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スナック忘れな草~銀嶺の人・2024桜花賞・注目馬・注目ゲート~

トップ画像引用:Amazon 銀嶺の人


■ プライミング効果

2024年3月31日(日)午後9時
-東京都某区 スナック忘れな草-

「なあ、しんちゃんよう、この前のあれ、なんていったっけ?」

タコ社長がいくぶん怪しい呂律で真一郎に訊いた。今日はもうずいぶん酒が入っている。

「あれってなんですか?」

普段認知症がある患者と接することが多い言語聴覚士の真一郎も、さすがにあれだけでは見当のつけようがない。

「あれだよあれ。名古屋グランパスエイトの話題が出たときになんとかテンにつながって、エイトの先入観でテンのほうが入ってくるってやつだよ」

滅茶苦茶な説明にも嫌な顔をせず10秒ほど考えていた真一郎だったが、やがてああと合点がいった。

「もしかしたらプライミング効果のことですか?」

「そうそうそれ!プライミング効果な!」

高松宮記念検討の際、ゲストの伊藤英明が所属するグランパパプロダクションから、名古屋グランパスエイト(現:名古屋グランパス)の話になり、そこから同チームを含む「オリジナル10」へと話が飛んだ。

「エイト」という数字が先に頭にあったため、「オリジナル10」というワードからも「10(テン)」という数字のほうに目がいった理由を説明するのに、真一郎がプライミング効果について触れたのだった。

果物の話をしているときに「ゆず」と聞けば柑橘系の「ゆず」を想像するが、音楽の話題に夢中になっているときならば、「ゆず」は男性デュオの「ゆず」として耳に飛び込んでくる。

人は先に与えられた情報によって、あとから入ってくる情報が左右される。簡単に言えばそれがプライミング効果だ。

■ リンデンリリー

タコ社長が言った。

「今週地方競馬の騎手が残念なことになったよなあ?・・・それが頭にあったからなのか、ベラジオオペラのオーナーが『リンデン』に見えるんだよ・・」

「リンデンリリーと岡潤一郎ですね?」

マスターが合の手を入れると、タコ社長は大きく頷いた。大阪杯を制したベラジオオペラの馬主「林田祥来」は「はやしだ しょうらい」と読むが、苗字を音読みすればなるほど「リンデン」となる。

「ええと、高知競馬の塚本雄大騎手だったかしら?」

ギョニ子が眉根をひそめて言った。

「ジョッキーって死と隣り合わせなんだなって、あらためて思うわ・・」

みんなが黙って頷いた。岡潤一郎騎手はリンデンリリーでエリザベス女王杯を勝った2年後の1993年、落馬事故がもとで24歳の若さでこの世を去った。一方の塚本雄大騎手は、高松宮記念があった日の高知競馬で落馬し逝去。こちらも25歳という若さであった。

塚本雄大騎手のことが念頭にあったタコ社長には、林田オーナーの苗字が「リンデン」に見えたのだ。

その後、麗子ママがテーブル席の客の相手で忙しくなったのをきっかけに、ギョニ子と真一郎が雑談を始め、マスターはタコ社長の相手をした。

■ 喝采

テーブル席の客が退店したあと、一通りやっておくべき片づけを終えた麗子ママは、真一郎とギョニ子、タコ社長とマスターがそれぞれ会話に夢中なのをみて、何とはなしにJRAのホームページを覗いてみた。すでに来週の重賞へと情報が切り替わっている。

桜花賞のデータ分析コーナーを見て、ふとある考えが麗子ママの頭に去来した。このときは馬鹿げた発想だと思ったが、桜花賞攻略のとっかかりをみんなに提供するには、丁度いい軽いネタになるかもしれないと考え直した。

カラオケのリモコンである曲を入れると、マイクを持って歌う準備をした。イントロで何の歌かわかったタコ社長がすぐに反応し、お、カラオケタイムかいと会話をやめて耳を傾けた。

