シーズン3 #2(#30)『容疑者はチンパンジー』

原題:Mr. Monk and the Panic Room
放送日:
2004年6月25日
2005年5月24日
スタッフ:
脚本:デヴィッド・ブレックマン
   &ジョー・トプリン
監督:ジェリー・レヴィン
ゲストスター:
カルメン・エレクトラ(クロエ・ブラックバーン役)
ウィリー・ガーソン(レオ・ナヴァロ)
スチュワート・フィンレイ・マクレナン(イアン・ブラックバーン役)
ブラッド・ホーキンス(クルト・ウルフ役)
サマンサ・クアン(女性管理官役)
ロス・マッケンジー(男性管理官役)

<ストーリー>
 
ある晩、音楽プロデューサーのブラックバーンが、自宅のパニックルームで死亡した。侵入者を知らせる警報装置が作動し、ペットのチンパンジー“ダーウィン”を連れて非常用に設置したその部屋に逃げ込んだのだ。警報で駆けつけた警官が金属製の扉を焼き切ると、彼は頭と背中を撃たれており、傍らには凶器の銃を手にダーウィンが立っていた――。警部、そしてモンクも、チンパンジーが犯人と断定するが、シャローナだけは無実を直感。処分を待つ施設に侵入してダーウィンを救出し、公務執行妨害で逮捕されてしまった。モンクは、彼女を助けるため、改めて事件の捜査を開始した――。

<考察>
「モンクvs猿」「モンクvsパニックルーム」という設定から期待される傑作スケッチ(コント)を“これでもか”と詰め込んだ大傑作。さらに今回の白眉は、警部のチンパンジー取り調べシーン(「さっさと撃ちやがれ、このチンパン野郎!」)で、あの小道具の数々は、ストットルマイヤー役のテッド・レヴィンが自前で持ち込んだものだそうである。加えて、ミステリとしてのポイントも見事に押さえてあるのはまさに驚異であり、これぞ5人~10人がかりといわれるシナリオ練り上げシステムの精華だろう。例えば、現場検証のシーンでモンクが床のケチャップを冷蔵庫に戻すさりげないカットが、実は重要な伏線であることに気づく人はほとんどいないのではないだろうか。1つだけ、実に残念というか不思議なのは、警報と犯行時刻のズレに結びつく「アラームつきピルケース」という上質な手がかりが、まったく回収されていないことである。

<MEMO>
(以下、準備中)

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