マガジンのカバー画像

執筆の独り言

30
取材や原稿執筆などなど、仕事にまつわるできごとで感じたことあれこれの覚え書き
運営しているクリエイター

#あれから私は

言葉を聞いて書く仕事の意味と残酷さ

 朝日新聞出版のnoteで『お空から、ちゃんと見ててね。〜作文集・東日本大震災遺児たちの10年』(あしなが育英会編著)に収録されている一遍が公開されていたので、シェアします。震災でお父様を亡くした女性に、今の気持ちを書いてもらった文章です。  この本のなかで私は当時、小学生だった方たちに取材したのですが、時間が経ったことによる取材の難しさを思い知らされました。以前から信頼関係を築いてきたわけでもなく、ポッと行って聞くということは、ここ1カ月ほどの間、大量に出回っている記事の

震災の「語られない言葉」とは何か。金菱清先生と藤田直哉さんの対談から考える

東日本大震災の「震災の記録プロジェクト」を続けている関西学院大学教授・金菱清先生と、震災文芸誌『ららほら』を発行している文芸評論家・藤田直哉さんの対談が、Yahoo!ニュースに掲載されました。 「言葉にできない思いを抱えている人がいる」――遺族と向き合った研究者が語る、震災から10年 #あれから私は    東日本大震災から10年ということもあり、今年は例年以上に震災のニュースが多いように感じます。ですが、私は、いつも今の時期になると思い出してしまいます。『私の夢まで、会い