いつものように 幕が開き
恋の歌 うたう私に
届いた報せは 黒いふちどりがありました

ちあきなおみ/喝采

麗子ママがしっとりと歌い上げると、みんなが拍手した。真一郎とギョニ子もこの歌は知っている。

「岡潤一郎の話題が出たからかい?」

タコ社長が麗子ママに尋ねた。ちあきなおみの『喝采』は、別れた恋人の死を知らされた哀しみが織り込まれている昭和の名曲だ。

■ マッキンリー

「ベラジオオペラの調教師は上村洋行よね?」

麗子ママがみんなを試すような顔つきで言った。みんなが頷く。

「今歌った『喝采』はちあきなおみ。上村洋行とちあきなおみから、別の人物が浮かび上がるわよね?」

「うえむらひろゆき・・ちあきなおみ・・うえむらひろゆき・・ちあきなおみ・・」

みんながブツブツとお経のように名前を繰り返した。先に声を挙げたのはタコ社長だった。

「うえむら・・なおみ!植村直己だな!?」

うえむら ひろゆき
ちあき  なおみ
植村直己

麗子ママは、ご名答よと言ってにっこりとほほ笑んだ。だがどこからちあきなおみが出て来たのかというタコ社長の問いには、桜花賞のデータ分析コピーに答えがあると告げた。

桜花賞 データ分析コピー
「春の仁川でクラシックの幕が開く

「なるほどなあ!クラシックの幕が開く・・ぴったり一緒じゃねえが、最後の『幕が開く』から『喝采』という連想は悪くねえ。だが・・」

だがちょっと強引すぎやしねえかいというタコ社長の言葉にかぶせるように、マスターが言った。

「社長さん、今年のファルコンステークスを見てください。あながち強引とは言えないですよ?」

「なになに?ファルコンステークスだな?」

3/16(土)ファルコンS
8-15 ダノンマッキンリー

「おいおい!マッキンリーって本当かい?エイプリルフールなら明日だぜ!?」

何のことかわかりかけたタコ社長は、急いでスマホを操作した。

「なんてこったい!!ホントにマッキンリーだぜ!」

続いてギョニ子と真一郎も意味がわかったようだ。冒険家植村直己は1984年、世界で初めてマッキンリーの単独登頂に成功。しかし、それが最後の登山となる。下山中に消息を絶っていたからだ―

Wikipedia 植村直己

麗子ママが大きく頷いて言った。

「そういうこと。ベラジオオペラの上村洋行調教師と、桜花賞データ分析コピーから浮上するちあきなおみ。このふたりを合体させると冒険家植村直己となる。今年、ダノンマッキンリーが重賞を勝っているから、支離滅裂な推理とは言えないわよね?」

みんながうんうんと頷いた。そこからどの馬が浮上するのかという真一郎の問いには、麗子ママはこう答えた。

「それは調べればすぐわかるわ・・・さあさあ、みんな明日は仕事でしょ?早く帰って明日に備えて!」

冒険家植村直己からの推理は各自の宿題とされ、その日はお開きとなった。

■ マッターホルン

2024年4月1日(月)午後7時半
-東京都某区 スナック忘れな草-

その日、みんなが揃ったのは普段よりは遅めの午後7時半という時刻だった。6時には来店していたタコ社長が遅い遅いと何度も文句を言うのを、マスターと麗子ママが交互になだめていた。

ギョニ子と真一郎が遅くなったのは、昨日あのあとふたりで遅くまで検討していたからだという。普段職場ではふたりとも昼休みの1時間を丸々休憩に当てるということはなく、なるべく早く帰れるよう30分ほどを書類業務に当てている。

それが今日に限っては、昨夜の寝不足をカバーすべく昼休みに仮眠を取ったため、業務終了後になってから残っていた書類業務を片付けてきたらしい。

「それだけ遅くまで検討したのなら、期待が持てそうだぜ!」

そうチクリと嫌味を言ったタコ社長に、ギョニ子は任せてちょうだいと胸を叩いた。

「ええとまずあたしから行くわね。昨日出てきた植村直己は、山で亡くなっているわ。そこから馬名意味が『マッターホルン山麓の集落の名より』となっているチェルヴィニアが浮上。これはいいわね?」

