#1 高配当株銘柄紹介「三菱商事」

 高配当銘柄を紹介するSECTIONになります.今回は高配当株投資家なら全員ホルダーしているであろう,「三菱商事」を紹介します

三菱商事の配当株概要

■三菱商事の株価(青:三菱商事,赤:TOPIX,黄色:RSI)

■株式指標一覧

バフェットコードより引用

2023年4月3日現在,配当利回り3.7%.配当利回り3.5%以上を投資対象としている為,配当利回り的には検討の余地ありな銘柄です.株価も堅調な伸びを示している企業です.早速,銘柄分析をしていきましょう!

三菱商事ってどんな会社?

総合商社の大手です.商社ってのは,メーカーと小売店を仲介するような業種です.

商社とは?

基本的に商社がないと,物がお店に並ぶことはないので,めちゃちゃ大事な業種です.日本には星の数ほど商社があると言われていますが,その中でも特に大手商社を日本5大商社と呼び,三菱商事は日本5大商社の中で売上高・時価総額がNo.1企業,つまりキングオブ商社なのです

主な事業は,以下の通り

  • 10種類のセグメントで構成(つまりいろんなことをやっている)

  • 資源関係(ガス・石油・金属)のインフラ開発をして、それを使った産業開発・事業投資

  • IAを使った地方創生事業強化,我が地元富山県入善町でのマスの養殖・加工・販売事業にも力を入れている!


三菱商事の過去業績は?

ご覧のようになっております

IRバンクより引用

2016年に一度赤字を計上しています.収益(売上高),営利(営業利益)は年単位で見るとジグザクはしていますが,堅調な伸びを示しており,2022年には過去最高業績を示していますね.

そもそも,商社というのは景気敏感株です(景気が良い時は業績が上がり,景気が悪い時は業績が下がる企業).年度推移がジグザクするのは景気に左右される特性上仕方がないと言えます.

それを踏まえてもう一度表を見てみましょう.リーマンショックやコロナショック時など,景気後退局面においても,しっかりと利益を出しています.景気敏感株ですが,不景気時にも業績を残せる優秀な企業ということが分かります.

結論,業績は良好であると評価できます.

三菱商事の財務状況は?

ごらんのようになっております

IRバンクより引用

「自己資本比率低っ!」って思ったあなたは,非常にリテラシーが高いです.ご覧のように,総資産は増加傾向にありますが,自己資本比率は30%前後を推移しており,めっちゃ借金している企業ということが分かります.ただし,これには「商社は営業利益率が低いので,レバレッジをかけて利益を最大化させる必要がある」という理があるのです.

そのため,商社は全般的に自己資本比率が低く,20~30%台が基本レンジになっています.他の5大商社も同様のレンジで推移しています.

結論,一般的には財務健全性は低いと評価されそうですが,商社株としては問題ないと評価できます.

三菱商事の株主還元姿勢は?

ごらんのようになっております

IRバンクより引用

過去13年で減配実績は1年のみ.減配後は毎年増配し,2010年から13年で1株配当金は約4.7倍まで成長しています.

配当性向は2021年だけバグっていますが,それ以外は20~30%台で推移しており,これだけ配当金を増やしているにも関わらず,決して無理して配当金を出している企業ではないことが分かります.

ちなみに三菱商事の配当方針は以下の通り

  1. 累進配当継続(利益成長に応じて増配)

  2. ステップアップ下限配当の再導入(配当金に下限を設定)

  3. 2023年度までに配当性向30%

このように明確に株主還元姿勢を示し,それに見合った配当実績を出している企業は好感を持てますね.大変良い評価です.

三菱商事の買い時は?

■PERと株価

IRバンクより引用

株価は堅調な伸びを示していますが,PERはそれに追従できておらず,徐々に下がってきています(なんか変なところもありますが)
これは,「業績に対しては株価は過小評価されている」と言えます.ただ,株価というのは企業の先見性を織り込みますので何とも言えませんが,現在の利回りで納得できるのであれば,購入しても良い目安のように思います(2023年4月3日時点)


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