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Let's Groovin'!! オカソウのターン!Vol.19(岡村)

ご機嫌よう。8月ももう三週目の週末ってことで、そろそろ全国の小中高生は溜め込んだ課題に追われはじめている時期ですね。

今年は色々と騒がれつつもフジロックも開催ということで、僕は家で配信を観ながらより一層夏終了ムードを感じております。

暴力的な暑さが憎いこの季節ですが、終わりが見えてくると少し寂しくなるのが恒例で、振り返ってみては「夏らしいことなんもしてねぇ…」と毎年思っている気がしますね。

特に今年は先週あたりに涼しい日が続いたこともありあっという間過ぎてビビってます…

"冷夏が〜続いたせいか今年は〜〜
な〜んだか〜時が進むのが早い〜〜"

てやつですね…

今夏の僕の中での遊びらしい思い出といえばちょこちょこ映画を観に行った程度のものなんですが(もはや夏は関係ない)、先日はプチ話題になってるアレを観に行きました。


竜とそばかすの姫

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言わずと知れた有名監督、細田守の新作ですね。
ちなみに僕は劇場にて初めてmillennium paradeをちゃんと聴きました笑

まずビジュアル・アートワーク面ですが、めちゃくちゃ良いいです。
こちらの物語、超ざっくり言うと過去に母を亡くしたトラウマで塞ぎ込んでいた歌激ウマな女の子が仮装世界「U」の中で再び開花していく的な流れがベースの大筋なんですが、この「U」のディテールが描き込み半端なかったです…
同じ仮想世界を舞台とした「サマーウォーズ」の雰囲気を踏襲しつつ、無機質なデジタルの雰囲気と有機的なファンタジーの雰囲気が絶妙なバランスで混ざり合っていて吸い込まれそうになりました
「サマーウォーズ」と比べると空間の広がりや奥行きの表現が格段にレベルアップしていて流石に技術の発達を感じましたね…

そして主人公の声優を務めている中村佳穂が素晴らしかったですね。歌激ウマは百も承知なんですが、物語終盤が凄まじいです。後半、色んな感情が入り混じった中で歌い出すシーンがあるんですが、声の震わせ方だったり息の吐き方だったりがめちゃくちゃリアルで思わず鳥肌が立ちました…
声優さんではないので会話シーンの演技はまあまあ…って感じなんですが、一度歌い出すと歌唱シーンであるにも関わらず群を抜いて演技力が爆発していましたね…

肝心の内容ですが、個人的な感想としてはちょっと色々盛り込み過ぎな感じが拭えなかったです。というのもこの作品も毎度の細田流で、リアルで起こっている社会問題が数多く取り上げられていたりオマージュや鉄板の下りなどが盛り盛りなんですが、それらのテーマが物語の展開ごとにどんどん切り替わっていくのでオムニバス感が強かったです…

とにかく展開が目まぐるしい割に大筋の進行がスローテンポなことと、包含する要素が多い分それぞれが深掘りされないもどかしさがありましたね…

ただこれ、恐らく敗因は女子高生の主人公に感情移入しきることができず物語と終始一定の距離を取ってしまった僕にありますね…笑
多分主人公視点で観ると全部解決するやつです。笑

テーマが多い分、人によって好きなシーンがかなり異なる作品かと思います。

そんな中でもネット上の誹謗中傷集団で偏った正義を振りかざす暴力性など、現代のネット社会との付き合い方については作品を通して終始掲げられており、老若男女が楽しめるようなクソ分かりやすい映画でもこういったことが主題になる時代なんだなぁと染み染み感じましたね…

マジでスマホ・SNSが完全に普及し終える前にギリギリ青春時代を送れてて良かったなあと思うばかりです…笑

はい、というわけで慣れない映画レビューはこのへんにして本題。

OKAMOTO'Sについて

今回が最終回です。


BOY

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前作「NO MORE MUSIC」からおよそ1年半ぶり、2019年にリリースされたアルバムです。
確かこのアルバム、デビュー10周年目を迎えて初の武道館ライブを控えている時期に出た作品だったはずですね。

