finalvent読書会 D 澁澤龍彦『高丘親王航海記』

finalvent読書会 D 澁澤龍彦『高丘親王航海記』

https://amzn.to/3PWzqs2

finalvent読書会 D は、基本、昭和後期(戦後)の有名作で、私が読み落として気になっている作品、再読したい作品を取り上げる、ごくごく、私的なチョイスなので、それほど人に勧めるものではない。が、そうした思い入れを共有できたらという思いもある。

今回は、澁澤龍彦『高丘親王航海記』。1987年(昭和62年)、出版当時話題で、私も、10代のころ、彼の選集(二組ある)を全部読んだくちなので、彼の絶筆でもあり、彼の最後の作品でもあるこの作品はいつか読むつもりでいた。

そして、私は今や65歳。澁澤の享年59もけっこう超えた。澁澤にはアンビバレントな気持ちがあって、それも読まずにいた理由でもあった。さて、年貢の納め時。これも人生の宿題かと思う。

第一章を読み始めた。淡々としているなあと思った。率直に言って、ラノベと同じだなという印象が強い。

読み始めて自分でも驚いたのだが、というか、わかって当然のことに気が付かなかったのだが、この高丘親王の時代は、現在私が学問的に一番関心をもっている時代である。まあ、その関心に寄与するものはなさそうにも思うが、おどろいた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?