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マカオポーカーライブキャッシュのすすめ

マカオ復活

今、マカオでポーカーを打っている。長らくコロナでポーカールームが閉鎖されていたのが、先月になってようやく元通りに再開されたのだ。

マカオは中国南部にある小さな島国で、ラスベガスを遥かに超えるカジノ世界一の国。日本からのフライトは約4時間。香港と近く、バスで1時間で行き来できる。

ポーカーライブキャッシュを生業にしている自分だが、コロナ以降はマカオのマンションも解約し日本で子育てライフを満喫していた。本遠征は3年振りの海外となる。子ども達が寂しがるので約1週間だけの短期滞在にした。5歳の息子は既に部屋で透明なパパと会話を始めているらしいが大丈夫だろうか。3歳の娘はイチゴさえ貰えればゴキゲンでまだ心配要らなそうだ。

最近は日本にまさかのポーカーブームが訪れて認知も広がっているらしい。せっかくの機会なので、ポーカーを覚えた人達に向けて、カジノ現場の様子をお伝えしたいと思う。

カネの飛び交う鉄火場

まず何と言ってもマカオはステークスが高い。一番安いゲームが50/100HKD (100HKD=1,600円)。最低ステークスからして既にアメリカの5/10 USDより高いのだ。なお周りのバカラテーブルのミニマムは1,000HKD。それからすればポーカーの100bb 10,000HKDなぞはしたガネである。

勝った分はもちろん全て現金で受け取れる。海外トナメの渡航費ではない。オンラインポーカードルに回されたりはしないし、手数料も抜かれない。支払いが後日になることもない。いくら勝っても出入り禁止になることもない。勝ちさえすれば、間違いなくカネを得ることができるのだ。なんと素晴らしい、夢のようなシステム!日本から見れば羨ましい限りだ。

現時点ポーカールームがあるのはWynn Macauのみ。今後他のカジノも復活するかもしれないが、基本的にはWynnをオススメする。ステークスは100/200, 300/600なども立っているが、100/200以上は資金もレベルも、もはやガチ勢向けとなってしまうので、ここではWynn Macau 50/100HKDについて主に話したい。

テーブルの雰囲気は、かなり独特なものがある。一言で言うならばセレブな鉄火場。日本ではあたかもオシャレでイケてる趣味みたいなポジションに収まりつつあるポーカーだが、ここマカオではカネ持ったおっさん達の博打である。楽しいゲームなんかではなく、ギラついた勝負なのだ。だがそれがいい。

とはいえポーカー経験のほとんどない人でもテーブルに座ることは全く問題ない。というかみんなとても親切にチヤホヤしてくれる。ルールを知らなくてもその場で優しく教えてくれる。新規プレイヤーを歓迎するのが業界の文化として根付いているのだ。きっとライブキャッシュプレイヤーは民度が高く懐が深いということなのだろう。言語は中国語と英語だが、よほどマナーに反していない限り日本語を話していても怒られない。

ポーカールームの設備は非常に良い。ラグジュアリーな内装に座り心地の良い椅子、使いやすくデザインセンスの良いチップも申し分ない。オシャレなBGMが常に流れている。ロックファンの自分としては物足りないが、職場の音楽と普段聴く音楽が全く被らないのは精神衛生上良いことのような気もするのでまあいいだろう。

なおカジノ内は一般的に撮影禁止で、これについてはかなり厳しい。カジノ内の写真をSNSに上げるような品のない真似は慎もう。

ハイステークスが上手いといつから勘違いしていた?

デイリートナメのようなものは一切なく、キャッシュゲームのみ。現状ではほぼ24時間継続してテーブルが立っている。なお自分はポーカートーナメントが嫌いである。博打で一発当てようとする性根が気に喰わないからだ。コツコツ積み上げることが人間の美徳よ。

プレイヤー全体の傾向としては、非常にルースでパッシブである。リンプは多く、しばしばマルチウェイになる。マルチウェイポットをいかにプレイするかがマカオ攻略の大きな要素の一つと言えよう。

HJのリンプに対してBUからAJでレイズ、フロップA落ちて小さめに3発打ったら相手がAQだった、みたいなのはマカオあるある。

プレイするステークスを決めるのはポーカーの上手さではない。持ってるカネなのだ。テーブルに座って5分でそのことを実感することができる。

ちなみにレーキは5% 2.5bb。安いとは言わないが、レーキ10%の凶悪さと比べれば、ストラテジーが捻じ曲げられるという程ではない。

実は、マカオでのポーカーにおいて大きな問題点がある。ゲーム進行の遅さだ。ディーラースキルも低いし、プレイヤーのアクションも遅い。1時間の平均ハンド数は30を切るだろう。ラスベガスだと40ぐらいか。あのWSOPメインイベントだと体感20ハンドぐらいだと思うので、それよりは幾分マシというレベルである。ZOOM4面打ちだと800ほどいくと聞くので、オンラインでポーカーを覚えた人にとっては耐え難いことだろう。

この遅さは、ライブキャッシュ推しの自分でも正直かなりツラい。しかもテーブルは10max、即ちプレイヤー10人なのでさらにヒマなのだ。これに関しては個人個人の意識改善しかない。このnoteを読んだ人は、せめてプリフロップ自分のターンの前にカードを見るようにして欲しい。

おわりに

本noteを書こうと思ったのは、日本では忘れられがちなポーカー界の当たり前を伝えたいと思ったからである。

そう、ポーカーは強ければカネになるのだ。

ポーカーのゲームとしての楽しさを覚えた人は、次は是非マカオに来てカネで殴り合う熱気を知って欲しい。ここでは24時間365日、ギラギラした勝負が繰り広げられている。

YouTube に出てくるインフルエンサーに憧れているだけではもったいない。さああなたもトーナメントで優勝したカネを握りしめて、マカオに向かおう。