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投資家の役目は投資じゃない⁉

「投資家は、金の亡者でろくな者じゃない」
「投資家は裏で経済を操っている悪いヤツ」

 投資家のことをそんな風に思っていませんか?

それ、大きな誤解です!


世間に蔓延る悪者イメージ

 以前のブログで、投資のイメージについて書きました。大きく誤解されているんですよね。

 では、その投資をしている「投資家」のイメージはどうでしょうか?

 まず身近に投資家がいないので、イメージが沸かないという人が多いかと思います。

 かろうじて出てくるイメージは最初に出てきたようなもの・・・という方が多いでしょうかね。

 投資が悪いイメージなのだから、もちろんそれをする人のイメージも良いものではありませんね。

 ですが、投資のイメージ同様によく知られていない、あるいはお金へのよくないイメージや悪いことが注目を浴びやすい習性からこのようなイメージになってしまっていると言えます。

投資家の役目

 そんな投資家の役目とは何でしょうか?

「投資家なのだから、投資をするのが役目で当たり前でしょ?」

 しかし、投資家の役目は投資をするだけという単純なものではありません。日本だけでなく世界の経済に欠かせない存在であり、重要な役目を持っているのです。

 それは、お金を循環させる役目です!

投資家がお金を回している?

 お金を循環させるというのは、どのようなことでしょう?

 「私たちだって、働いてお金をもらい、それを使ってものを買っているのだから、お金を循環させているよ!」

あるいは…
 「お金を循環させるのは国の仕事でしょ!お金刷っているし、税金をとっているわけだし経済政策もするよ!」

 そういうご意見があるのはごもっともです。

 投資家がやるのは、ただお金を回すのではなく、お金を回す流れを加速させることです。

 もちろん、国も経済政策を行い経済を循環させようとしますし、各国にある中央銀行が金利や市場介入を行って循環を加速させようとします。

 しかし、最も影響力をもっているのは投資家なのです!

 どんなに国が経済政策をしても、中央銀行が市場介入をしても、投資家が動かなければ政策は効果を発揮しませんし、逆に投資家の動きで効果を打ち消すこともあるのです。

 物を購入した場合でもお金の受け渡しがありますので経済の循環に貢献はしていますが、動き回る金額が桁違いです。
 たとえ小さな投資家でも、人数が集まればその影響は無視できません。

 最近では、実際に日本銀行が円安を抑えるために為替市場介入を行いましたが、効果は一時的ですぐに介入前の水準に戻ってしまいました。

投資はそもそも金儲けではない⁉


 そもそも、投資はお金儲けのイメージが強いです。たしかに間違いではありませんが、本質とは言えません。本来の投資の目的は「応援」です。

 株式投資を考えてみましょう。投資した会社の株価が、購入時点のものよりも上がれば儲けになりますし、逆は損になります。

 本来株式とは企業が投資家から資金を調達するための手段です。

 資金を投資する投資家は、その企業を支援する目的で資金を提供します。万が一、資金を投資した企業が事業に失敗して倒産しても、その資金が戻ってくるわけではありません。当然ですが、倒産した企業に返金や保証も求めることはできません。投資家は、企業とともに痛みを分かち合うのです。逆に企業の事業が成功すればその喜びを分かち合い、企業から支援のお返しがある場合があります。それが配当や優待です。

投資先を愛せるか?

 投資の世界では、リターンが大きいほどリスクも大きくなります。一日で数百万~数千万もの金額の取引をしているような投資家は、それ相応のリスクを背負っています。
 ましてや勝ち続けている投資家はこの世に存在しません。もし本当にいたらノーベル賞を受賞できるでしょうね!

 投資する前に、投資しようとしている企業や商品へのリサーチも欠かせませんし、万が一にもリサーチ不足で見通しと異なることがあっても、誰のせいにもできません。
 投資家は、お金を投じる以上はその企業のサポーターとなり、その企業を支える一人でいなければならないのです。

 ときには、これから起業する情報も名も無いベンチャー企業に資金を投入することもあります。(情報がないとはいえ、起業家と会って事業計画をヒアリングしたり、商品のプレゼンを聞いたりそれなりの情報収集はもちろんします!)
 そうなると、リターンは大きくなりますが、リスクも非常に大きくなります。

 ですので、投資先はお金の価値が上がりそうなものという判断基準だけでなく、投資家自身が気に入る、もっと言えば愛せるようなものでなければいけないのです。
 その投資先のスポンサーになるといえばわかりやすいでしょうか。

 もちろん一般の投資家はここまで大袈裟に考える必要はないという意見もあるかと思いますが…

 私の個人的な考えとしては、投資先を愛せるかどうかは個人が投資をする際にも考慮する必要があると思います。

 マイルールに書かなかったように、重視するほどではありませんが…

 せっかく大切なお金を投じるわけですから、周りの意見に振り回されて見ず知らずの企業に投じるようなことは避けたいですね。

 皆さんも、もし株を買う際は「この会社のこと、好きになれるかな?」と自分に質問してみるのはいかがでしょう?新たな発見があるかもしれませんよ!

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