スナック忘れな草~29年ぶり・2024中京記念~
トップ画像引用:週刊野球太郎の画像を加工
■ 冷麺で恋をして
2024年7月15日(月)午後8時半
-東京都某区 スナック忘れな草-
みんなで締めの冷麺を食べようかというときに、その男はやってきた。くろたんだ。今日もクールビズの服をビシッと決めた、ノーコスプレ、ダンディくろたんだ。
「あら、くろたんさんいらっしゃい。ちょうどよかったわ。今みんなで冷麺を食べるところだったの」
麗子ママの言葉に、くろたんは頬を緩めた。冷麺には目がないという。
いつもの席、タコ社長の右隣りに座ったくろたんに、マスターは響のロックを出した。くろたんはそれを、うまそうにすする。
「社長さんはスイカとリンゴ、どっちがいい?」
「正直、冷麺に入ってるフルーツ、邪道だと思うんだよなあ・・・どっちもいらねえんだが、しいて選ぶならリンゴだな」
「今日子ちゃんは?」
「あたしもリンゴ。スイカの種を飲み込んじゃったら、お腹の中で芽が出てきそうだから」
「しんちゃんは?」
「僕はスイカ。お昼の病院食にスイカが出ていて、ちょうど食べたいなあと思っていたんです」
麗子ママの質問に、常連客が次々に答えていった。どうやら、冷麺に入れるフルーツを選ばせていたらしい。
「私もスイカでお願いしようかな?」
意図を理解したくろたんは先回りしてそう言ったが、麗子ママはあらごめんなさいねと言った。
「くろたんさんには、特別に選択肢を3つ用意してあるのよ」
「ほほう・・・私だけいいんですか?」
「くろたんさんは特別よ。次の3つから選んでね・・・Aドリアン、Bくさや、Cシュールストレミング」
「なんじゃいそりゃ!世界三大臭い食べ物やないかい!!」
すかさずマスターが訂正した。
「くろたん、一説によると世界三大臭い食べ物は、1位シュールストレミング、2位ホンオフェ、3位がエピキュアーチーズ。アラバスターという器械で測った、Auという臭さ単位の順だそうです」
「どうでもいいわ、そんなうんちく! シュールストレミングなんか出したら、臭いが残って一週間は営業できないぞ!!」
「くろたんさん・・・」
麗子ママが残念そうに言った。
「そこは黙ってAのドリアンって言って欲しかったわ・・・『Aのドリアン』・・・『の』を抜かして言ってみて」
「Aのドリアン・・・・Aドリアン・・・・エイドリア・・エイドリアーーーーーーン!!・・・・ってくだらないわい!!」
「まあそう言わずにこれを飲んでください」
マスターが差し出した生ビールのジョッキには、生卵が5つ入っていた。顎に白身をしたたらせながら、くろたんはそのスタミナドリンクを一息に飲み干した。
「ぷはーー! こりゃあ精がつきそうだぜ!!」
「くろたんさん!」
左隣のタコ社長が、ニヤリと笑って言った。
「奥さんが綺麗なアヌスを洗って待ってるんじゃないかい?」
「うるさいわ!!」
くろたんはそう突っ込み、スイカが入っている冷麺をすすり始めた。
■ カッチー登場
みんなが冷麺を食べ終わったのを見計らって、くろたんが口を開いた。札幌競馬場のゲスト、田中勝春調教師に関するネタがあるという。
「日曜日の 札幌競馬場に、カッチーこと田中勝春調教師がやってきます」
HBCトークショー
スペシャルゲスト
田中勝春調教師 1971.2/25
札幌9R HBC賞
グランツベリー (2/25)
田中克典(たなかかつ)のり
みんながおおという声を挙げた。
「特別のサインなら、これで十分買えるでしょうね。単複バトルの一頭にどうですかな?」
くろたんは不敵な笑みを浮かべて、店を出ていった。くろたんとの夏の単複バトルで大きく水をあけられている真一郎は、黙って下唇を噛んだ。
■ 要潤
「世界三大臭い食べ物という話が出ましたが・・・」
くろたんが帰ったあと、真一郎が言った。
「中京記念のゲストプレゼンター、要潤・・・日本人三大『じゅん』といえばどうなりますかね?」
「競馬ファンなら外せないのは高田潤騎手・・・」
マスターが言った。
「要潤、高田潤・・・・うーん、美保純ですかね?」
