東日本大震災から8年

8年前の今は, 避難所となった小学校の体育館で過ごしていた.
3月11日が特別な日だとよく言われるが, 私にとっては, 全ての電気が消え, 真っ暗な町を眺めながら, これからどうなるか, 明日が本当に来るのかと不安になりながらも, ちゃんと, そして当たり前のように来た“明日(3月12日)”の方が特別な日だったように感じる.

大学生の頃, 同じ被災地出身で同い年の友人と, 「震災で失ったものは戻ってこないし変わらないけれど, それによって得たものも大きい. そして, 震災から学び, それをきっかけにして, “震災を生かして”これから生きていくことで, 失ったもの以上に多くのものを得ていくしかない」と話したことを今でも覚えている.

日本では, 阪神・淡路大震災等の災害を教訓として主に被災後の避難所生活に焦点があたっている. しかし,いくら避難所生活に備えていても, 地震発生時を生き抜かなくては意味がない. まずは, 地震発生時を必死で生き延びることが大事なのである. そう, 岩手県釜石市で釜石東中学校の子供たちが押し寄せる津波から率先して避難したように.

防災教育が育てるのは, 危険を予測し, 回避する判断力と, 勇気をもって避難する行動力である.

これから来るであろう首都直下地震に備えるのはモノだけではないということを多くの人に知っていただきたい.

震災当時, 私が過ごした避難所の写真

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