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スナック忘れな草~最初と最後・2024京都牝馬S~

トップ画像引用:JRAホームページ


■ フェブラリーS枠順確定

2024年2月16日(金)午後7時
-東京都某区 スナック忘れな草-

その日最初の話題は、フェブラリーステークスの枠順確定についてだった。振替休日の日数などから注目していた5番には、滑り込み出走馬の一頭、オメガギネスが入った。

フェブラリーS
3-05 オメガギネス

8-15 ドンフランキー
8-16 アルファマム

「アルファもオメガもいいんじゃねえの?」

タコ社長が競馬新聞を見ながら言い、みんなもその意見に賛同した。注目馬として挙げた3頭のうち一頭が注目ゲートの5番に入り、その他2頭が8枠に同居したからだ。アルファマムの16番は、やはり注目していた1番と16番にも合致する。

「明日もう一日ありますし・・」

マスターが提案した。

「フェブラリーステークスの最終確認は明日やるとして、今日は土曜日の2重賞を中心に検討しませんか」

賛成とギョニ子が大きな声で言い、みんなもそれがいいと頷いた。

■ シャーロット王女

「少頭数の割には難しそうなダイヤモンドステークスよりも、なんだか荒れそうな京都牝馬ステークスに食指が動くのよね」

ギョニ子が言った。どうやら狙いたい馬がいるようだ。

「休み明けだけど、シャーロット王女はどうかしら?ウィリアム皇太子はフェブラリーステークスにいないけど・・」

ギョニ子が言うシャーロット王女とは、もちろん5番のウインシャーロットのことだ。

京都牝馬S
3-05 ウインシャーロット

「ウィリアム皇太子は、東海ステークスのウィリアムバローズだね?」

真一郎が左にいるギョニ子のほうを見ながら言った。

「もちのろんよ。今年の東海ステークスは、4年振りの京都開催だったの。明日の京都牝馬ステークスもまた、4年振りの京都開催。共通項がある2重賞を、ウィリアムとシャーロットの親子で統一するというわけ」

2024 東海S(京都代替
※4年振りの京都開催
ウィリアム)バローズ→ウィリアム皇太子

2024 京都牝馬S
※4年振りの京都開催
ウイン(シャーロット)→シャーロット王女

「面白いですねそれは」

マスターが言った。

「4年振りの京都開催という点は、私も大事だと思っています」

マスターはそこでかすかな笑みを浮かべた。何やらシナリオを隠し持っていそうだ。

■ レイ・チャールズ

「そのウインシャーロットだけどよう、ハッピーとソングにサンドされてるよなあ?」

タコ社長が言った。

2-04 テン(ハッピー)ローズ
3-05 ウインシャーロット
3-06 シングザット(ソング

「ハッピーなソングに挟まれたシャーロット王女が来るなら、相手に押さえておきてえ馬がいるんだ」

5-09 コムストック(ロード
5-10 プレサージュリフト
6-(11)モズゴールドバレル

「9番のロードと11番、つまりジャックだな?レイ・チャールズの『旅立てジャック』さ」

ギョニ子と真一郎はきょとんとしていたが、マスターと麗子ママには通じたようだった。麗子ママが出だしを流ちょうな英語で歌った。

「Hit the road Jack ♪and don't you come back no more no more no more no more♪」

タコ社長がすかさず応じた。

「What'd you say? ♪」

マスター、タコ社長、麗子ママの3人は大笑いした。

「・・・えーと、すみません。翻訳をお願いします」

真一郎が顔の前で両手を合わせて言った。ギョニ子もわけがわかんないと文句を言っている。マスターが解説する。

「『出て行ってジャック、二度と戻ってこないで!』そう女に三行半を突きつけられた男が、『なんだって?』と応じている場面です。曲のタイトルが冒頭の『Hit the road Jack』・・つまり『出て行ってジャック』。それで邦題が『旅立てジャック』というわけです」

5-09 (ロード
5-10 プレサージュリフト
6-(11)(ジャック

Hit the (road)( Jack

「へえー!」

ギョニ子が感心して言った。

「それでサンドされてる10番プレサージュリフトっていうのはわかったけど、女に愛想をつかされた男の歌なんて、ハッピーソングとは言えないんじゃない?」

「まあ、そりゃそうなんだけどよう。レイ・チャールズはチャールズ国王に通じるじゃあねえか?その息子がウィリアム皇太子。つまりチャールズはシャーロットのおじいちゃんってわけだ」

■ ブラック・レイン

「レイ・チャールズでハッピーな歌なら・・」

麗子ママが言った。

「『旅立てジャック』の歌詞にも出てくる『What'd I Say』なんてどうかしら?自然と踊りたくなってくるハッピーな歌だわ」

「それはいいかもしれませんね」

マスターが言った。

「今週ビートブラック死亡のニュースがありましたよね?ブラックつながりで映画『ブラック・レイン』にその歌が登場します」

マスターが言うには、松田優作の遺作になった映画『ブラック・レイン』で、アンディ・ガルシアと高倉健がクラブで『What'd I Say』を一緒に歌う場面があるという。

