シーズン7 #3(#95)『天国から真っ逆さま』
原題:mr. MONK Gets Lotto Fever
放送日:
米 2008年8月1日
日 2009年4月20日
スタッフ:
脚本 ハイ・コンラッド
監督 マイケル・ジンバーグ
グレッグ・ピッツ(ビリー・ローガン役)
グレゴリー・ジュバラ(スタン・ローレンス役)
マルコム・バレット(マルコム・オドワイヤー役)
ダイナ・レニー(ロト協会理事役)
アンソニー・ジャングランデ(ケルトン役)
<ストーリー>
ローカルTVのロトくじ抽選番組で進行役をつとめる女性が、深夜、局の駐車場で刺殺された。強盗の犯行とも思えたが、モンクは彼女を狙った犯行だと看破する。一方、現場検証に居合わせたプロデューサーから「被害者の後任として“ロトガール”を引き受けて欲しい」とスカウトされたナタリーは、週3回テレビに出演、一躍街中の人気者に。そして突然人々から脇役扱いされるようになったモンクは苛立ちを募らせて彼女と衝突。大切なアシスタントを失ってしまう。
そんな中、警部が買っていたロトくじが2億ドルの大当たりするが、抽選機に不正の証拠が見つかり、ロト協会がナタリーと警部を共犯として告発するとんでもない事態に――。
<解説>
ロトくじに絡むトリッキーな犯行に、“ナタリーとモンクの関係が逆転し、ついには関係が壊れる”という絶妙なドラマを組み合わせた一篇。筋立てのフレッシュさと45分番組とは思えない密度の高さ、そしてミステリとしての構成の巧みさはシリーズ初期を思わせる見事なものである。殊に「警部の高額当選」というキャッチーなイベントが、有名になって舞い上がったナタリーの予想外の行動によって犯人の計画が崩れた結果発生し、さらに、警部が有頂天でリタイアを宣言するそのドタバタが、“モンクがナタリーに続き警部の存在も失う”という、ドラマ的にも最大の効果を上げている巧みさには感嘆の他はない。
脚本のハイ・コンラッドは「ぼくらは常に、事件とモンクたちを関連づけたいんだ」と語っているが、本作は、その狙いがほぼ100%実現した傑作エピソードといってよいだろう。さらに、「ブラザー殺しだぜ」での“秘書の日の件り”と同様、モンクがナタリーとの関係をよりよく前進させる回になっていることも特筆しておきたい。
<MEMO>
*(以下、準備中)
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