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うちなーぐち(おきなわ語)を「方言」と呼ぶのは自己否定!私の琉球諸語説明動画も紹介#9

さて、2012年頃に頼まれ作成した、私がうちなーぐち(おきなわ語)で琉球諸島の6つの言語の説明をする動画のリンクが下記です。

うちなーぐち、日本語、英語の3つの字幕を付けましたので全世界に拡散御願さびら(お願いします)。

この動画で説明する琉球諸語(奄美語、国頭語、おきなわ語、宮古語、八重山語、与那国語)は6つの言語の総称です。

そして琉球諸島の言語を方言ではなく「言語」だと認識し、危機言語だと扱う3つの世界的に有名な機関を紹介します。

1 ユネスコ(国際連合教育科学文化機関、United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization U.N.E.S.C.O.)
ユネスコは2009年2月、日本には8つの危機言語があり、その6つは我が琉球諸島にあると発表しました。それを受け、作成したのが動画中にある琉球諸語言語地図です。

2 エスノローグ(Ethnologue)
エスノローグはSIL Internationalというキリスト教普及を行う非営利団体で1934年に創設されました。歴史があり世界の言語数も調査しています。2023年5月29日現在で7,168言語が存在するとウェブサイトトップページにあります。

3 The Endangered Languages Project
これは危機言語プロジェクトという名のもとにGoogleが支援しハワイ大学などが運営するサイトです。このプロジェクトメンバーから頼まれ私はこの動画を作成しました。上記サイトの中にある検索でSouth-Central Okinawanと入れ、その中の resourcesの中のVideosに私の動画が収められています。

繰り返しますが、この3つの機関は世界の言語を調査する機関でうちなーぐちを「おきなわ語」として扱っています。

ぜひ分かってほしい、気付いてほしいのが我々の言語は「沖縄方言」ではなく「おきなわ語」として扱われている事実です。

学術的には「方言」であり「言語」とも言えますが、それは私に言わせれば詭弁であり、我々の言語を棄損していることになります。

世界は我々の言語を「おきなわ語」として認識していますし、うちなーんちゅ(おきなわ人)の私は、私の言語を「方言」と呼ばれ定義することに憤りと差別を感じます。

私は今まで日本や我っ達うちなー、琉球でのうちなーぐちの認識を苦々しく思ってきましたが、ここではっきり言います。

うちなーぐち(おきなわ語)を「おきなわ方言」とか単に「ほうげん」と呼ぶ事は私のプライドも傷つくし、我々うちなーんちゅを差別することになります。

こういう事をきちんという政治家や学者が、残念ながら我がうちなーにはほんとに少ないです。

我々の言語を「おきなわ方言」としたのは、1879年琉球国を侵略・支配した日本の御用学者が、我々うちなー、琉球人を日本人として兵隊に仕立てあげ、日本のために潔く死ぬことをいとわない、そういう人材を作るために間違った考えを押し付けたからです。

我々、うちなー、琉球人が自分たちの言語に誇りを持つことは日本にとっては不都合です。

ですから日本語より劣った言語「沖縄方言」「琉球方言」だと定義する必要があったのです。

ただ、最初の頃はそういう意図があったのにも関わらず、その間違った考えは現在でも引き継がれ、私が接してきたほとんどのうちなーんちゅ(おきなわ人)・琉球人は自らの言語をいまだに「沖縄方言」、もしくは単に「方言」と呼び続けています。

この完全に間違った、歪んだ「沖縄方言」という考えは我々うちなー(おきなわ)・琉球の学校現場にも受け継がれます。

それが悪名高い「方言札」です。

方言札

この「方言札」という最悪の罰は、なんと戦後も続けて用いてしまいました。

その結果、現在琉球諸島に住む琉球の言語のNative Speaker(母語話者)達は学校教育にて先生に殴る蹴るの体罰という名の暴力を受けたり、叱責などをされ、それがトラウマとなり、自らの言語を話すことをやめてしまいました。

ここで間違っていけないのは先生達は悪くないということです。

そういう間違った先生達を作ったのは日本の差別、そして暴力を振るわれるかもしれないという恐怖から守ってあげたいという歪んだ愛情表現だったのです。

こういうとんでもないことはイギリスならウェールズ、スペインならカタルーニャ、アメリカならハワイなどでも起こっています。

我々の誇り高き言語であるうちなーぐち(おきなわ語)を「沖縄方言」「方言」と呼ぶのは自らを虐待しているのと同じことで先祖に申しわけがたちません。

今すぐにやめましょう!

ただし、ここで理解してほしいのが我っ達しーじゃ方(先輩達)を責めることはやめて下さい。

戦前・戦後、学校教育で間違った考えを徹底的に押し付けられた結果「沖縄方言」「方言」と言ってしまっているだけなのです。

こういう負の歴史をもっと語り、我々うちなー・琉球の未来を明るくしていきましょう。


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