「俺は要潤、高田潤、黛ジュンだなあ」
タコ社長が言った。
「あたしは要潤、高田潤、キャンドルジュンかしら? 元の奥さんがやらかしちゃったけど・・・」
ギョニ子が言った。麗子ママは、しばらく考えたあと言った。
「あたしは要潤、高田潤、井上順だわ。二枚目なのに三枚目を演じてるところがいいわ・・・そういうしんちゃんの三大じゅんは?」
麗子ママの質問に、真一郎が待ってましたとばかりに言った。
「それではみなさん、ご唱和ください! 7! 8! 9!・・・・じゅーーーーー!」
真一郎は、そう言いながら両の掌をみんなのほうに付きだした。指は何かをつかむような感じで軽く曲げられている。
「おお! スピードワゴンの井戸田潤ですね!?」
マスターがポンと手を叩きながら言った。
「なかなか盲点なところを攻めますね・・・何か競馬につながりますか?」
真一郎が大きく顎を引きながら言った。
■ 世界三大バーグ
「井戸田潤の今のやつはハンバーグ師匠のネタですよね? 漫才師銀シャリのネタに、世界三大バーグというのがあるんです」
みんなが興味を示した。
「ボケの鰻が、ハンバーグ、リンドバーグ、ウーピーゴールドバーグ。これが世界三大バーグやと自慢げにいうと、聞いたことないわ、んでスピルバーグ漏れたんかい! と橋本が突っ込むんです」
みんながなるほどと笑った。真一郎が続ける。
「中京記念の50音順の並びで、『バーグ』が接触しているんですよ」
中京記念 登録馬50音順
セオ 父スピル(バーグ)
セル(バーグ)
「なるほどなあ、しんちゃん。そのどちらかが怪しいと?」
タコ社長が訊いた。真一郎が頷く。
「そうなんです。ホームページのトップ画像からは、連覇を狙うセルバーグかなあと思っています」
「しんちゃん、昨年の覇者だからセルバーグが映ってるのは当たりまえじゃない?」
ギョニ子の突っ込みに、真一郎は答えを用意していた。
「よくあるゴール前の画像ではなく、レース後の画像を使ってきました。違和感を覚えたのは、紅白の引き綱がしっかり映っている点です。これを強調したかったんじゃないかと・・・」
「神社にある鈴緒ですね」
マスターが反応した。
「私たちが参拝に行った際、神社内にあるもので唯一触っていいのがこの鈴緒と言われています。しんちゃん、この鈴緒がセルバーグにどうつながるのでしょうか?」
「調教師の名前です。鈴木孝志。鈴緒の鈴が入っています。もう一頭、馬主に鈴があるのがワールドリバイバル。これならかなり穴でしょうが・・」
中京記念
セルバーグ (鈴)木孝志
ワールドリバイバル(鈴)木昭和
みんながうんうんと頷き、セルバーグとワールドリバイバルをとりあえずマークすることにした。
■ ジョッキーカメラ
2024年7月16日(火)午後7時
-東京都某区 スナック忘れな草-
昨日注目馬に挙げたうちの一頭、セルバーグがやはり怪しいと言ったのは、ギョニ子だった。ジョッキーカメラにヒントがあるという。
「函館記念のジョッキーカメラ。馬券にならなかったハヤヤッコとチャックネイトだったでしょう?」
みんながうんうんと頷いた。
「これって、同要素の接触を強調しているのだと思うの」
<函館記念 Jカメラ公開馬>
7-14 ハヤヤッコ (金子真人)12着
8-15 チャックネイト(金子真人)6着
「金子真人の接触か!」
タコ社長が言った。
「馬券にならなかった2頭だけをあえて紹介。確かにこれは怪しいぜ!」
ギョニ子は、右手に持った枝豆でタコ社長を指して頷いた。
「そうなのよ! 同要素の接触といえば、昨日しんちゃんが挙げてくれた『バーグバーグ』よね?」
函館記念 Jカメラ
7-14 ハヤヤッコ (金子真人)12着
8-15 チャックネイト(金子真人)6着
※14番・15番の同要素接触
中京記念 登録馬50音順
セオ 父スピル(バーグ)
セル(バーグ)
※50音順の並びで同要素接触
みんながなるほどと頷いた。
■ エピソード3
10分間の休憩後、セオにつながるサインがあると言ったのは、麗子ママだった。「謎解き競馬」の最新版がアップされているという。