みんながうんうんと頷いた。麗子ママが出した宿題には、みんながチェルヴィニアという答えを出していたということだ。真一郎が言った。

「マッターホルンについて調べてみたら、植村直己と同様、登山中の事故で亡くなった人物に行き当たったんです」

真一郎が言うには、女性冒険家の若山美子がマッターホルンで命を落としているという。

「この女性冒険家についてはまたあとで説明します。今日子ちゃん、お願いします」

■ 隠れ取消ヴォランテ

ギョニ子があとを引き継いだ。

「それでね、くろたんさんもXでポストしてるけど、昨日の阪神競馬に『隠れ取消』があったのよ」

隠れ取消とは枠順確定前の取り消しであり、馬券発売後の取り消しと違い出馬表には直接反映されない。それをもって『隠れ取消』と表現しているのだ。

3/31(日)隠れ取消
阪神6R ヴォランテ
羽月友彦・前走今井貴大

「ヴォランテを管理する羽月友彦調教師。高知競馬の事故で早逝した塚本雄大騎手とつながるの。彼はJRAでは2戦しているのだけど、最後のレースの1着馬、それが羽月友彦厩舎の馬なのよ」

2020/12/26(土)
阪神9R
ヤングジョッキーズシリーズ
ファイナルラウンド 第2戦 
1着:5-09 サンライズホープ
菅原明良・羽月友彦
2着:(7)-14
3着:2-04(塚本雄大)※JRA最後の騎乗

「JRA最後となったこのレース。塚本雄大騎手は3着・・・それはちょっと置いておいて、1着菅原明良に2着が7枠・・・昨日見たわよね?」

「大阪杯3着のルージュエヴァイユですね?」

マスターが即答した。

大阪杯
1着:6-11 ベラジオオペラ
2着:1-02 ローシャムパーク
3着:(7)-13 ルージュエヴァイユ(菅原明良

「なるほど7枠と菅原明良の合体だな?」

マスターの説明ですぐに理解したタコ社長が言った。ギョニ子が頷く。

菅原明良と7枠・・覚えておいてね」

次は真一郎の番だった。

「隠れ取消のヴォランテ。この馬から、さきほど出てきた女性冒険家、若山美子につながります。若山美子が有名になったのは、世界で初めて女性だけのパーティーでマッターホルン登攀・・『とうはん』と読んでクライミングのことなのですが、これに成功したからです。そのときの相棒が今井通子。ヴォランテの前走騎手が同じ姓の今井貴大なんです」

1967 若山美子・今井通子
マッターホルン 北壁
世界初 女性だけのパーティーで登攀(とうはん)に成功

隠れ取消
ヴォランテ(前走:今井貴大)

Wikipedia 若山美子

みんながうんうんと頷いた。

「さあ、面白いのはここからです。実はこの若山美子と今井通子。山岳小説のモデルになっているんです。新田次郎の『銀嶺の人』」

「『銀嶺の人』か・・・」

タコ社長が言った。

「『銀嶺』といやあ銀嶺ステークスってのがあるよなあ?」

「ビンゴです、社長さん!」

真一郎が嬉しそうに言った。

2023/11/12(日)
東京9R 銀嶺
1着:1-01 メタマックス(菅原明良
2着:(7)-13

「1着が菅原明良で2着が7枠の馬・・・さきほど、ヴォランテの調教師羽月友彦と塚本雄大騎手がつながる、ヤングジョッキーズのレースと同じなんです!」

3/31(日)隠れ取消
阪神6R ヴォランテ
(羽月友彦・前走今井貴大)

2020/12/26(土)
阪神9R
ヤングジョッキーズシリーズ
ファイナルラウンド 第2戦 
1着:5-09 サンライズホープ
菅原明良・羽月友彦
2着:(7)-14
3着:2-04(塚本雄大)※JRA最後の騎乗

