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寛容さとBroadway Musical "RENT"

久しぶりに歌おうと思ったら、歌詞がわからなくなっていて驚いて、
あわててオンラインで音源を探したRENTのSeasons of Love。
買った公式音源が思っていた声と違って、戸惑い・・・

考えてみれば、私の知っているRENTからもう20年以上は経過している。
当時、そこにあったけれど、見えていても見ないふりをしていた社会問題を
素晴らしい楽曲とともに提起したRENTは大ヒット作だった。

私が初めてSeasons of Loveを聴いたのは、1999年アメリカの高校で、
高校生が高校生なりの生きづらさと生きることの素晴らしさを
瑞々しく魂から絞り出すように声で表現していて、
心を直接ゆさぶる音楽だった。

その年、グループに入った私も何度もSeasons of Loveを歌った。

NYっ子のおじさんに「RENTを日本人が知っているのは驚きじゃないけど、日本人がRENTを理解できるとは思えないね・・・」と言われたこと。

帰国して何年も経ってから新宿で観たNYキャストのRENTは
緊張感が抜けていて、思っていたものと全然違ったこと。

思い出はたくさんあるけれど、20年以上経って、
あれから社会は、生きづらさに寛容になっただろうか。

RENTが現代版レ・ミゼラブルだったとしても、
どちらの作品も、本来、歴史ものではないはずだし、
作品の人物と自分を比較して自分を慰めるための作品でもないはず。

社会の潮流と自分の弱さにもまれながら、自らの領分と主義を守ろうとする
社会的な生き物としての人間の真実と尊さを輝かせた作品だと思う。

Stevie Wonderの参加しているSeasons of LoveがYouTubeにあった。
なんて温かいんだろう。人間らしいんだろう。

何をするか、何を着るか、何を食べるか。よりも、
どう生きるか。多少流されても弱くても、自分らしさをいつも真ん中に。
自分を探すこと、見つけること、大切にすること。
それが他者に寛容になることに繋がっていくと信じてる。

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