『ガールガンレディ』が終わるまで働かないことにした(ネタバレ少々)

クズか俺は。
いや、先月熱中症になってから、どうも体調が優れないし睡眠相が後退通り越してぐちゃぐちゃ(12時就寝→22時起床とか)になるしで、早期の社会復帰が難しいんですよ。だったら最終回までリアタイしようかと。通勤の朝にYouTubeで6話見てガチ凹みしたやらかしは繰り返したくないし。
それに……『ガールガンレディ』のことをあれこれ考えてると体温が上がるんですよ。大人の知恵熱ってやつね。ここまでガチハマりして、全話視聴しようとしてるドラマって、『数学女子学園』(2012年日本テレビ)以来かな。「お前は女子が入り乱れるドラマならなんでもいいのか」と問われれば「それでお前に迷惑かけたか?」と開き直るしかない。


さて、第9話がオンエアされた。

ガールガンファイトを操っていたのはFFF店長(濱田岳)。勘のいい人は2話での松子との会話シチュエーションで、二人が旧知の関係であること、店長がファイトをモニターしているらしいことでピンときてたと思う。俺はわからんかったよ。なぜ、どうやってモニターしてんの? とは思ったけど。

で、どうやら店長は宇宙人あるいはそれに類するものらしい。
考えてみれば、パラレルワールドを自由に行き来できて、かつそこに任意の物体を送り込んだり送り返したりできて、プラモデルの銃に殺傷能力を付加できて、人間の存在を消去したり非生物であるプラモデルであるところのレディコマンダーを人間にできたり、……多元宇宙論の証明もできていない現代の地球人類の文明では不可能なことばかりなんだから、未来人や宇宙人、超文明の介入があることは明らかだったよね。
後出しジャンケンの恥を忍んでいうと。「これ、黒幕が宇宙人だってことで収めそうじゃね?」とツイートしようと思ったことはあった。「いやいやいくらなんでもそれは」という反応が怖くてできなかった。勇気を出していれば今ごろは〈神〉だったのに、凡人にその壁を越えるのは無理だった。

ただ、たとえば社会時評などで日本人研究者が「日本人は……」という言葉遣いをすることもあるので、短絡的に店長=宇宙人と結論づけるのは早い。

もう一つ出てきた大きな存在が、記憶改竄システム。
これは曲者というかチートというかトンデモというか、これがあればなんでも出来る、という点では『機動戦士ガンダム』に後付けされた〈ミノフスキー物理学〉なみ。どんな謎も「それは記憶改竄システムのしわざ」で押し切れるし、極端な話、「小春含め、あの学校の全員が記憶改竄システムで〈人間である〉記憶を植え付けられた元ガールガンレディ」とすることも可能だ。それならば、一つの学校に大勢のプラモ女子がいる謎が解ける。

そんな感じで、「なんだ、やっぱ店長が黒幕か」という感想が大半のようだけど、俺はもう一ひねりあるんじゃないかと思う。

店長が「設定」というワードを多用したことから、彼は単に「設定」の執行者、実行犯であるとも考えられ、主犯あるいは共犯たる管理者が別に存在することはありえない話でもない。もう一歩踏み込んで、店長も真の黒幕、〈プラモデルに魂を込められると言われる〉伝説のモデラーM太郎が作ったプラモデルかもしれないという予想も立つ。

じゃあM太郎は誰か?
鍵は次回予告にあった小春のセリフ。
「あなたが愛したのはプラモデルじゃない」
「M太郎なんですね……」
これを同一人物に向けたものとしたら、それは守山先生(和田雅成)ということになる。少なくともこれまでの描写からして、店長より適合すると思う。
では、別の人物に向けたとしたら。

一つ目は、やっぱり守山先生だと思う。その場合、彼がM太郎だと考える方がわかりやすいのだが……二つ目のセリフが問題になってくる。
これは、意外な人物に向けて発せられたものではないかと思う。
これまで登場しなかった者が突然現れて事態を収拾するのは考えにくい。一応『超電磁ロボ コン・バトラーV』(1976年NET→テレビ朝日)という前例があるけれど、視聴者の置いてきぼり感は相当なものがあった。放送スケジュールの調整の都合があったらしいが、〈3クール先まで決まってる〉といわれる現在では考えられない手法だろう。

すると、残るピースは星宮先生(朝比奈彩)しかない。
ないんだけど、彼女には何も知らない一般人か、絡んでいるならば、
〈M太郎を愛してしまった最初のガールガンレディ〉
くらいの立ち位置がほしい。それならば上の一つ目のセリフと対になるし、最初のガールガンレディがシステムと運命を共にしてすべてを終わらせる……なんて展開も悪くない。
逆にとんでもないワルモノで、
「先生……覚えてますか、夏先輩……陸上部で……全国目指してた……」
「ええもちろん。かわいそうなことしたわねオーッホッホッホ」
なんて胸糞もナシではない。夏先輩といえば、秋帆が夏先輩の銃を受け継いで使ってるの泣けるよね。

何にせよ、小春とアリスと松子のレジスタンスが成功することだけを祈っている。できることなら過去メン含む全員が人間に戻って、夏先輩の全国大会の応援に行ってほしい。その後全員でプラモアラモードやってくれたら、きっと伝説になる。色々な意味で。


ああ、妄想が止まらない。また体温が上がってきた。
これだけ熱くなれる作品、生きてるうちにあと何度出会えるかわからない。
徹底的にしゃぶり尽くさないと。


(追記)
寝る前に公式見るか……で、思わず最終回のあらすじを見てしまった。
https://www.mbs.jp/girl_gun_lady/episode/
(ネタバレあり|)












伝説のモデラ―M太郎が作り出した「ガールガンレディ」を買いそろえ、「ガールガンシステム」世界を作り出した、店長(濱田岳)。

なんと店長はM太郎ではなかった。プラモでもなかったみたい。
これはこれで新たな謎が生まれる。
店長(仮に〈プラモ星人〉としよう)はなぜ「M太郎の作ったプラモによってデスゲームシステムが作れる」ことを知っている/知ったのか。
別のプラモ星人の存在を感じる。

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