関係性

2020.6.3

私が通ってた小学校、中学校ってカトリックの学校だったんだけど。
私は無宗教なんですけどね。

当たり前にシスターがいたし、ミサとかあったし、お祈りの時間とかあったし規則はものすごく厳しかった。
通っていた大半が無宗教だったからなんにもわからないまま通ってて。

年に1度だか3年に一度だか、シオラレオネに行ってボランティアしてるシスターが来て、世界の貧しい国の話をして、どれだけ大変なのか、戦争が貧困がどれだけ厳しく辛いものなのか。って話をしてくれる日があって。

子供ながらにそうかぁ。悲しいことだなぁ。と思ってたんだけど。

うちの学校はとにかくイジメがすごくて、中学に上がるともう酷いもので。
生徒同士のだけじゃなくて学校の先生が生徒をいじめるような事は日常茶飯事でそれで学校を辞める子もいるくらいで。
もしイジメられてる現場を目撃しても先生はなにもいわない。ってそんな事ばかりで。

それでもその講義がある日に限らずに、人を愛しましょうとか見返りを求めず人を愛せば救われるって、人に優しくする人は美しいとか、思いやりの心を持ちましょうとか言うんだよ先生は。

冬の日に先生にめちゃくちゃいびられて退寮させられて、片道2時間以上かけて通学する事になった女の子が指定じゃない靴下を履いてきちゃったんだけど、派手な靴下とかじゃなくてただ本当に間違えたんだろうな。っていう真っ白い靴下。
それで、その子は一日、その先生に朝に靴下脱がせて裸足で過ごすことを強いられていて、その子はなにもいわないで裸足で過ごしてたんだけどね。

その講義をいつだか聞きながら、毎日顔を合わせてる人間の事ですら救えないで大切にできない環境で遠く離れた人の事を自分のことのように思えって言ってるのだとしたらこの人は頭がおかしいんだろうな。ってずっと思ってた。

ずっと思ってた。

今でも思う。
近くの人を大切にできないで、近くの問題を解決しようとしないで近くの暴力は知らないふりして、遠くの人を遠くの問題を解決しましょう。って言うの。
言うのはそりゃ簡単だけど。

身近な問題の積み重ねで世の中回ってるんじゃないかなぁってそれからずっと思ってるんです。

いじめは解決しなかったし、きっとあの学校ではまだそんな事がまかり通ってるのかもしれないし、未だに人を思いやる心をってあの先生は言ってるのかもしれない。

近くにある問題をきちんと解決したいわたしは。そういう人間でいたい。
突然話題になったものに突然乗り込んで対抗するよりも。

自分の携わる世界と人々の問題を直視して、優しくしたい。

そう思ってます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?