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真っ白と他者、それと記録

お久しぶりです。

帰り道。
ふと自分が空っぽなことに気づきました。

「悲しい」でも、「疲れた」でも、「嬉しい」でも、「怒り」でもなくって。
ただ何も無い。
何かを考えようとしても、何も思い浮かばない。

なんでこうなるのかがさっぱり分からなくて、自分のことながらにも困惑しながら、真っ白な頭で歩き続けるのです。

これ、定期的になる現象でして。。

こういう時は泣きたい気もするけど、映画や本など自分からそれをしに行くのはしんどくて。

ただただ音楽に揺さぶられながら、時よりその時のなんにもない気持ちに会う音がきて涙が出てきそうになるようなのがいい。

たぶん大した対処法でもなく、頭痛薬みたいにちょっと痛みを麻痺させてるみたいなそんなん。

そうして、今日の帰り道はふらふらと自転車をひきながら音に揺さぶられていてこの現象をなにかに例えようと考えていて気づいたのです。

あぁなんか、心のインクが切れちゃったんだなぁ。

こうやって、心の中がまっさらになって。
恐らく自分以外の存在に出会って、自分が自分であることと自分に対しての役割(=インク)を付加してまたいつも通りの「わたし」に戻るんだけど。

不意に疲労が溜まって来た時に、1人になると自分の存在が分からなくなってくる。
心に積んでいたインクが出来って、何も色が出なくなったみたいな。

昔どこかで読んだ。
自分たらしめるものは他者の存在による、みたいなやつ。
私も大概にそうらしい。

ここまでわかった上で私はこの状態の自分を忘れないようにしたいと思う。

勿論忘れられた方が幸せなんだと思うんだけど、でもこういう感覚ってその時々のその状況でしかなれない貴重な感情だよなって思っていて。

困るし、どう対処すべきか悩みもするけど、でもその時の苦しさとかをなんとか記憶しておきたい。

建設中の建物とかみたいに、
その時にしか味わえないかもしれないから。
それこそ大切にしていきたいと思いもするのです。

それであわよくば、ジャストフィットする曲を体に染み込ませて。いつか歌う時にその感覚を取り戻せたら。
苦しさも悲しみも、全部私たらしめるものであれ。

それでいい。不器用な生き方だけど。
さんざん苦しんででも、そこで得たすごい種類の感情はいつか役に立つと信じてる。

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