いつか、未来に向かって: 「微熱のワルツ」歌詞考察

実は「微熱のワルツ」は私が1st Albumのソロ曲の中で一番好きな曲ですが(曲自体も良いが特に青山なぎささんがバレエをしながら表現するその舞台が本当に圧巻なので) 同時に初めて聞いた時歌詞が一番難しかった曲でもあります。 他のキャラクターと違って一人で愛の歌のように感じることもあって。。。 『愛の歌』としては読まれるままに見ればいいのですが、1st Albumのソロ曲の流れを見れば、きっと『愛の歌』に過ぎないような気がしました。

微熱のワルツは歌詞で「君」をどのように解釈するかによって感じがすごく変わると思います。 しかし、個人的に私はやはり「君」が「未来」だと思った時、歌詞が一番心に響いて、それを基準に歌詞を考えました。 (もちろん夢とも言えるけどCメロディーの歌詞もあるし夢じゃない未来だと思った時もっとぱっと来るのがあって)

まず先に話したCメロディーの歌詞は「あの風のよう すり抜けてくキミへと」この部分です。 スーパースターで風と言えば一番最初に思い浮かぶ曲が「未来は風のように」で、その地点で風のように抜けてく「君」が未来と説明できると思います。

綺羅星の雫をてのひらに集めて
願うのはひとつだけわたしに微笑みかけて


「綺羅星の雫」というのがすごくとても分かりにくいですが、2番の始まり部分に出てくる「いくつも眠れぬ夜こえてやっと気付くの」と連結して「綺羅星の雫」というのが眠れない夜の涙を隠喩したのではないかと思います。 8話以前の恋が眠れない夜に涙を流しながら未来に微笑んでくれ、すなわち自分が念願する未来... 苦しい今を越えた未来を切実に願う姿も浮び上がり/きらめく星=Liellaで, Liellaに会った以後に流した色々な涙と幸せの涙が浮び上がることもあります。

こうやってサビに入って出てくる歌詞が

キミがくれる微熱に抱かれながら踊り続ける
もっと熱くなってゆくのでしょう この気持ち

まず、微熱は未来がくれるものだということをこのサビを通じて知ることができ、そしたら微熱に身を任せて踊るということは結局, 未来に向けた衝動や惹かれ、自分の感情にすなおにに行動するということだと言うことができます.  私は「君」を未来にした時、このサビの歌詞が本当に心に響きました。 ファンブックに出た12bで恋は

僕は今、初めて夢を追いかけている気がします。 お母さんが残してくれた学校を発展させることは夢というより'義務'に近くて... それで今リエラとして初めて自分自身の夢ができたのがとても嬉しいです。

と話します。 初めて恋というキャラクターが公開された時から学校復興は使命だと言ってきましたが、本当にアニメ後にまた見るこの「義務」ということばは改めて重くて。。。 そんな恋が「初めて見つけた自分の夢」にすなおに走っていく姿があの歌詞と本当によく似合います。

眩暈のなか微熱はやわらかく心を縛るの
キミのためなら強くなれる こんなに


「心を縛る」… 恋に適用されればまた本当に違う響きがあるキーワードですが、当然ながら思い浮かぶのは8話タイトルである「結ばれる思い」とWish songです。 特に結ぶという表現が登場する「その胸にいだいてる熱い想い五線譜のうえ結んで 青い空響かせるの」と「五線譜のうえ結びあわせた未来は ひかりに満ちあふれてる」部分。 このWish songの歌詞で「熱い」という表現と「未来」が入るのも微熱のワルツと繋がる気がして本当にいいんだけど… 8話で心が結ばれたのは、恋が未来に向かって一歩踏み出した後でした。 そのため、「微熱はやわらかく心を縛るの」という表現がとても良いです。 そして君(未来)のためなら強くなれる、というのも8話以前と以後の恋をあわせる感じでありながら同時にやはり後者に偏っている感じがして(8話以前の恋は未来のために今を犠牲にしているように見えても結局過去のために今を犠牲にするのだったと思うので。)恋の過去と現在がスペクトルのように続き、そこから一歩進んでいく感じがします。

最後にCメロディー、

あの風のよう すり抜けてくキミへと
想いが届く日 夢みてしまう


「キミへと想いが届く日 夢みてしまう」この歌詞自体も本当にいいですが、「未来に心が届く」… という意味が解釈される方式が本当に良いです。 未来に心が届くということはどういう意味だろうかと思えば、運命のように予備された未来に私がだんだん成長して、その心が届くようにも感じられ、私の心と意志によって未来が変わると解釈すれば、切実な心が未来に伝わって未来が動くということに解釈することもできます。 そして、どちらだとしても、私が望む未来、すなわち夢が叶うという意味を内包したのが本当に良いです。 このCメロディーが一周回って結局「指先ふと触れてもすぐに離れてしまう届きそうで届かないもどかしい距離」という1番の最初の歌詞とつながるわけですが、つまり微熱のワルツという曲は未来が与える微熱という衝動の中で夢に率直に進む恋が届きそうで届かない未来を眺めながら歌う曲で、最後にはその未来に届くことを確信して終わる曲だと思います。

キミがくれる微熱に抱かれながら踊り続ける
もっと熱くなってゆくのでしょう 明日は
今日よりもまたキミに惹かれてしまうのかな
もっと熱くなって高鳴るの いつの日か
願いはきっと叶う 信じてる


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