エルデンリング古竜信仰RP #13
・前回
エルデンリング古竜信仰RP #12|えびやろう (note.com)
前回はミリセントの旅立ちを見守るところまで進んだ。
今回はアルター高原へ登り……探索していく!
プレイヤー・ネーム:Thorvald
素性:放浪騎士
・今回のプレイ記録
Thorvaldは、ケイリッドの竜塚で憐れな光景を見つめていた。
デクタスの割賦。その半月があるとされるファロス砦の側で、一匹の巨竜が地に伏せっていた。
その姿は、竜の太母と呼ばれる雌竜、グレイオールに相違なかった。
彼女には、もはや命の輝きは感じられない。
腐敗に冒され、咆哮を放つ以外には身動きも取れない様子。
小竜を率いてこちらのことを追い散らそうとするばかりだ。
Thorvaldは、グレイオールがこのまま腐り落ちていくのをよしとしなかった。
彼女を囲う眷属たちの目を盗み、グレイオールの尾を傷つけて『血抜き』をし、Thorvaldは古き竜の命に決着をつけた……。
それからThorvaldはファロスの砦を探索し、デクタスの割賦を揃えるに至る。
トレントを走らせ、再度デクタスの昇降機に向かったThorvaldは、揃えた割賦を宙に掲げた。
長らく放置されていた様子の昇降機であったが、その機能は失われていなかった。
地響きと共に台座が山を登り、そしてしばしの時の後、Thorvaldは、王都を望む黄金の地、アルター高原に足を踏み入れていた。
アルター高原の景色は、まさしく黄金の地といった様相であった。
天を覆う巨樹の光に照らされて、空や大地までもが暖色に染まっている。
ただ、それだけ黄金の加護が近くとも、人々は狂気に呑まれていた。
黄金樹に近づいたことで、メリナは己の使命をわずかながら思い出した様子を見せた。
焼け爛れ、肉体を失ってなお己が生き続けている理由があると彼女は言う。
果たして、メリナにはどのような運命が待ちうけているのだろう。
身支度を整えたThorvaldは、王都の周辺を探索し、かの地に入り込む道を探しにかかった。
その道程は、決して楽なものではなかった。
王都の壁は高く、これを越えるすべはない。
ゆえに、外門へは真正面から突っ込むことにした。そして、Thorvaldはさっそく厳しい洗礼を浴びせられた。
王都の外門。そこを守っていたのは二人のツリーガードであった。
これにはかなりの苦戦を強いられた。
単騎であれば御しようはあるが、隙の少ない手練を二人同時は如何にも厳しい。
Thorvaldはまずは門を突破し、ツリーガードの一人だけをおびき出す策を用い、ようやく彼らを撃破するに至った。
迫りくる敵は、ツリーガードに限らない。
王都の城郭には動く石兵であるガーゴイルが空からこちらを急襲した。
さらには、いつぞやストームヴィルで刃を交えたあのマルギットも襲いかかかってきた。
しかし、このマルギット。
その本体はただの市民の一人に過ぎなかった。
いわゆる分け身というやつだろうが……この技を扱うとは、あの男は何者であるのか。
数々の強敵とぶつかる中で、Thorvaldは王都周辺の様子も伺い見た。
王都ローデイルの門は、閉じられて久しい様子であった。
ようやくに門前まで辿り着いたのだろう市民たちは、閉じられた鉄扉を前に跪くばかりだ。
兵らが守護し、あらゆる外敵から身を守っている王都だが、民の庇護や統治は、もはや行き届いていないと見るのが妥当だろう。
そして、流石は古竜信仰の本陣というべきか。
王都の周辺には、Thorvaldが求める雷にまつわる技や祈祷が幾つか眠っていた。
そのうち、特に嬉しかったのがこの戦技だ。
武器に雷を宿し、それを敵に叩き落とす戦技、雷撃斬。
隙が多く、扱いの難しい技だが、武器に宿る力の強さは、これまでに感じたことがないほど強力であった。
王都周辺の探索では得るものが多く、Thorvaldは狭間の地での旅が始まってからは珍しく、よい心地になっていた。
旅の始まりからの望みであった古竜信仰の力は、きっとまだまだ王都の近郊に眠っているだろう。
そして、この手の中にある二つの大ルーンの力を用いれば、狂気に陥った狭間の地も修復できよう。それからこの身が王として担がれるというのは、どうにも想像しがたいことだが。
万事は順調。
そう思っていたThorvaldの身に、しかして試練が訪れた。
強烈な雷の力の気配を感じる丘。
そこを彷徨っていたThorvaldは、驚くべき相手の急襲を受けた。
白石の肌を持ち、四枚羽を背負う赤雷の竜。
その姿は、隠されし古竜信仰に語られる、伝説の竜の姿に相違なかった。
黄金のゴッドウィンと友誼を結んだ古竜。
その姉にして、かつて王都で竜信仰の司祭を務めた、古竜ランサクスだ。
Thorvaldは、彼女と敵対したくはなかった。
それはそうだ。この身は王都古竜信仰の民を祖としているのだから。
だが、ランサクスの殺意は強烈だった。
褪せたる者。王都へ挑み、王位簒奪を目指す者。
そうした不遜な輩の命をことごとく刈り取るという決意が、かの竜の全身にみなぎっていた。
己のルーツそのものと戦う感覚に陥りながら、Thorvaldはランサクスと戦った。
かつて、ゴッドウィンは竜との戦いを制し友情を結んだというが、この戦いにそのような美しき光景は存在しない。
力が尽きかけてなお、ランサクスはこちらの命を奪わんとする行為を止めなかった。
Thorvaldは最後の雷撃を古竜に放ち、そしてランサクスは崖下でその生命を散らした……。
激闘の後。
雨のやんだ丘で、Thorvaldは呆然と立ち尽くしていた。
先祖が目指した、古竜王都信仰の回復を目指す道。
その道を、たった今この手で叶わぬものにしてしまった。
この事を、どう先祖の霊に伝えたらいい?
貴方がたが再び得たいと望んだ信仰は、とうの昔に崩れ去っていたなどと、伝えられようはずもない。