シーズン5 #6(#66)『同窓会殺人事件』

  • 原題:mr.Monk and the Class Reunion

  • 放送日:

  • 2006年8月11日

  • 2007年5月8日

  • スタッフ:

  • 脚本 ダニエル・ドラッチ

  • 監督 デヴィッド・グロスマン

ゲストスター:
シンシア・スティーヴンソン(ダイアン・ブルックス役)
ブライアン・マクナマラ(カイル・ブルックス役)
フラン・ロス(クリニックの医師役)
レジナルド・ヴェルジョンソン(トッド役)
チャールズ・チュン(サイモン役)
リンディ・ニュートン(大学時代のトゥルーディ役)
ルイジ・デビアッセ(大学時代のモンク役)

<ストーリー>
 モンクは、卒業25周年の同窓会に出席するため、母校バークリー大学を訪れる。トゥルーディと出逢ったキャンパスに立ち、ナタリーが心配するほど浮かれるモンクだったが、同窓生たちが、彼女だけを憶えていることで次第に落ち込んでいく。ただ1人、トゥルーディのルームメイトだったダイアンは再会を喜び、夫・カイルを紹介してくれた。同窓会が盛り上がる中、ストットルマイヤー警部が姿を見せ、大学で看護師をしていた女性が殺され、現場にこの同窓会の参加バッジが落ちていたのだと告げる。それを聞き、昔、彼女に自殺を止めてもらったのだと、落ち込むダイアン。一方、モンクは、妻や自分たちに不可思議な行動をとり続ける夫・カイルを疑問視する――。

<解説>
 いつものように殺人が描かれる導入部――警部の名探偵ぶりが素晴らしい――のあと、クライマックス直前まで何が起こっているのか分からない、《亜愛一郎シリーズ》のような趣きで話が進む“ホワット・ダニット”ミステリの快作。今回の犯人の企みは、かなり無理のある豪快さまで含め、まさにこのシリーズらしい楽しさであり、現在進行形にすることによってその計画の粗さが問われない造りになっているのも巧みである。
 一方、大学時代のモンクとトゥルーディが図書室で初めて出逢う場面は、ここまで観てきたファンにとって何とも嬉しいプレゼントといえるだろう(そこでの出来事を事件解決への要素として活かしているのも素晴らしい)。実は、第2シーズンの「ホームランボールの謎」では「妻が私を好きになったとき、私は刑事でした」と語られていたのだが、そうした整合性を気にしない本作での扱いは、昔ながらの1話完結物シリーズの“大らかな楽しさ”へのオマージュ的姿勢だったのではないだろうか。
 スタッフは、それを十分承知で、この素敵な“出会い”のエピソードを制作してくれているはずである。

<MEMO>
モンクとトゥルーディの母校バークリーは、実在の大学である(バークレー表記が一般的。正式名称は、カリフォルニア大学バークレー校[University of California, Berkeley])。設立は1868年。キャンパスは、劇中のモンクの台詞にもあるように、サンフランシスコ市街から車で30分ほどのバークレー市にあり、40人を超えるノーベル賞受賞者を輩出した名門校として知られている。ダスティン・ホフマン主演の映画『卒業』(67)で、ヒロインのエレーンが通っている大学が、このバークリーであった。

(以下準備中)


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