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雑な暮らしの手帖

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日々、出会ったことからつらつら考えたことの覚え書き。
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#東日本大震災

あしなが育英会が編著の東日本大震災遺児作文集が出版されます

 今年は東日本大震災から10年ということもあり、震災をテーマにした仕事が例年以上に多いです。ですが、取材すればするほど、10年という月日が節目ではなく、これからもずっと続いく「震災後の日々」なのだと思い知らされます。  2月19日に発売予定の『お空から、ちゃんと見ててね。——作文集・東日本大震災遺児たちの10年』(あしなが育英会・編/朝日新聞出版)は、震災で家族を亡くした子どもたちの作文集です。  あしなが育英会は、遺児たちの学費支援だけでなく、心のケアにも力を入れて

『私の夢まで、会いに来てくれた』文庫判が2月5日に発売になります

 2018年に発行された『私の夢まで、会いに来てくれた 3.11 亡き人とのそれから』(金菱清ゼミナール編 東北学院大学震災の記録プロジェクト)が、震災から10年になる今年、文庫化されます。  発売日は2月5日。現在、予約受付中です。  この本の編者は、宮城県仙台市にある東北学院大学の金菱ゼミの学生さんたちです。災害社会学をテーマにする金菱清先生のもとで学ぶ、3年生のゼミ生と2年生が、東日本大震災で家族や友人を亡くした方たちに、どのような夢を見ているのか、聞き取り調査

『私の夢まで、会いに来てくれた』と『津波の霊たち』の不思議なご縁

 東日本大震災に関係する本は、震災直後から3年くらいまでの間にはかなりの冊数が出たけれど、その後はポチポチ。被災地以外の人々の興味が他に移るにつれて、新刊は復興やグリーフケアなどに関する専門書が中心になっていった。  そんななか、毎年、フィールドワークのレポートを書籍化していた金菱清先生から相談があり、縁あって私も関わりながら制作したのが、『私の夢まで、会いに来てくれた』だ。震災から時間が経ち、よりいっそう、被災した人たちへの心の寄り添い方がクローズアップされるようになって