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アーサー・コナン・ドイル北極日記5月30日

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5月30日土曜日

朝、デイヴィッド船長が船[ホープ号]にやって来て、氷の状態に関する不安を吐露した。彼が言うには、これ以上悪い状態を見たことがないという。その直後にウォーカー医師が航海日誌を私のために持ってきてくれた。それは船長が親切にも送ってよこしたものだった。 朝、氷の近くで泳いでいる2つの物を見つけた。船長によれば、それは2頭のリクアザラシ[訳注1]であり、非常に珍しい種であり、ズキンアザラシとほぼ同じくらいの大きさだった。我々はボートを下ろして、熱心に追跡した後、銛撃ちはあまりうまく撃てなかったものの何とか2頭を捕獲した。雌と幼獣だった。前者の大きさは約8フィート6インチ[2.6m]。ところでズキンアザラシについて話すと、コリンは体長14フィート[4.2m]のズキンアザラシを仕留めたことがある。そのズキンアザラシはボートを襲ってきて、銛撃ち砲をほぼ真っ二つにしかけた。この小さな獲物を捕獲してから我々に運が巡ってくることを願う。ところで北極圏の動物学の中で最も興味深いことの一つは、デイヴィッド船長が北緯80°で1羽の大きなアホウドリを捕獲したことである。その鳥はいったいどこで生まれたのだろうか。まるで北極の気候が亜熱帯であるかのようだ。

訳注

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