔の手が伸びようとしていた――。 

<解説>
 前作に続き、意表をついた発端~展開が楽しめる楽しいエピソード。リアルタイムで犯人の“計画”が進行する構成は、やや強引だった第5シーズンの「同窓会殺人事件」での趣向を発展・洗練させたものとも考えられ、冒頭の事件がミステリ部分に本格的に絡んでくる分、本作はより満足度の高い仕上がりになっているといえるだろう。
 モンクとハロルドが直接相対するエピソードであることもファンには嬉しいところであり、「自分も恐怖症を克服しなくては」と焦るモンクが、ジュリーとナタリーに見守られながら牛乳やテントウムシや脚立登りに挑む場面は、せつなくも傑作な名ギャグシーンとなっている。
 つけ加えれば、凝った構成ゆえ気づかれにくいのだが、本作は、“殺人が起きない”珍しいエピソードの1つである(「おばあちゃんの身代金」「パパになりたい」に続く3例め)。

<MEMO>
*今回、モンクの恐怖症は「全部で312」と語られている(「恐怖のヌーデ
ィスト」でも、“裸体への恐怖”を克服した時に「残りは312」と言及されている)。
*その順位リストは日々入れ替わっているらしく、「同居人に文句あり」での上位9位は、1.バイキン、2.針、3.牛乳、4.死、5.蛇、6.マッシュルーム、
7.高いところ、8.人ごみ、9.エレベータであり、その後の「85セントの名刺」では、上位5位は、1.バイキン、2.高いところ、3.蛇、4.牛乳、5.針、6.リスク、となっていた。
*また、「転職で転職」では、順位は分からないが、ふくろねずみとフーリガン(暴力的な行為を行なう熱狂的なサッカーファンの一団)の後、ヒョウの前に新たに“蛙”が加わっている。

*病院でハロルドに絵をプレゼントする子供たちの名「エヴァンス」と「モリー」は、2004年に結婚したアンディ・ブレックマンとべス・ランドーの間に生まれた2人の子供から採られている。そして「モリー」は、最終第8シーズンで、さらに重要な名前として再び登場することとなった。


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