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党首は朦朧としていた。 遠ざかる総理の椅子…。 唇を噛んだその時であった。 幹事長がその肩…
幹事長は人望が厚く、裏方で力を発揮していた。 政調会長に目配せをすると、二人で党首を挟む…
必ず政権を奪還する。 そのほとばしる想いが、下腹部、丹田のあたりに籠った。 思い切り叫んだ…
…なあ、二人とも。 政調会長が言った。 彼らは、互いに三十年ほどの付き合い、当選同期である…
都内、高級焼肉店。 その座敷、三人の男が鉄板を囲み談笑していた。 彼らは野党の幹部であった…