5枠右 ダイ(ユウサク
5-10 プレサージュリフト
6-11 藤岡()一

「かなり強引ではありますが、有馬記念のダイユウサクは『5枠右』の8番でした。5枠右9番のコムストックロードをダイユウサクに置き換えて松田優作。11番の藤岡健一は健が一致するので高倉健。プレサージュリフトは松田優作と高倉健にサンドされています」

「おいおい、こりゃまいったなあ。すっかり持ってかれちまったぜ!」

タコ社長がふくれっ面をしたので、みんなが大笑いした。

■ ヘッドライン「満月」

「というわけでうちら前座と二枚目の演目は終わりだ」

タコ社長がマスターのほうを見ながら言った。

「さあ、真打登場といこうじゃあねえか。マスター、何かいいネタがあるんだろう?」

「いやあバレてましたか」

今度はマスターが苦笑いした。だがすぐに真顔になり、解説を始めた。

「フェブラリーステークスのヘッドラインに、『満月』が出てきます」

フェアリーS ヘッドライン
「威厳に()ちた蹄跡、二()の砂に信念を刻め。」

「過去10年のヘッドラインを見てみました。『満』の字が使われたヘッドラインはいくつかあるものの、同時に『月』も使用されているものは皆無でした。『満月』の暗示はかなりのレアケースというわけです」

「なるほどなあ!それからどう読むんでい?」

タコ社長が先を促した。

「満月ステークスや満月賞なんてレースはありませんが、片仮名タイトルレースに『満月』はあるんです。一昨年に新設されたコールドムーンステークスです」

コールドムーンS(12月の満月)>

2022 リフレイム
2023 フルム(京都ホースレーシング

「暮れの中京開催の最終日、12レース尾張特別のひとつ前が、メインのコールドムーンステークスです。直近、つまり昨年のこのレースを勝ったのがフルム。馬主は京都ホースレーシングです」

マスターが言うには、ここからキーワードが「京都」だとにらんだという。

■ 世紀末の、絶対王朝

麗子ママが補足する。

「昨日も取り上げた、2024年JRA無料カレンダーの1月テイエムオペラオー。上半期の平地GⅠは12個だから、1月から順に使う気がするのね・・・」

麗子ママはそこで、スマホに保存してあった無料カレンダーの画像をみんなに見せた。

「キャッチコピーの『世紀末の、絶対王朝。』これはみんな知っての通り、2000年のテイエムオペラオーが、8戦8勝という空前絶後の大記録を打ち立てたからよね?」

タコ社長、真一郎、ギョニ子の3人がうんうんと頷いた。マスターが続ける。

「さきほど出てきたキーワード『京都』と、テイエムオペラオーから出てくる『』。これらを合体させると、『8つの京都タイトル重賞』という新しいキーワードが出来上がります。これをみてください」

<2023 京都タイトル重賞>

京都金杯(中京代替)
京都記念(阪神代替)
京都牝馬S(阪神代替)

4月22日
新京都競馬場グランドオープン
ここから新京都競馬場での施行

京都新聞杯(京都)
京都ハイジャンプ(京都)
京都大賞典(京都)
京都ジャンプS(京都)
京都2歳S(京都)

<2024 京都タイトル重賞>

京都金杯 施行済み
京都記念 施行済み
京都牝馬S 2/17(土)

京都新聞杯
京都ハイジャンプ
京都大賞典
京都ジャンプS
京都2歳S

※すべて京都開催

「そっかー!」

意味がわかった真一郎が言った。

「京都タイトル重賞は全部で8つ。新京都競馬場で施行されたのがそのうちの7つ。最後に残っているのが明日の京都牝馬ステークスというわけですね?」

「その通りです」

マスターが満足そうに頷いた。

■ サトノグランツ

「さて、新京都競馬場で初めて施行される、最後の京都タイトル重賞。このレースに何か仕掛けがあることは、サトノグランツからも示唆があります」

マスターが言うには、新京都競馬場で最初に京都タイトル重賞を勝ったサトノグランツが、カタールのレースでラストにいるという。

2023 京都新聞杯
サトノグランツ
※新京都競馬場で施行された最初の京都タイトル重賞

2/17 アルライヤン競馬場
7レース アミールトロフィー

1/8 ホーンテッドドリーム
2/6 イスラー          
3/4 ノースブリッジ(岩田康誠)
4/2 パッションアンドグローリー
5/3 ポイントロンズデール
6/10 レベルスロマンス
7/7 ロシアンエンペラー
8/1 シムカミル
9/11 ゼッフィーロ(モレイラ)
10/9 ジェフクーンズ
11/5(サトノグランツ)(川田将雅)

