finalvent読書会 D 田中小実昌・短編集『ポロポロ』 表題作と『北川はぼくに』
田中小実昌・短編集『ポロポロ』の表題作と二作目の『北川はぼくに』を読んだ。短編ということもあって読み通すことには、なんら困難もない。比較的短時間に読めるのだが、まず、『ポロポロ』に衝撃を受けた。そして、『北川はぼくに』でさらに衝撃を受けた。文学作品を読んで衝撃を受けることはあるが、これまでに経験したことのない種類の衝撃だった。表現がおかしいのは自分でも理解しているが、発狂しそうになった。自分の理性や読解力が狂っているんじゃないかと思った。ネットでざっと見渡せる範囲の、この二作の感想や評論を読んだ。愕然とした。「きみたちは何を読んでいたのか」と、さらに発狂しそうになった。というわけで、ちょっとこんなのことを公開に書いていいのかよくわからないので、この読書会の趣旨ではないが、この記事だけ有料にさせてもらう。書きたいが、あまり読んでもらいたくはない。僕に騙されてもいいやくらいの人に読んでもらいたい(あるいは発狂の具合を笑っていただきたい)。いわゆるネタバレも含むし。
ここから先は
4,319字
¥ 100
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?