2024-7-16 「とっぴんぱらりの風太郎」by万城目学

書籍の断捨離が残すはあと数冊、というところまで来ております。

ここまで来たのだからもうひと息に全て読んでしまえばいいものを、なぜか図書館で他にもいろいろと借り始めたものだから、遅々として進まず……なぜなんだ!(だって図書館行くと誘惑がさー……)

さて、タイトルの小説ですが、タイトルだけ見ると何ともほのぼのとした雰囲気ですよねえ。

ちなみに主人公の風太郎くん、読み方は「ぷうたろう」であります。

たまに「ぷう」とも呼ばれております。

おそらくみなさまご推察のことと思いますが、お察しの通りの身上の主人公でございます。

この作家さんはお話の終え方もキヌコの好みで、毎度毎度律儀にどっきどっきはっらはっらするのだけど、読み終えるといつも「お見事!!!!!」と一人で拍手喝采、読後感にじーんと浸っております。

なのに!この「とっぴんぱらりの風太郎」と来たら!!!!!!

ラストの1文を読んで(ちなみにこの1文、何だか頭から離れず)
「えっ……?これで終わりなの???」と驚いたあまり、無駄にひっくり返したり奥付のページをぺらぺらとめくったりしたものです。

そののち、しばし呆然。

あとひと月ほどで今年も原爆投下された日や終戦の日が来ますが、この「とっぴんぱらりの風太郎」も何だか……そういった厳粛な気持ちになった。

って言うと「えー怖い、読みたくない」という方も出てきそうだけど、キヌコも基本的にはあんまりそういう系統のお話は得意ではないのだけど、すんばらしい作品であることもまた間違いないのです。

「できたら読者、増えたらいいな!」と、内心キヌコは願っております。

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