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【A-1 グランプリ】日本で一番、阿座河村に近い場所はどこだ!?

46億年ぶりに書くnote記事。今回のお題はずばり、「日本で一番、阿座河村みたいな村はどこか」です。

あと数日後に迫った霧雨が降る森リメイク発売。その前祝いとして、このしょうもない企画をやっていこうと思います。
そもそも創作物に出てくる村なんて架空のものに決まってるでしょ!…というツッコミはごもっともなんですけど、一度気になると止まらなくなる性分なので、私なりに調べてみました。

そして先に結果を発表すると、見事グランプリに輝いたのは
「和歌山県 日高郡 (旧)中津村 (現在は日高川町)」
です。

…いやどこ!というツッコミはさておき、なんでそうなったのか、これから説明します。

まずはリメイク前のフリー版の『霧雨が降る森』から読み取れる、阿座河村の情報について整理してみます。

・所在地は「××県××郡阿座河村」
→少なくとも、北海道・東京都・京都府・大阪府ではない。
→阿座河村は(設定上)独立した市町村である。(なぜなら、例えば阿座河村が   どこかの市や町の中の一つの地域に過ぎないのなら、所在地の表記は「××県××郡××市阿座河村」などのようでなければいけないから)
→『霧雨が降る森』の舞台は1990年代であるため、平成の大合併での統廃合以前の市町村を見ていかなければならない。
・村に電車は通っておらず、最寄り駅は無人駅
・最寄り駅からバスがあったが廃止になった
・駅から村までは、望月巡査が「村まで送ってあげよう」と思える距離である
・山に四方を囲まれ(「山奥に突如として存在する村」)、主な産業は林業のみ
・バスやコンビニ、民宿すらない
・付近に中学校がある
→佐久間曰く、「学校の子がうろついている」ので付近に中学校があると推測。
・「私の住む町から何度か乗り換え」なければたどり着けない、「ずいぶん遠く」にある場所である
→村の役人がシオリちゃんを見て「見たところ君は都会から来た子だろう?」と発言しているので、恐らくシオリが住んでいるのは都会であり、そして阿座河村に行くためには、都会から複数回鉄道を乗り継がなければいけないと思われる。つまり都市のちょっとした郊外、というレベルの場所ではないのではないのだろうか。
・夜光石が採掘できる
・母親のいない子どもを「かかなしご」と呼び、「おがみさま」を「おがみさん」と呼ぶ
→この「かかなしご」という言葉は、回想の中で幼少期の須賀君をイジメる子どもたちが発した言葉である。また「おがみさん」は須賀君やシオリちゃんのおじいさん(神崎敬一郎)が「おがみさま」のことを言う際に出てきた言葉である。「ことりおばけ」のような土着信仰があれば、なお良し。

以上が阿座河村をに似た場所を探す上での手がかりになります。
そしてこれらの点を一番多く満たした場所が、先の村だったわけです。

しかし正直、最後の2点についてはあまり調べを進めることができませんでした。
まず夜光石についていえば、そのような光る鉱石が採掘される場所というのは限られていそうなものですが、その場所は日本にあるのか、またあるのならどこなのか、調べきることができませんでした。
また「かかなしご」という言葉も、何か方言めいたものを感じたのでピックアップしたのですが、どこの方言なのか、そもそもそれは方言なのか、これも不明のままになってしまいました…。
しいて言えば「おがみさま」のことを「おがみさん」と言っていたのが、関西地方の方言ぽかった(現に関西の方はえびす様のことを「えべっさん」と呼んだりしているらしい)ので、これは参考にしました。あと原作者である真田まこと様が、自身のサイトの中で、作中に登場する村の資料館のモデルは和歌山県新宮市にある西村伊作記念館であることを公言なさっているので、これらを踏まえて、関西の中でも紀伊半島に狙いを定めました。
もっとも、作中で関西弁を喋るという描写は一切ないので、この部分については自分でももモヤモヤしたままですけど…。まあ、何せ情報が限られているので仕方ないですね!!(諦め)

そして和歌山県 日高郡 (旧)中津村 (現在は日高川町)は以下の通りに条件を満たしています。

・村内に鉄道は通っていない
・最寄り駅は紀勢本線 道成寺駅 (無人駅)
・駅から村の中心部まで、約16km(車で約18分)
・山に四方を囲まれ、主な産業は林業(木材、備長炭)
・付近に中学校がある(現・日高川町立中津中学校)
・都会である大阪から遠く離れており、行くためには複数回の乗り換えが必要

ちなみに、バスはコミュニティバスが現在通っており(本数は一日に数本のみ)、また村内に複数個所の宿泊施設が確認できました。コンビニはありません。
正直この村以外に候補に挙がった村は和歌山県だけでなく、他に三重県や奈良県にもあり、合わせて3,4個はあったのですが、さすがにバス・コンビニ・民宿が全くない村というのは無かったです…。
そして候補を絞る際には、先に挙げた条件だけでなく、「いかに周囲が山に囲まれているか」や「一見した時の村の規模感」も考慮しました。
そしてここで、栄えあるグランプリに輝いた(旧)中津村について、どのような場所なのか見ていきましょう。

引用:https://www.gsi.go.jp/KOKUJYOHO/gappei_index.htm↑

中津村は総人口約2500人(2004年11月当時)、そしてこの村出身の有名人としては江戸時代の浮世草子や人形浄瑠璃作家であった井原西鶴がおり、さらにこの村にある和歌山県立日高高等学校中津分校は甲子園出場経験があります。すごいですね…。
しかし2005年に川辺町・美山村と統合して現在の日高川町となりました。
(Wikipedia 調べ)

村の様子が↓ です。

澄み渡る青い空に白い雲、そこに新緑が映えて、のどかで良い景色ですね。
ちなみに↓が最寄り駅の道成寺駅と『霧雨が降る森』に出てくる駅との比較です。

引用:https://sta.nuttari.net/jrw/kisei/dojoji


…と、ここまで書いてきたわけですが、結論。

阿座河村は日本のどこでもない、私たちの心の中にある

ここまでダラダラと「日本で一番阿座河村に近い場所は~!」とか書いておいて何なんですけど、やっぱりいくら似た土地を探しても、原作の村には及ばないんですよね。(当たり前)
今度のリメイクでは村内を探索したり、村人と交流をしたりするイベントもあるらしいですし、阿座河村を体感するためには、そこで思いっきり楽しんで、私たちの記憶に刻み込むというのが一番良いのかもしれません。

ここまで読んでくださって、ありがとうございました👋


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