シーズン6 #9(#85)『瞳に魅せられて』
原題:mr. MONK Is Up All Night
放送日:
米 2007年9月14日
日 2008年5月27日
スタッフ:
脚本 デヴィッド・ブレックマン
監督 ランドール・ジスク
ゲストスター:
J.P.マヌー(ジェイコブ・ポスナー役)
ルシンダ・ジェニー(ゼーナ・デイヴィス役)
テリー・ホヨス(マリア・コルドバ役)
ティム・カン(ブレネマン氏役)
アンディ・マッケンジー(麻薬ディーラー役)
メアリー・クリス・ウォール(テレビショッピングの司会)
エド・ファスコ(タクシー運転手役)
ジェーン・ギャロウェイ・ハイツ(エッシー役)
マーカス・フォルマー(新聞配達員役)
<ストーリー>
街ですれ違った見知らぬ中年女性になぜか魅かれたモンクは、彼女のことが忘れられず不眠症に。3日めの晩、ナタリーからアドバイスを受け深夜の散歩に出たモンクは、タクシーを運転中の彼女に再び遭遇、その後を追ううちに路地へと迷い込み、飲食店の厨房で麻薬取引のもつれから覆面捜査官が射殺されるのを目撃してしまう。だが、通報を受けたストットルマイヤー警部らが到着したときには、現場に格闘の痕はなく、遺体や血痕も消えていた。すべては寝不足のモンクが見た幻だったのか……。さらにその後、女性の情報を得るために訪れたタクシー乗り場のある駅で、モンクは死んだはずの覆面捜査官の姿を目撃する――。
<解説>
脚本を担当したデヴィッド・ブレックマンによれば、本作は3つのアイデアを組み合わせることで完成したという。まず、脚本家チームが“モンクが不眠症になる”というプロットを検討しはじめ、そこに、ハイ・コンラッドが“モンクが謎の殺人の目撃者になる”というミステリ要素を追加(不眠症となったモンクが読むミステリは、コンラッドの著書『名探偵はきみだ』)。そして最後に、シリーズの生みの親 アンディ・ブレックマンによってつけ加えられた“瞳に魅せられて”のアイデアが、魅力的な発端と感動的なオチとしてプロットを美しく包み込むことになったのである。
ミステリ的には、この趣向の常として“痕跡を完全に消す”部分がやや弱い軽量級であるが、今シーズンらしい“先の読めない構成”により、モンクと共に一晩中街を彷徨える愉しい一篇――通販番組のギャグスケッチ、バーでシングルモルトを前に佇むモンク、ディッシャーのキャプテン・アメリカ姿など見どころ多数――となっている。
<MEMO>
*『名探偵はきみだ』は、ハヤカワ・ミステリ文庫から邦訳が刊行されている。
*以下、準備中。
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