マガジンのカバー画像

暗号通貨研究所

21
暗号通貨に関連するイベントを記事にします。
運営しているクリエイター

2022年1月の記事一覧

Trezorのハッキング方法

はじめにこの記事では、過去に明らかになっている Trezor のハッキング方法についてまとめています。今回は 2 つの事例を取り上げています。 故障利用攻撃を利用したPINの取得コインテレグラフの記事によると、古いファームウェアバージョンの Trezor One はハッキングによって資産を取り出すことができたようです。 このハッキング方法は、Kingpin で知られるハッカー「Joe Grand」氏が YouTube に公開しています。 なぜハッキングしたのか? ある

Multichainで起きた新しい?ハッキング手法

Multichain とは?Multichain は、異なる多様なブロックチェーンが相互に通信するためのニーズをサービス化するため、2020年7月20日に Anyswap として誕生しました。Multichain により、ほとんど全てのブロックチェーンが相互運用できるようになります。Ethereum のようなチェーン(例:Binance Smart Chain)、Ethereumにファイナリティを求める異なる Layer 2 チェーン(例:Polygon)、パラチェーンのネッ

暗号通貨取引所【LCX】ホットウォレット侵害で680万ドル流出

リヒテンシュタインに本拠を置く取引所LCXは、2022年1月8日、ホットウォレットの 1 つがハッキングに遭ったと発表しました。盗まれた資金は LCX ホットウォレットから流出し、ハッカー(複数かも?)が管理する 1 つのアドレスに転送されたと報告されています。 ハッカーが盗んだ通貨は LCX、USDC、SAND、LINK、QNT、ENJ、ETH、MKR の 8 つです。その後、ハッカーは盗んだ資産を DeFi サービスを利用して ETH に変換するために移動させました。盗

Crypto.comのハッキング事件について

今回は、2022年1月に起きた暗号通貨取引所 Crypto.com がハッキングされた事件を紹介します。 事件の概要2022年1月17日、暗号通貨取引所 Crypto.com は、「2FA(二要素)認証操作がユーザーによって入力されることなく取引が承認されていた」という疑わしい活動を検出していました。サイトは問題を調査するために 14 時間すべての引き出しを停止しました。この被害によって発生した被害は以下のとおりです。 ETH(イーサリアム):1500 万ドル(約 17

Selfish-Mining攻撃って2010年からあったみたいです。

Selfish Mining に関する情報を漁っていたところ、Mining Cartel Attack(マイニングカクテル攻撃)という攻撃を見つけました。Selfish Mining の前身みたいなもので、2010年に提唱されています。 https://bitcointalk.org/index.php?topic=2227.msg30098#msg30098 「マイニングカルテル攻撃」では、ネットワークの計算能力の相当な割合(必ずしも 50% ではない)を持つ相当数の「