「エピソード3、光り輝くターフの伝説。エピソードいくつと呼ばれる、シリーズものの映画があったわよね?」
「おお!スターウォーズだな?」
タコ社長が言った。麗子ママが頷いて続ける。
「そうなのよ。それでね、この『謎解き競馬』シリーズ。東京競馬場にまつわる伝説を探るシリーズになっているんだけど、番組の収録という設定のため、毎回ADがキューを振る場面が出てくるの」
「AD、カウントダウン・・・スターウォーズシリーズ、エピソード1、エピソード2、エピソード3というカウントアップ」
みんながうんうんと頷いた。
「スターウォーズエピソード3の『シスの逆襲』は、スピルバーグがアシスタントディレクターとしてクレジットされてるの。つまりはADってことよね?」
セオ 父【スピル(バーグ)】
セル(バーグ)
みんながおおという声を挙げた。
セオ自身なのか、セオとセルバーグ、バーグの接触の強調なのかは不明だが、「謎解き競馬」のエピソード3から、スピルバーグが浮上するのは無視できない。
ひとまず、注目馬にスピルバーグ産駒のセオも加えることとして、その日はお開きとなった。
スナック忘れな草
中京記念 注目馬
セオ
セルバーグ
ワールドリバイバル
■ MLBオールスター
2024年7月17日(水)午前9時20分
-東京都某区 真一郎が勤務する病院-
真一郎は、これから言語の訓練を行う男性患者が尿意を訴えたため、トイレに誘導していた。車椅子からトイレに移る際に、脇の下を支える必要があり、ズボン、パンツの上げ下ろしにも介助を要する患者だ。
男性患者が排尿をしている間、真一郎は廊下で待っていた。排尿が終わったら、トイレ内の壁に設置してある、ナースコールのボタンを押してもらうことになっている。
病棟ホールのテレビでは、大谷翔平選手と今永昇太投手が出場することになっている、メジャーリーグのオールスター戦が放映されているらしい。ナースコールを知らせるランプがともるのを見逃さないように、真一郎はテレビに背を向けるかっこうで音声だけを聞いていた。
アーリントン
真一郎の耳に、競馬ファンにはなじみのある単語が飛び込んできた。たった今、アナウンサーか解説者のどちらかが、アーリントンと言ったような気がした。オールスターでアーリントン。何のことだろう・・・
真一郎のその思索は、ナースコールが点灯したことで遮られた。真一郎は、今入りますといって患者の介助に入った。
■ タコ社長からの生ビール
2024年7月19日(金)午後7時
-東京都某区 スナック忘れな草-
激務と残業が続いたことから、真一郎がスナック忘れな草に来たのは火曜日以来、3日ぶりのことだった。あちこちからお久しぶりという声がかかった。
土日を含めほぼ毎日飲みに来ているこの店では、2日も来ないとなるとお久しぶりということになるのだ。
目の前にいつもの生ビールが置かれたが、麗子ママは茶目っ気たっぷりにあちらのお客様からですと、タコ社長のほうを手で示した。
「ええ!? 社長さんいいんですか? 僕なにかしましたっけ?」
真一郎が生ビールをおごられる理由がわからずそう尋ねると、タコ社長はいいってことよと片手を挙げた。
「ここ数日忙しかったんだってな? その労いの意味と、しんちゃんと同郷のスーパースター、大谷翔平のオールスター第1号を祝してだぜ」
タコ社長はそう言って、眞露の水割りが入ったグラスを掲げた。真一郎もジョッキで応じ、エア乾杯をした。
「そうでしたそうでした。大谷翔平選手、3ランを打ったんでしたね!」
真一郎はそう言って笑顔を見せた。同郷というだけで、自分のことのように誇らしげな気持ちになる。ギョニ子が言った。
「チームが勝ってれば、間違いなくMVPだったわよね。まあそれは、来年のお楽しみってことで」
そう言ってギョニ子は、自分のジョッキを真一郎のジョッキにコツンと合わせた。
■ アーリントン
「オールスターといえば・・・」
真一郎が珍しく、いつもはギョニ子しか食べない魚肉ソーセージの皮をむきながら言った。
「オールスターの実況で、アーリントンと言ってたような気がするんですが、なんだかわかりますか?」