※数字は「馬番」/「ゲート番」

「日本では馬番イコールゲート番ですから、馬番のほうでみるとサトノグランツは最後にあたりますね?・・新京都競馬場で最初の京都タイトル重賞を勝ったサトノグランツが、『最後』を示唆しているというわけです」

■ ダイシンクローバー

「さて、ここまではいいでしょうか?」

マスターが問うと、3人はうんうんと頷いた。

「新京都競馬場で最初に施行された京都タイトル障害重賞は、昨年の京都ハイジャンプでした」

2023/5/13 
京都ハイジャンプ
1着:8-10 ダイシンクローバー(森一馬・安田隆行
2着:3-03 トライフォーリアル
3着:4-04 ポルタフォリオ(北沢伸也

「引退を発表した北沢伸也騎手が3着にいるのがミソですね。この京都ハイジャンプでの3着が、北沢伸也騎手が障害重賞で3着内に入った最後のレースになりました。ちなみに、北沢伸也騎手の最後の重賞勝利は、2020年の京都ハイジャンプ、スズカプレストでした」

みんながうんうんと頷いた。

「昨年の京都ハイジャンプに戻って、勝ったダイシンクローバーの安田隆行調教師。今月いっぱいで引退することが決まっていますが、この京都ハイジャンプが障害重賞初勝利となりました。今月、障害重賞は組まれていませんから、安田隆行調教師にとって最初で最後の障害重賞勝利というわけです」

マスターはそこで、みんなをぐるりと見渡した。

「この、『最初で最後』というのがポイントです。勝ったダイシンクローバーの森一馬騎手。所属は松永昌博厩舎です」

2023/5/13 
京都ハイジャンプ
1着:8-10 ダイシンクローバー
森一馬・安田隆行

安田隆行→“最初で最後の“障害重賞勝利
森 一馬→松永昌博厩舎所属

京都牝馬S
2-03 ドロップオブライト
小沢大仁・松永昌博

小沢大仁 → 重賞未勝利
松永昌博 → 2月で引退

みんながあっと声を挙げた。真一郎にいたっては、拍手までしている。マスターが続ける。

「ドロップオブライトが勝てば、騎手小沢大仁は重賞初勝利。松永昌博調教師は、おそらく最後の重賞勝利となるでしょう。最後の京都タイトル重賞で『最初で最後』が表現されるわけです」

「すごいわ!」

ギョニ子が感嘆の声を挙げた。

「今週何度も出てきている、アルファとオメガ最初と最後につながるわけね!」

マスターが頷いて言った。

「ドロップオブライトにはこんな隠し味もあります」

京都牝馬S
2-(03)(ドロ)ップオブ(ライト

ダイヤモンドS
3-(03)(トロ)ピカル(ライト
丸田恭介・49キロ

「なるほど!」

タコ社長が膝をポンと叩いて言った。

「頭の『ドロ』と尻の『ライト』。同じ3番でこりゃ熱いや!」

マスターが頷いて言った。

「ダイヤモンドステークスの3番丸田恭介騎手。49キロでの騎乗は、平場のレースを含めても2013年の愛知杯以来というレアケースでした。自身の激走もあるかもしれませんが、裏メインにサインを送るかもしれません」

■ プラス・マイナス

「さあ、とどめは私に刺させてちょうだい」

麗子ママが言った。

「え!?もうお腹いっぱいだけどまだあるの?」

ギョニ子が目を丸くして言った。麗子ママがにっこりと笑って頷いた。

「当たりを引いていればだけれど、重賞インフォメーションでちょっと面白い仕込みがあったの」

JRAホームページ

「過去の優勝馬を紹介する前に、ちょっとしたワンポイントデータの紹介があるわよね?どの枠が有利だとか、前走1着馬が好成績とか、普通は枠順が確定したらすぐにわかるものばかり。

ところがね、京都牝馬ステークスで紹介されたのは、馬体重の増減による成績の比較。これって馬体重が発表されてからじゃないと参考にできないし、重賞インフォメーションで紹介されるデータという意味では、ちょっと記憶にないくらいレアなデータだと思うの」

みんながうんうんと頷いた。

JRAホームページ

「でね、画像にある通り、『プラス・マイナス』がサインだと思ったのよ」

真一郎が言った。

「あれでしょうか?最近ネットニュースに載ることが多い、お笑いコンビプラス・マイナスの岩橋?」

「その通りよ、しんちゃん。その『岩橋』、さっきマスターが紹介した、カタールのレースにあったのを覚えている?」

3人はみな首を振った。覚えていないということだ。

「3番にいたノースブリッジよ」

2/17 アルライヤン競馬場
7レース アミールトロフィー

3番 ノース(ブリッジ)()田康誠
→(岩橋

2-(03)ドロップオブライト

3人がおおという歓声を挙げた。麗子ママが締める。

「この3番。ドロップオブライトの松永昌博調教師が最後の重賞勝利を決めるなら、ぴったりの数字だと思わない?彼が現役時代に乗っていて、昨年亡くなったナイスネイチャ・・」

