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新年

 12月のうちに1度はnoteを書きたいな、と思いつつも師走とはよく言ったもので、あっという間に時が駆け抜けていって年が明けた。今回は帰省はせず家でのんびりと過ごす年末年始となった。

 大晦日は朝から日付が変わるまでお節を作っていた。といっても一日中台所に立っていたわけではなく、途中で買出しをしたり出しそびれていた年賀状の印刷や投函をしたり、その合間合間でだらだらと作業を続けていた。余裕を持って年を越したかったので、黒豆などは30日から作り始めていたし、量も品数もほどほどにして大晦日の20時頃には全て何とか作り終えていたのだが、夕飯や片付けの後、重箱に詰めるのを先延ばしにしてしまい、23時頃から詰め出したら終わる頃には日付が変わってしまった。栗きんとんを手にしたまま子供たちと新年の挨拶を交わした。そのあと新年のテーブルセッティングを終えた頃にはもう1時を回ってしまったので、それからようやく風呂を使い、上がってからはイヤホンで推しのラジオを聴きながらいつのまにか寝てしまっていた。年は明けたが今年もバタバタになってしまったお節の反省の備忘録をつけようと、初詣から帰った後のまったりとした時間に久しぶりにnoteを開いた。

 1.黒豆…あまり量を作りたくないので出来合いのパックを買う年もあるが、実家から黒豆を送ってくれたので今年は自分で煮た。30日の朝からレシピ通り水から戻したのに結構な数の豆の皮が破れてしまった。調べると水から戻すと破れやすいらしい事がわかった。困ってしまい実家の母に尋ねるとそのまま煮てしまったら?と言われ、半信半疑で煮たらぱっと見では破れているとわからなくなった。味はまあまあで子供は手作りの味の方が好きらしいのでよかった。皮の破れも自宅で食べる分にはまあ大丈夫。

 2.田作り…ナッツが食べたくなったので、ごまめと無塩ナッツをそれぞれ適当にレンチンし、蜂蜜と醤油少々で絡めて簡単に作った。

 3.かずのこ…家族内で人気がないので、味付きの小さめのパックを買い、鰹節をまぶしただけ。

 4.伊達巻…はんぺん1枚に対し卵四個のレシピ。みりんと白だしと砂糖を入れ、ミキサーで撹拌してオーブンで焼いて巻きすで形作る。これを2本焼いた。甘さ控えめだし簡単にできるので毎年必ず作っている。

 5.八幡巻…お節だけは肉をできるだけいいものにしようと決めていていつも切り落としではなく国産牛の大きめの薄切りを買うのだが、買い出しに行ったスーパーの牛肉の薄切りの値段が軒並み想定以上で、悩みに悩んだ末黒毛和牛の切り落としに(これでもそこそこいい値段だった)。これが大失敗で、トレイから出したらミンチかと思うほどの細切れになっており、なんとか野菜を巻いて焼いたが仕上がりがボロボロになってしまった。来年はほどほどのいい薄切り肉を見かけたら多少早めでも買って冷凍しておこうと強く思った。

 6.松風焼き…鳥の胸ひき肉と葱、味噌や砂糖などをしっかり捏ねてオーブンで焼き、扇を閉じた形に切り分けてお正月らしいピックで飾りつけ。家族で私くらいしかあまり食べないがこれがないと正月という感じがしないので作っている。が、どうしても余りがちなので来年は作るのを止めるかも。

 7.ささみウインナーロール…今年は少しアレンジして、ささみにウインナーと一緒に大葉とスライスチーズを巻いて焼いた。緑が入る分色味はいいかも。

 8.紅白なます…直前に見た山本ゆりさんのポストにあった、薔薇の花型のなますが素敵だなと思い真似をした。薄くしすぎて大根が白を通り越して透けてしまったので、加減が難しかった。見た目重視でゆずのみじん切りといくらを少し乗せたが、味的にはゆずだけでよかったかも。

 9.栗きんとん…子供が好きなので多めに作った。なると金時2本分。結構しっかり甘め、ねっとり感が強めに出来上がったが、自分としてはもう少しホクホクが残った素朴な感じが好みかも。余った分はパンに塗ってホイップと合わせてさつまいもあんパンにしたら美味しかった。

 10.ローストポーク…クリスマスにローストビーフを毎年作るので、被りを避けて正月にはローストポークと決めている。ただローストビーフの方が明らかに受けがいいので、被ってもローストビーフにするべきか、いや日持ちも含めてやはりポークで行くべきかと、毎年悩んでいる。この2年作っているレシピは伊勢丹のホームページに載っていたもので、簡単に美味しくできるので気に入っている。ソースは適当に混ぜたハニーマスタードバターソースと、キッコーマンのステーキしょうゆを使った。

 あとは蒲鉾、ロースハムなど市販のものを切って、2段のお重に詰めた。以前は筑前煮も作っていたが、誰も好まないので小さいパックを買って一緒に詰めたが、やはり自分しか食べないのでもう来年からはやめにしたい。ローストポークは別に大皿に盛って、なんとなくローズマリーとピンクペッパーを散らしてみた。2023年のお節とほとんど変わり映えのない内容だったが、家族の好みに合わせていったら大体こうなった。松風焼きと筑前煮に関しては次の課題にしたい。

 これを書いていた途中でテレビから異常を知らせるチャイム音が鳴り響き、速報が流れた。程なく震源からかなり離れた我が家も揺れ出し、そこからは書き続けるような心持ちにならなかった。半日ほど経って、それでも書き上げるか……と重い腰を上げた。昨日はそんな人も多かっただろう。

 生きてきて何度か大きな天災を経験した。直接的に大きな被害がなくても人生に少なからず影響はあった。できるだけ悲しむ事の少ないよう、みな暖かく飢える事なく、大切な物を大切にできるような、そんな時間が少しでも長く多くあるようにと、祈る気持ちで新年の夜の海をベランダから眺めていた。

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