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子供が「考える力」を身につけるために

近年、子供たちの考える力の低下が注目されています。
学校における学習要項の改訂なども行われていますが、
そもそも子供の「考える力」とは何でしょうか。
一般的には「考える力=学力」と思われがちですが、そうではありません。試験の点数さえ高ければ良いわけでは無いのです。
では、そもそも「考える」とはどういうことなのか、そしてなぜ「考える力」が必要なのでしょうか。

「考える」ことを身に付ければ、たくさんの応用につながる

● 考える子供は、周りに惑わされない、流されない
考えられる子供は、疑問をもち、その疑問についてじっくり考え、自分の意見を発表できる子供です。
その答えが正解であろうがなかろうが、関係ありません。
周りの意見のほとんどが自分と違ったとしても、
それは自分で納得して出した意見なのです。
周りの意見に惑わされることなく、
自分の意見を曲げずに言うことを褒めてあげましょう。
失敗することを恐れないという面も、持ち合わせているのかもしれません。

● ピンチの時、どうすれば乗り越えられるか考えることができる
小学生から中学生になると、環境の変化についていけない子もいます。
中学になると、勉強も教科数が増え、内容も難しくなってきます。
部活動では、学年の違う子たちと一緒に行動します。
大きな環境変化に戸惑う子もいるでしょう。
でも、考える子供は、そんな環境の変化があっても、それを「乗り切る力」を持ち合わせています。
どうすれば、ここを乗り切ることができるのかを考えることができるからです。

● 自分に自信が持てる
一生懸命考えた意見であれば、きっと自信を持って言えるはずです。
逆に、相手が出した意見が違っていても、「そうか、そういう意見もあるんだ!」と相手を思う気持ちが自然と備わってくるでしょう。

もちろん、考えることが苦痛になるようでは効果がありません。
子供の疑問に、ヒントも何も与えないこともまた、子供の考える行為を奪うことになります。

「考える力」を育てるために親ができること

親に必要なのは「長い目」
子供のうちは「考える力」がなくても、いつか大人になったら自分で考えられるようになるだろうと思っている親も多いのではないでしょうか。
でも、それは違います。考える力は、ある時急に身に付くものではないからです。


また、学力を高めれば考える力が育つと思っている方もいるかもしれませんが、学力=考える力ではありません。
学力や知識を高める前に、考えるという習慣を身に付ける方が、これから生きていくうえで大きな力となるのです。
分からない時、悩んだ時、困った時は、まず考える。これが重要です。
考えることが身についていない子供は、問題に直面した時に、考えずに放り出してしまったり、逃げ出してしまったり、他人の意見に惑わされたりします。

しかし、親は子供の行動一つ一つが気になるのが普通です。
失敗をしないか、ケガをしないか、忘れ物はないかなど、つい先回りの言動を起こしがちです。
しかしこれは、子供の考えるという過程を奪っています。
忘れ物をしたら、自分は今何をしたら良いかを考え、人に借りるなど行動し、「今度は気をつけよう」と思います。
ケガをしたり、危ない目にあったら、「これは危ないからやめよう、気をつけよう」と思います。
これを繰り返すことで、自分で考え、行動できる子供になっていきます。
子供のためと思い手を出し過ぎると、子供も親に依存してしまい、親の発言に従って生きていくことになります。
親は子供を見届ける勇気が必要。考える力を育てることで、将来社会に出ても立派に乗り越えていける子供になるのです。

子供との関係が考える力を生む

子供の考える力を育てるためには、「会話」が重要です。
日々繰り返される子供との会話は、数え切れません。
その一つ一つの会話に耳を傾け、子供が考えられる方向へ導いてあげることが必要です。
そのために、いくつかの会話のポイントをみてみましょう。

● 子供の疑問を大切にする
どうして?という疑問が出てくると、自ずとその疑問の答えを考えたくなるでしょう。
分からないことが多ければ、たくさん考えるようになるのは当然のことです。
毎日の生活の中で、子供が「どうして?」と考える時間を、大事にしましょう。

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● すぐに答えを教えないこと
例えば「あれって、何なの?」という子供の質問に、答えを即答していることはありませんか?
たとえ親が答えを知っていたとしても、できるだけ子供が考えようとする機会を大事にしましょう。
一緒に調べるのもよいでしょう。
調べていく過程でさらに興味を抱くかもしれません。
自分で考え、それでも分からないことは書籍やパソコンなどを使って自分で調べ、答えを導き出す、この過程が考える力を育てるのです。

● 会話を広げていこう
子育てや仕事で忙しくても、つい忙しさから子供の話に「そうなのね。」だけで終わらせていませんか?
例えば、キャンプから戻ってきた子供との会話。
「キャンプどうだった?」という母の声かけに、子供は「楽しかったよ。」と答えます。
でも、その後は?
「よかったね。」とだけ母が言って終わらせたら、会話はそこでストップしてしまいます。
でもこの時「じゃあ、キャンプで一番楽しかったことは何?」と聞いたらどうでしょう。
子供は、その楽しかったことをもう一度思い返し、考え、自分の体験したことを話してくれるでしょう。
そして、話してくれたことに対してまた問い返してみる、すると会話はどんどん広がっていきます。
親の会話力ってとても大切なのです。

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● 親の意見は断定的であってはならない
子供がある事柄について親に質問してきた時、知識のある親は「○○だからよ。」と答えます。
でも、親が1つしか答えを出さないとどうなるでしょう。
子供は「そうか」と納得し、自分で考えることをしなくなってしまうのではないでしょうか。
このような場合は、「お母さんはこう思うのだけど、あなたはどう思う?」と問いかけてはいかがでしょうか。
親の意見を一つの意見として参考にしつつ、自分なりに考え、自分なりの意見を導き出そうとします。

● 体験こそが、より考える力を育てる
子供はいろんなことを吸収しやすいものです。
しかしたくさんの知識があっても、実際に見たり、触ったりなど、実体験する機会は少ないかもしれません。
持っている知識が正しいかどうか確認できるのは、実際に「体験」することです。
例えば、カブトムシについて詳しく知っていても、実際は見たことがない子供の場合、知識だけが先行し、図鑑などに載っていないことは考えることをしなくなります。
でも、実際にカブトムシをみたり、触ったりできたらどうでしょう。
ますます疑問を抱き、その答えを知りたいと思うでしょうから、いやでも考えるようになります。
親はできる限り、体験の機会を作ってあげましょう。
知識だけでは終わらせないということです。

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● 親も子供と一緒に考えてみる
子供を持つ家庭において、日々子育ての悩みや心配事も多いことでしょう。
解決できる問題もありますが、はっきりとした答えられない問題も多々あります。
でも、親だからって完璧な意見は必要ありません。
考えたい、考えていこうという親の姿勢は、子供にも影響します。
子供と一緒に考えることこそが大切なのです。

会話を広げていけるのは、親子間に信頼関係があるからです。
子供は身近な存在である親を信頼しています。
大切なのは、親も子供を信頼してあげること。
子供の悪いところだけ見るのではなく、成長したところ、いいところを探してみましょう。
親に認められていることが、子供の大きな自信につながります。

まとめ

「自分で考えて行動できる子になってほしい」というのは、
親であればだれもが思うことでしょう。
いつか大人になったら自分で考えられるだろうと思っている方もいるかもしれません。
しかし、考える力は、そう簡単に見につくものではなく、時間をかけて見についていくものだと考えられます。
日頃から、身近にいる親がもっと会話を広げられるような言葉かけをしていくことで、自然と「考える子」に育っていくことでしょう。

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