シーズン5 #3(#63)『憧れのトロフィー』

原題:mr.Monk and the Big Game
放送日:
2006年7月14日
2007年4月10日
スタッフ:
脚本  ジャック・バーンスタイン
監督  クリス・ロング

ゲストスター:
サマンサ・スミス(ヘイデン コーチ役)
エステバン・パウエル(アーロン・ヘイデン役)
ジュディス・スコット(フランクリン校長役)
ジム・オヘアー(公園管理官役)
ヘイリー・チェイス(エミリー・C役)
モリー・マクック(エミリー・J役)

<ストーリー>
 ナタリーの娘ジュリーが通う高校で、バスケット部の女性コーチが感電死した。警察は事故死と判断するが、納得できない2人の女子部員が、ジュリーと共にモンクの元を訪れ、再調査を依頼。モンクは、現場で不審な点を発見し、これが殺人であることを看破する。モンクはさらに、ストットルマイヤー警部らが捜査中の山火事に被害者が関係していたことも突き止めるが、2つの事件の接点は謎だった。一方、ナタリーは、子供たちをはげまし決勝戦に出場させるため、バスケット部の臨時コーチを引き受ける。そして、モンクを〝アシスタントコーチ〟に指名した――。

<解説>
 モンクのキャラクターに全振りした傑作2本のあとを受けた、ナタリー(とジュリー)を中心に据えたエピソード。邦題となったトロフィの一件にハッピーなオチがつくエピローグを含め、いい具合に肩の力の抜けたライトミステリの秀作に仕上がっているのだが(例によって事件自体はかなり陰惨である)、ジュリーからの捜査依頼であること、警部らが本格的に参加するのはクライマックスのみであること、詰め手となる手がかりを見つけるのがナタリーであること、そしてモンクが彼女のアシスタントになるおもしろ設定など、その構成と展開は、かなり思い切ったものである。
 そして、上記の結果、今回のモンクは、冒頭の靴紐のアイロンがけ等々、
症状を抱えながらも完全に安定した日常生活を送っており(トロフィ獲得への前向きな姿勢や、ナタリーに笛を舐められたときのパニックにならない反応など)、実はその点でもユニークな一篇となっているので、その点にもぜひご注目を。

<MEMO>
ナタリーが笛を舐めてモンクの邪魔をしようとする件りは、第2シーズン第1話でシャローナがチェスのコマを舐めるシーンを意識しているように思われる。
*エピローグで、モンクがこれまでに解決した事件は104件と語られ、これはのちの「100回目の罠」とは矛盾している。

(以下、準備中)


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