2023/11/12(日)
東京9R 銀嶺S
1着:1-01 メタマックス(菅原明良
2着:(7)-13

「これは興味深いですね。ちょっと整理させてください」

マスターが言った。少しだけ身を前に乗り出している。

「ベラジオオペラの上村洋行と、桜花賞のデータ分析コピーからのちあきなおみ。このふたりを合体させた植村直己。彼の最後の登山がマッキンリーで、ファルコンステークスのダノンマッキンリーがこれを後押し」

みんながうんうんと頷いた。

「同じ山関係で浮上するマッターホルンのチェルヴィニア。そして隠れ取消ヴォランテからはふたつのルートが『菅原明良+7枠』という山頂につづいている。ひとつは調教師羽月友彦ルートで、3着馬に塚本雄大騎手がいる。もうひとつは前走今井貴大ルートで、この『今井』はマッターホルンの『今井』に通ずる」

麗子ママが後を引き継いだ。

「今井貴大ルートは、ふたりの女性冒険家を描いた『銀嶺の人』からの直近銀嶺ステークス。ここまで大丈夫かしら?」

ギョニ子と真一郎が頷いた。彼らが検討したのはそこまでだという。

■ エリザベス女王即位70周年

「しんちゃん、今日子ちゃん。銀嶺ステークスにたどり着いたのは正解かも。だってね、同日のメインがエリザベス女王杯だもの」

みんながあっと声を挙げた。直近の銀嶺ステークス施行日である2023年11月12日。京都ではブレイディヴェーグが勝ったエリザベス女王杯が行われていたのだ。

2023/11/12(日)
東京9R 銀嶺S
1着:1-01 メタマックス(菅原明良
2着:(7)-13

同日裏メイン エリザベス女王杯
ブレイディヴェーグ(ルメール

「社長さんが昨日挙げてくれたリンデンリリー。やはりエリザベス女王杯だったわね?」

みんなが同意した。

「実はね、桜花賞の当日、阪神で『エリザベス女王杯』があるの」

4/7(日)阪神8R 
宝塚市制70周年記念

宝塚市制70周年記念?これのどこが『エリザベス女王杯』なんでい?」

タコ社長が訊いた。麗子ママが答える。

「今度の桜花賞。今年阪神で行われる最後のGⅠなのは覚えてる?」

ある者はうなずき、ある者は首をひねった。

「阪神競馬場は改修工事に入るのよ。ということは、宝塚記念、阪神ジュベナイルフィリーズ、朝日杯フューチュリティステークスは代替開催。すべて京都競馬場で行われるわ」

「宝塚記念が京都ということは・・」

真一郎が言った。

「京都の芝2200。なるほどエリザベス女王杯と同じ条件になりますね?」

麗子ママは軽く頷き、説明を続けた。

「そこに『70周年記念』とつくのだから、『宝塚市制70周年記念』は、『エリザベス女王杯70周年記念』と言い換えられるわよね?」

「ええと、なんだかつながってきたぞ!」

タコ社長が言った。

「そんなレースがあったよなあ・・・あれはいつだったか・・・」

「正確には取りやめになったんだけどね」

麗子ママが説明を続ける。

「2022年・・・おととしになるわね。エリザベス女王即位70周年記念の副題がつく予定だったエリザベス女王杯。ジェラルディーナが勝ったレースだわ」

2022 エリザベス女王杯
ジェラルディーナ
副題「エリザベス女王即位70周年記念
→エリザベス女王崩御により取りやめ

みんながうんうんと頷いた。

■ ノースブリッジ

「さあここからよ!」

麗子ママが茶目っ気たっぷりに言った。

「マッキンリーにマッターホルン。キーワードは『登山』よね?エリザベス女王杯とペアで副題が付されいたエプソムカップに、『登山』があるのよ!」

説明の途中ですでに気づいていたマスターは、大きく頷いた。続いてギョニ子があっと声を挙げ、真一郎もパンを膝を叩いた。最後に、タコ社長がぺシャリとおでこを叩いて言った。

