シーズン3 #09(#37)『ぶっ飛びモンク』

原題:mr. MONK Takes His Medicine
放送日:
2004年8月20日
2005年7月12日
スタッフ:
脚本:
トム・シャープリング
原案: トム・シャープリング
    &チャック・スクラー
監督:ランドール・ジスク

ゲストスター:
ケン・マリノ(レスター・ハイスミス役)
メローラ・ハーディン(トゥルーディ・モンク役)
ジェレミー・ロバーツ(デューイ・アルバート役)
ネイト・ムーニー(スキャット役)

<ストーリー>
 
路上で尋問中のストットルマイヤー警部が、何者かに撃たれた。ディッシャーが指揮を執って捜査が開始され、モンクの名推理で容疑者が発見される。が、逮捕に向かった現場でパニックを起こしたモンクは大失態を演じ、かつてない自己嫌悪に陥ってしまった。追いつめられたモンクは、これまで頑なに拒否してきた治療薬の服用を決意した……。
 翌日、姿を現わしたのは、シャツの第1ボタンを外し、入院中の警部をハグする、いつもとはまるで別人のモンク陽気で大雑把で傲岸不遜な“モンク様”だった。やがて、警部を撃った拳銃が発見されるが、その持ち主マーリーンは、事件の直前に自宅のアパートから投身自殺していた――。

<考察> 
 本作の元アイデアは、トニー・シャルーブ本人によるものだったそうである。役作りの一環でチック症について学んでいる際、“チック症を持つジャズ・ミュージシャンが症状を抑えるために薬を飲むと、インプロビゼーション(即興)の能力が阻害されてしまう”という事例を知った彼は、その瞬間、「気分のよさと推理力との二者択一を迫られる」話を思いついたという。そこに、アンディ・ブレックマンが、「同時にトゥルーディへのこだわりも薄れてしまう」という魅力的な追加を行ない、“モンク様”(原語では、定冠詞がついた“The Monk”である)絡みのすばらしいプロットが完成したのである。
 ミステリ的には、遺書にまつわる犯行計画が豪快で面白く(ただし解決編でモンクが行なう方法では、遺書は重なってしまうのではないだろうか)、また、ディッシャー警部補の優秀さが初めて正面から描かれた現場検証シーンも、大きな見どころといえるだろう。ランディ・ジスク監督は、本作の繊細かつドラマチックな演出で、見事、エミー賞最優秀監督賞にノミネートされている。

<MEMO>
準備中です。

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