「おお!」

タコ社長がすぐに気づいて言った。

「有馬記念3年連続3着だな!確かに松永昌博に3はお似合いだぜ!」

みんながうんうんと頷き、スナック忘れな草の勝負馬券が決まった。

スナック忘れな草
京都牝馬S 勝負馬券

◎3番ドロップオブライト
〇10番プレサージュリフト
▲5番ウインシャーロット
△11番モズゴールドバレル

単複:3番ドロップオブライト
馬単・馬連・ワイド:3→(5.10.11)9点
3連複:3-(5.10.11)-(4.5.10.11.12.13.15.18)18点

■ ドクター関西人の統制サイン

マスター、なかなか、美人な麗子ママにも会いに行けんで堪忍な!
この時期は、ひっちゃかめっちゃで、仕事が忙しすぎるよって…

施行回数をつこた解析は、なんも差だけやないねん!
かけ算んちゅうんもあるねん!
外れはあるけど、継続しとるさかい…

「施行回数の数字を掛け算し出た数字に該当する馬の両隣、もしくは67隣」

62回京都金杯 18頭
6×2=12 12→隣 11番 2着

73回中山金杯 17頭
7×3=21 循環4→隣,67隣 3番 1着

40回フェアリーS 14頭
4×0=0 該当なし

58回シンザン記念 18頭
5×8=40 循環4→隣 5番 1着

61回愛知杯 14頭
6×1=6 6→67隣 3番 2着

71回日経新春杯 14頭
7×1=7 7→隣 8番 1着

64回京成杯 15頭
6×4=24 循環9→隣 10番 3着

41回東海S 16頭
4×1=4 4→隣 3番 3着

65回AJCC 12頭
6×5=30 循環6→67隣 11番 1着

29回シルクロードS 18頭
2×9=18 18→67隣 13番 2着,5番 3着

38回根岸S 16頭
3×8=24 循環8→隣 7番 1着

64回きさらぎ賞 12頭
6×4=24 循環12→67隣 5番 3着

74回東京新聞杯 16頭
7×4=28 循環12→外れ

59回クイーンC 13頭
5×9=45 循環6→67隣 8番 3着

117回京都記念 12頭
11×7=77,1×17=17 循環5→外れ

58回共同通信杯 10頭
5×8=40 循環10→隣 9番 2着,67隣 7番 3着

59回京都牝馬S 18頭
5×9=45 循環9番
→隣8番スマートリアン、10番プレサージュリフト

9番の67隣
→4番テンハッピーローズ、14番ジューンオレンジ

74回ダイヤモンドS 10頭
7×4=28 循環8番
→隣は7番ハーツイストワール、9番テーオーロイヤル

8番の67隣
→1番ワンダフルタウン、5番ワープスピード

58回小倉大賞典 16頭
5×8=40 循環8番
→8番の隣 7番アルナシーム、9番セルバーグ

8番の67隣
→5番クリノプレミアム、11番ロングラン

41回フェブラリーS 16頭
4×1=4 4→隣
3番ミックファイア、5番オメガギネス

4番の 67隣
→1番イグナイター、7番ガイアフォース

<引き算 統制>

59回京都牝馬S 18頭
5-9=4 4番
4番の11隣→15番ソーダズリング、11番ゴールドバレル
4番の 12隣 →16番モズメイメイ、10番プレサージュリフト

74回ダイヤモンドS 10頭
7-4=3 3番
3番の11隣 →2番ヒュミドール、4番メイショウユズルハ
3番の12隣 →1番ワンダフルタウン、5番ワープスピード

58回小倉大賞典 16頭
5-8=3 3番
3番の11隣
→14番ゴールドエクリプス、8番フェーングロッテン
3番の 12隣
→15番ホウオウアマゾン、7番アルナシーム

41回フェブラリーS 16頭
4-1=3 3番
3番の11隣 →14番ウィルソンテソーロ、8番セキフウ
3番の12隣→ 15番ドンフランキー、7番ガイアフォース

外れたら堪忍やけど、外れても追いかけてみるのも1つのてやで!

ギョニ子はん!頑張りや!
タコ社長はん!どないでっか?
真一郎はん、気張りや!
麗子ママ、マスター、なんもない(笑)

ほな、時間でけたら、訪問させてもらうさかい、そん時を楽しみにしとるでぇ~

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