「NO MORE MUSIC」で今までの彼らにはありそうでなかったブラックミュージックやソフトロック的な側面を打ち出し、シーンにマッチした形で進化したワケですが、この「BOY」ではまたもやそれを大きく裏切ってきます。

僕的オススメ楽曲

Dreaming Man
Higher
Dancing Boy

https://youtube.com/watch?v=yQQoNxEvtkc&feature=share

まずこのアルバムの一曲目を飾るのが「Dreaming Man」なんですが、めちゃくちゃパンチの効いたロックテイストになっています。前作と打って変わりこちらはリズム隊が非常にストレートなビートで、ベースもどっしりルートで支えるアプローチになっているので、初めて聴いた時は驚きを隠せませんでしたね…笑

サウンド面においてもタイトでミニマルな前作と比べ重厚感が増しているので聴き味の違いも一つコントラストになっているかと思います。

当初は続「NO MORE MUSIC」的な構想があったそうですが、蓋を開けてみるとメンバー全員のモードが原点回帰的なストレートなロックに立ち戻りたい時期だったためこういった作品になったそうです。

ただ、「Higher」で光るベースリフだったり、「Dancing Boy」のような聴き心地の良い歌モノのような音楽性は彼らがリリースを重ねる上で培ってきた表現の経験値そのものなので、初期作と聴き比べると中々グッとくるところがあるかと思います。

また丁度この頃アラサーを迎えキャリアも10年というところで、シーンの波に流されることなく自分達の本当にやりたい音楽を突き通すという大人の余裕と、地道にキャリアを積んで確実な評価を受けてきた彼らの説得力も感じさせられますね。


さて、この翌年にベストアルバムをリリースし10周年を迎えた彼らの新章が始まるわけですが、その一発目として発表された作品がこちら。


Welcome My Friend(EP)

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こちらのEP、自粛期間中に製作された作品らしいのですが、個人的に超オススメです。

僕は1リスナーとして、正直「Let It V」あたりからの方向転換に困惑する節もありましたが、この作品でそれまでの変遷がようやく一本の道筋としてかなり高い完成度で提示された印象です。

僕的オススメ楽曲
Welcome My Friend
MOTEL
History

https://youtube.com/watch?v=djcRSEmnvZ8&feature=share

表題でもある「Welcome My Friend」はMVでも表現されているようにQueenからインスパイアされた雰囲気があったり、「MOTEL」ではイーグルスの「ホテルカリフォルニア」や80年代後半〜90年代前半の邦ロックの匂いが感じられる泥臭いアレンジになっていて、30代を迎えたことで骨太でハードボイルドな渋さが漂いはじめていますね…

デビュー初期の数枚は往年の音楽を踏襲した若き鬼才といった印象でしたが、メンバーが年齢と経験値を重ねたことで自然体のまま等身大で表現できていることが今のOKAMOTO'Sの魅力かと思います。いぶし銀感マシマシです。

他にもニューウェイブ色の強い「Riot」や「BROTHER」を継承したような「History」などOKAMOTO'Sの変遷を少しでも追っていた方なら楽しめるような作品になっているので是非聴いてみて下さい。
個人的に「Welcome My Friend」と「MOTEL」のベースフレーズは特に必聴ポイントです。


そして続く「Young Japanese」以降ですが…

ここからの流れは紹介するまでもないですね😌

今年の年明け頃からデジタルシングルが立て続けに配信されており、いよいよ来月にはアルバムがリリースされているので、僕と共にリアルタイムで追っていきましょう…笑


ということでOKAMOTO'S回は一旦これにておしまいです。
好きなバンドを軽く紹介するだけのつもりが随分間延びしてしまいましたが、ここまで読んでくださった方ありがとうございました。

次回からはまた違う内容を更新していく予定なのでお楽しみに!

サタデーナイトにまたアオウ!!

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