みんながどれどれと言って、スマホやパソコンを操作しだした。こういうとき、みんなが協力してくれるのは非常に助かる。自分ひとりで検索するよりも圧倒的に早いし、自分では見つけられなかったであろう情報が、出てくることも多い。
■ 29年ぶり
「これでしょうね」
パソコンを操作していたマスターが、パソコン画面をみんなに見せながら言った。
「今年のオールスターは、29年ぶりにテキサス州アーリントンで行われたそうです」
みんながなるほどと頷いた。
マスターによると、前回のときとは球場は違うのだが、アーリントンで行われるメジャーリーグのオールスターは、1995年以来29年振りになるという。
「しかもです」
マスターの説明には続きがあった。
「その1995年のオールスター。先発は渡米一年目の野茂英雄。今年、大谷翔平選手が所属するナショナルリーグの先発も、奇しくもルーキーのポール・スキーンズでした!」
みんながおおという声を挙げた。
「それだけじゃねえぜ!」
タコ社長が、スマホの画面を見ながらニヤリと笑って言った。
「今年の日本人メジャーリーガー。大谷翔平選手のほかに出場したのは、カブスの今永昇太だけ。彼もまた、野茂英雄以来29年ぶりとなる、日本人メジャー投手一年目でのオールスター登板になるぜ!」
みんながおおという声を挙げた。
あの大谷翔平ですら、MLBの球宴初出場は渡米4年目のことだった。メジャー一年目の今永昇太の登板もまた、称賛に値する快挙と言っていいだろう。
アーリントンでの開催。メジャー一年目の投手がナショナルリーグの先発。日本人メジャー投手が一年目でオールスター登板。今年のMLBオールスターには、3つの「29年ぶり」があったわけだ。
■ 邪馬台国はどこですか?
10分間の休憩後、「29」という数字が他の媒体からも強調されていると言ったのは、麗子ママだった。
シリーズものの動画、見上愛と土佐兄弟出演の「邪馬台国どこですか?」。最新版の#7で、またしても肉まんが登場したという。
「これで何度目かしら? このシリーズ、やたらあちこちで肉まんをたべるのよね・・・『29』の強調なのかも」
みんながなるほどと頷いた。
「それに1995年って・・・」
ギョニ子が援護射撃を出した。
「例のゴーゴーの年じゃなかった? ジェニュイン、タヤスツヨシの第55回よ!」
みんながおおという声を挙げた。
UMAJOの新CMで、長澤まさみと見上愛が「ゴーゴー」という掛け声をみせるやつだ。そこから、第55回のクラシックがあった年に注目していたのだ。
1995年の牡馬二冠は、ジェニュイン、タヤスツヨシが着順を入れ替えるという結果であり、今年の桜花賞、ステレンボッシュ、アスコリピチェーノは、昨年の阪神ジュベナイルフィリーズの1.2着が入れ替わったものだった。
■ 安田富男
「1995年のオールスターは、7月11日、テキサス・レンジャーズの本拠地ザ・ボールパーク・イン・アーリントン・・・」
真一郎がスマホを見ながら言った。
「そのオールスターの直後の週、行われた重賞は札幌スプリントステークスでした」
1995/7/16
札幌スプリントS
ノーブルグラス 小島太
「あれ!?」
ギョニ子が大きな声を出した。
「札幌スプリントステークスってさあ、くろたんさんのポストで見たような気がするんだけど?」
ギョニ子が言ったとおりだった。
1995年の札幌スプリントステークスを勝ったノーブルグラスは、翌1996年に同レースを連覇している。その札幌スプリントステークスで、安田富男騎手が全国10場での重賞制覇を達成しており、そのことが優駿7月号のマンスリーカレンダーに紹介されていたのだ。
1996 札幌スプリントS
ノーブルグラス(連覇)安田富男
※安田富男・全国10場重賞制覇達成
■ ニホンピロ
「さて、小島太で勝った1995年のほうの札幌スプリントですが・・」
真一郎が言った。
「2着馬をみてください!」
1995 札幌スプリントS
1着:6-12 ノーブルグラス
2着:1-01 ニホンピロスタディ(小林徹弥)
中京記念
