シーズン3 #6(#34)『シャローナが危ない!』

原題:mr. MONK and the Girl Who Cried Wolf
放送日:
2004年7月30日
2005年6月21日
スタッフ:
脚本:ハイ・コンラッド
監督:ジェリー・レヴィン
ゲストスター:
ニーシー・ナッシュ(バルラ・デイヴィス役)
エマ・コーフィールド(メレディス・プレミンジャー役)
エドワード・カー(デニー・グラーフ役)
デヴィッド・リー・ルセック(トレヴァー役)
ティム・バグリー(ハロルド・クレンショー役)
ビクター・マッケイ(ビリー役)
トッド・アレン(マックス・プレミンジャー役)

<ストーリー>
 
最近、失くし物が多く、精神的に不安定なシャローナが、地下駐車場で恐ろしい出来事に遭遇。胸にナイフが刺さった血だらけの男が、彼女の名前を呼びながら近づいてきたのだ。だが、近くにいたモンクが駆けつけたときには、男の姿はもちろん、その痕跡すら残っていなかった。警部は、ストレスからくる幻覚と判断し、シャローナは休暇を取ることに。しかし、通っている文章創作講座で課題の未提出を指摘されるなど、不安な兆候はさらに続き、ナイフの突き刺さった男も、彼女の行く先々に現れる。自分はおかしくなったのでは?……シャローナは、次第に追いつめられていった――。

<考察>
 
ヒロインが精神的に追いつめられていく、名画『ガス燈』モチーフのバリエーションである異色作(原題はイソップ物語の“オオカミ少年”から取られている)。犯人の計画は、ライターの1人ジョー・トプリンが、コメディシリーズ『Doctor Doctor』で書いた「女流ミステリ作家に相談を受けた主人公の医師が、完全犯罪のアイデアを教えるが、数日後、作家の夫がその通りの状況で死亡する」というプロットが元だそうである。カーの『B13号船室』等から綿々と続くこのモチーフの作品の大半と同様、ラストまで観ると犯人があまりに幸運だったことが分かるのだが(例えば、トイレの場面でシャローナが逃げ出さずに人を呼んだらどうしたのだろう?)、それも含めてセオリーを守り通した姿勢は高く評価すべきだろう。本作の脚本で、ハイ・コンラッドは、エドガー賞の最優秀TV脚本賞にノミネートされている。その他、シャローナがモンクのようにクローガー先生の診察を受ける場面と、看護師バルラの強烈なキャラクターは共に傑作であった。

<MEMO>
*(以下、準備中)


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