エルデンリング古竜信仰RP #15
・前回
エルデンリング古竜信仰RP #14|えびやろう (note.com)
前回は竜のツリーガードを倒し、王都へ侵入するところまで進んだ。
今回は王都ローデイルを攻略していく!
プレイヤー・ネーム:Thorvald
素性:放浪騎士
・今回のプレイ記録
Thorvaldは、王都の裏口から城内の景色を垣間見ていた。
黄金樹の麓がこの目に映る。
これまでどれだけの褪せ人が、あの麓を目指してきたのだろう。
この光景を目にした者は、決して多くなかったはずだ。
祝福で足を休めると、メリナは別れの感謝と共に別れの言葉を告げた。
彼女の運命はあの黄金樹の麓にあり、これからは彼女一人で行くという。
幸運を祈る。
彼女の使命がどのような事かはわからないが、決して悪意あるものではないだろうから。
外廊の内側へ抜けると、ますます近くなった王都の姿が望めた。
黄金の屋根を持つ壮麗な建築群と、歴史上で唯一ローデイルの城壁を破ったという、古竜グランサクスの巨大な遺骸。
律の加護を失い、人々の行き来を失ってなお、壮観な景色だ。
ローデイルの各所には、笛を吹き鳴らす謎の雪だるまの姿が多くあった。
あれは……なんなのだろう。まったく知見のない相手だが、演奏の邪魔をするとこちらを害して来るのは確かだ。
王都の各所には、この地に踏み込みながらも、散っていった褪せ人の姿があった。
ライオネルというこの男。
遺骸の近くにフィアのものらしき衣服が残されていたのを見るに────。
まぁ、そういう事なのだろう。
ライオネルの死に様はともかくとして、あのフィアは、またどこぞで暗躍しているようだ。
とある大きな館の中には、いつぞや相手取ったアルベリッヒの遺骸があった。
円卓の中で同胞に刃を向けるような輩であったが、その動向は結局謎のまま終わってしまったようだ。
それにしても、この男が座るこの場所、どこかで見覚えが……。
アルベリッヒの朽ちていた館。
その館に裏から入り込むと、見慣れた景色がそこにあった。
ここは、円卓だ。
鍛冶師の姿も、二本指の姿もなかったが、あの場所と繋がりを持つ場なのは間違いない。
円卓にいた者たちの痕跡が、ここには確かにあった。
奇妙な感覚に陥ったThorvaldは、一度円卓に舞い戻った。
本当の意味で見慣れた場所を歩き回っていると、ヒューグが何やら根を詰めた様子で言葉を呟いていた。
神を殺す武器。
ヒューグの望みは、それが出来る獲物を仕上げることにあるらしい。
神とはつまり……マリカのことであろう。
それを殺せる武器を望むとは、この鍛冶師にも、ただならぬ背景があるのを感じざるを得なかった。
王都に戻ったThorvaldは、ローデイルの都の深部へと、歩を進めてゆく。
そして、ある建物の広間に躍り出た時。
Thorvaldは、高貴なる霊体に戦いを挑まれた。
その姿は、女王マリカの最初の夫にして、黄金律時代を拓いた王、ゴッドフレイのものであった。
霊体であるから、本人でないのは確かだが、まさかここで御身に拝謁する事になろうとは。
Thorvaldの世代にとって、かの王は伝説だ。
あらゆる敵に勝利を納め、とうとう敵なしになってその瞳が褪せるまで、誰も彼を倒すことは叶わなかったという。
しかし、霊体は霊体だ。
恐るべき膂力を見せつけてはきたが、討ち果たせない相手ではなかった。
王の霊体をいなした先には、黄金樹の麓があった。
あそこに行き、エルデンリングを修復すれば、全ての事にカタがつく。
思えば長い旅路であったが、もう一踏ん張りだ。
きっと、あの場所を守護する者もいよう。
その相手を討ち倒すのは、恐らく避けようもない未来となる。
黄金樹の麓。
その広場の前に、あのとき別れたメリナの姿があった。
彼女は協力の印をこの場に残していた。
それはきっと、この先に待ち受ける試練のためにだろう。
Thorvaldは、彼女の助けを借りることとした。
そして、すぐ先の広場には、ある男が待ち構えていた。
彼は将軍ラダーンやラニ、ライカードたちの名を連ね、
皆を略奪心に焼かれた裏切り者だと罵った。
マルギット。
彼の本当の名は、姿を見せぬという祝福の君主のそれであった。
王を名乗ったモーゴットは、粛々とこちらに戦いを挑んできた。
モーゴットの技は、ストームヴィルで見たものとは別ものだった。
最後の王は、祈祷の術で剣、槌、槍、あらゆる武器を召喚して見せた。
ほぼ、隙になる間合いもない。
恐るべき連撃を、メリナの協力の元でなんとかいなしてゆく。
戦いを進める内、モーゴットはその身に宿す呪いの力さえ発露した。
激闘となった。
いつしかメリナも倒れ、こちらの聖杯瓶も残りわずかとなった。
勝敗をわけたのは、偶然の出来事によった。
雨が降り出したのだ。雨はモーゴットの身体を濡らし、こちらの雷撃の技を、より強力なものとしてくれた。
最後には雷撃斬の一撃が唸った。
ラストキングを名乗る男は、黄金樹の麓に倒れ伏した。
戦いの後。
モーゴットは息も絶え絶えに、無念の意思をこちらに語った。
モーゴットによれば、黄金律は、すでに人々を見放したのだという。
黄金樹の扉は閉ざされ、もはや、誰も迎え入れる事はない。
ゆえに、褪せ人だろうが誰であろうが、もはやエルデの王にはなれないのだと。
モーゴットの言葉は確かだった。
黄金樹は拒絶の刺によって、この場を訪れるすべてを拒んでいた。
Thorvaldは、半ば途方にくれた気持ちで、麓の祝福に腰掛けた。
誰も王にはなれない。黄金樹みずからがそれを拒絶している。
ならば、この旅は、いったい何だったというのか────。
乱れた心をおさめようとするThorvaldの前に、メリナが姿を見せた。
彼女は、黄金樹の封印について語り、ついては、己の使命をそこに見出したという。
メリナはこちらにロルドの昇降機の割符を渡し、そして、また一緒に旅をしたいと申し出た。
その目的は、拒絶の刺を、炎によって焼いてしまうこと。
そのための旅を、また二人で歩んでほしいと。
Thorvaldは、その提案を受け入れた。
メリナの望みを聞き、この場を立ち去る前に。
Thorvaldは、モーゴットの遺骸に祈りを捧げた。
破砕戦争にて、一貫して王都を守る行いをしたというこの男の気持ちは、果たして如何なるものだっただろう。
守護したはずの存在から拒絶され、ただこの場を守り続けた最後の王。
恐らく彼は、壊れた狭間にあってなお、正しいと思う振る舞いをし続けたのだ。
己を見限った黄金律を、それでもなお、裏切れないまま。
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