8-13(ニホンピロ)キーフ
みんながおおという声を挙げた。タコ社長が言った。
「コバテツか・・・・」
コバテツとは、小林徹弥騎手の愛称だ。
「突然の訃報、今年だったよなあ?」
そう問われたマスターは、黙って顎を引いた。
今年6月1日、千田輝彦厩舎で調教助手を務めていた小林徹弥は、50歳という若さでこの世を去った。妻でフリータレントの山内奈緒がXでポストしたところによると、大好きなお酒が寿命を縮めたのだという。
元騎手の訃報につながったことで、店内はややどんよりとした空気にはなったが、同じ冠名のニホンピロキーフがここで浮上してきた。
■ パリ五輪
「ニホンピロという冠名。競馬ファンには当たり前すぎて気がつきにくいのですが・・・」
マスターが言った。
「日本が入っていますよね?」
みんながうんうんと頷いた。
「そして、あともう少しで開幕するパリオリンピック。オリンピックネタをやってくるなら、ニホンピロキーフはぴったりでしょうね」
(ニホン)ピロ(キーフ)
ニホン =日本
田口貫太=フランス
キーフ =ウクライナ
みんながおおという声を挙げた。麗子ママが続く。
「そうなると、トップ画像の解釈も変わってくるわね」
「しんちゃんは鈴緒を挙げてくれたけど、セルバーグの勝負服と紅白の引き綱。黄色、青、赤、白・・・この4色で、日本、フランス、ウクライナの国旗がすべてできるわ!」
みんながなるほどと頷いた。
「さらにね、昨年、セルバーグの騎手だった松山弘平。2020東京オリンピックの象徴でしょ?」
<2020 無敗の三冠馬>
デアリングタクト(松山弘平)
コントレイル (福永祐一)
みんながおおという声を挙げた。
2020東京オリンピック。コロナ感染拡大のため、開催は2021年にずれこんだものの、予定年は2020年だった。
2020年、JRAは2頭の無敗の三冠馬をあらゆる場面で強調してきた。1964年以来、56年ぶりの東京開催となるはずだったオリンピックを、競馬界として盛大に祝うためのものであったはずだ。
「『邪馬台国はどこですか?』だけど・・・」
ギョニ子が言った。
「この動画でも東京オリンピックがテーマみたいね」
みんながなるほどと頷いた。
■ グレーターロンドン
10分間の休憩後、ニホンピロキーフ本命を決定づけたのは、タコ社長が挙げてくれたネタだった。明日の小倉競馬に、隠れ取消馬が一頭いるという。
「小倉8レースのツリーフロッグ。枠順確定前の取り消し。くろたんさんが言うところの、隠れ取消だな?」
7/20(土)
小倉8R ツリーフロッグ
(高田潤)※枠順確定前取消
「この馬の前走だが、高田潤騎乗で3歳未勝利戦を勝っている。障害が主戦場の高田潤が騎乗ってのがミソだな・・・要潤ともつながる」
みんながうんうんと頷いた。
「高田潤の平地勝利が、いつ以来だったか調べてみたぜ。それは2018年。その年の中京記念優勝馬がこれだ!」
2018 中京記念
(8)-16 グレーター(ロンドン)(56.5)
※重賞初勝利
2024 中京記念
(8)-13(ニホン)ピロキーフ(56.5)
※勝てば重賞初勝利
みんながおおという声を挙げた。
「8枠、オリンピック開催地、56.5キロ、重賞初勝利・・・こりゃあ黙って田口貫太のニホンピロキーフだろ?」
みんながうんうんと頷き、スナック忘れな草の中京記念本命馬が決まった。
スナック忘れな草
中京記念 本命馬(単複バトル勝負馬)
13番 ニホンピロキーフ
■ 編集後記
「邪馬台国はどこですか?」#7
今回、土佐兄弟の弟が扮するのはトム・ソーヤ。トム・ソーヤといえば、仲間の一人がハックルベリーフィン。
「フィン」は読みは「ファン」ですが、フランス語の「fin」か?
今週の騎乗を「最後」に、フランスでの武者修行に出かける田口貫太騎手。
新人騎手の好ましくないニュースが続いていますが、JRA重賞初勝利で勢いをつけて、一回りも二回りも成長して帰ってきて欲しいものです。
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