「なるほど登山があるぜ!エプソムカップを勝ったノースブリッジ。オーナーの名前が井山登だ!!」

2022 エプソムカップ
エリザベス女王即位70周年記念
ノースブリッジ(井山登)→登山

■ ソダシ

ちょっと頭を冷やそうと10分ほど休憩を取ったあと、タコ社長の出番となった。

「昨日ママさんが歌ってくれたちあきなおみの『喝采』。なんか引っかかってたんだ・・・どこかで聞いたことがあるってな。それで調べてみたらビンゴだったぜ!チェルヴィニアにつながってる!」

ガラケーからスマホに変えて半年以上たつタコ社長は、少しずつ検索能力を高めていっていた。「〇〇+〇〇」という、複合キーワードで検索することを覚えたのだ。「JRA 喝采」で検索したところ、2021年のJRA無料カレンダーに行き当たったという。

2021年 JRAオリジナルカレンダー

「見ての通り表紙はディープインパクトとコントレイル。無敗の三冠馬親子だな?」

みんながうんうんと頷いた。

「コントレイルが三冠を決めた2020年の菊花賞。このときはまだ京都競馬場だった。そのあともう一戦旧京都競馬場で重賞が行われ、京都は長い改修工事期間に入る」

2020/10/25 菊花賞
コントレイル旧京都最後のGⅠ

2020/10/31 アルテミスS
ソダシ→翌年桜花賞制覇

2020/10/31 スワンS
カツジ(旧京都最後の重賞

みんながおおという歓声を挙げた。タコ社長が続ける。

「コントレイルが三冠を決めた翌週の土曜日、旧京都競馬場最後の重賞がカツジの勝ったスワンステークス。その裏で、アルテミスステークスを勝ったのが、翌年桜花賞を制するソダシってわけだ!」

「凄いわタコ社・・・いや社長さん!」

普段タコ社長としか言わないギョニ子が、珍しく社長さんと言った。

「チェルヴィニアもアルテミスの勝ち馬!桜花賞直行なのがソダシとは違うけど、アルテミス勝ち馬には違いないわ!」

2021 桜花賞
ソダシ(アルテミスS 勝ち馬

チェルヴィニア(アルテミスS 勝ち馬

■ 注目ゲート〇番

「さて、私にも少しだけ見せ場をくださいね」

マスターが苦笑しながら言った。今日のマスターは自論を披露する場面はほとんどなく、聞き役に徹していたのだ。

「キーワード『登山』が合っているなら、是非狙ってみたいゲートがあります。さきほども出たように、今年の阪神開催GⅠは桜花賞が最後。つまり、今年は大阪杯と桜花賞だけが阪神開催のGⅠなのです」

みんながうんうんと頷いた。

「であるならば、ふたつのGⅠで何かをやる可能性は高い。しんちゃん、ベラジオオペラは何番でしたか?」

「ええと・・・・・11番ですね?」

即答できなかった真一郎は、スマホを見ながら言った。

「そうですね、11番です。では、11番とで『登山』を表現するなら桜花賞の優勝ゲートは・・・」

そこまで聞いて真一郎はパンと膝を叩いた。そして、ゴール前でシュートをミスったサッカー選手のように両手で頭を抱えた。

「なんだよしんちゃん、どうしたんでい!?」

タコ社長が尋ねると、真一郎はゆっくりと両手を降ろし言った。

「8番ですよ、社長さん!8番と11番・・8月11日は『山の日』!登山にぴったりじゃないですか!!」

マスター以外のみんながおおという歓声を挙げた。大阪杯が11番、桜花賞が8番なら、登山にぴったりの山の日というわけだ。満場一致で、桜花賞の本命候補馬と注目ゲートが決まった。

スナック忘れな草
桜花賞 注目馬・注目ゲート

注目馬:チェルヴィニア
注目ゲート:8番

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