BB_はねバド_ダンドー

先生と教え子のトリセツ:二次元のトリセツ

先生と教え子に燃えろ!

主人公がある競技のプロと出会ってその競技のめり込んでいく、みたいな物語めちゃくちゃ熱いですよね。大好きです!

というわけでどうも少年漫画大好きなスーパーカブです
その道のプロとの出会いからどんどん成長していく話って本当に数えきれないくらいありますよね。でもありがちなんてとんでもない。宝の山です

なので今回は先生と教え子の関係がめちゃくちゃ熱い漫画を3本立てで紹介
この記事を書くためにパラパラと名場面だけ読み返したりしましたがほんの5ページほど読んだだけで泣きました
溢れる面白さを伝えるためにバリバリネタバレしてますがご容赦を。序盤だけに情報をしぼって上手く伝えられるほど文章が上手くないですし、そもそもネタバレした程度で面白くなくなるような作品じゃないですし!!! 3作品合わせて20回は読み返してますが毎回泣いてますよ

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ギャラリーからの心からの拍手は、一つのトロフィーよりも勝る DANDOH!!

まずはひたすら競技を楽しみ上を目指し続けるゴルフ漫画「DANDOH!!
これぞTHE少年漫画と言いたくなる王道ど真ん中です

画像は新装版
20年前の作品(新装版でも14年前)なので
紙の単行本は中古品しかなさそうで残念

裕福でない父子家庭で育った熊本の野球少年、青葉弾道(あおば ただみち・愛称ダンドー)がゴルフは儲かるという情報に釣られて手を出し、どんどんのめりこんでく物語です

先生ポジションは元世界一のプロゴルファー新庄樹靖(しんじょう みきやす)
現在は心臓の病気を患い隠居中ですが、ダンドーとの出会いから指導者として再びゴルフの道を歩み始めます

さらにもう1人先生ポジションが
不祥事でプロ免許を剥奪された赤野拓也(あかの たくや・愛称拓さん)は最初は敵として登場しますが、ダンドーの自由で濁りのない情熱に触れることでかつての熱を取り戻してきます

そんなDANDOH!!の魅力はなんといってもキャラの在り方
決して根性論で済まさず理にかなったハードな練習を課す新庄先生に、ただ実践する背中だけを見せて世界を広げてくれる拓さん
他にも野球の才能に溢れていたのにゴルフを始めるダンドーについてきてくれた幼馴染2人や、拓さんのように始めは敵として登場しながらもいつしか中身になっていたキャラがたくさん出てきます
読んでると本当にダンドーは人に恵まれたなと感じるんですが、当たり前もああり前なんです。だってダンドーが何よりも魅力的なんですから
脇目も振らずにゴルフに打ち込んで、すべてを楽しみ、誰よりも人を愛する。こんな人間が愛されないわけないですよね

そしてダンドーは地元の大会への出場や、プロの試合でキャディー(選手を付きっきりでサポートする役目)を務めるなどの経験を経て、シリーズの終盤についに全英大会(ゴルフの最高峰の1つ)に出場します
待ち受けるのは世界最高峰のゴルファーたち。当然新庄先生や拓さんもいます
ずっと師事し続けてきた先生に今まで学んだことのすべてをぶつける。これ以上の先生孝行はありません!
そして世界はダンドーの次の世代。ネクストジェネレーションへと・・・

というわけで
DANDOH!!」(無印)全29巻
DANDOH!! Xi」全15巻
DANDOH!! ネクストジェネレーション」全4巻
気になった方はぜひサンプル立ち読みだけでも!!!!


俺、教師になって、剣道やってて本当に良かった……
BAMBOO BLADE

お次は剣道を通して伝播する愛の話「BAMBOO BLADE
ちょっと珍しい指導者目線の比重が重めの作品です

こっちも既に連載開始が10年以上前の作品。全14巻
僕が読み始めたのが5巻なのでちょうど10周年くらいです

BAMBOO BLADEは先生と教え子のW主人公

自分の生活で手いっぱいなダメな大人の典型である剣道部の顧問、石田虎侍(いしだ とらじ・愛称コジロー)と実家が剣道場だからというだけで理由もなく剣道を続けてきた天才剣道少女の川添珠姫(かわぞえ たまき・愛称タマちゃん)の2輪で物語は進みます

このコジローが本当にダメな大人。物語の序盤では先輩との賭け事のために部員を集めて練習試合を組もうとします。それを除いてもとても大人と呼べないほどに頼りないです
でもそんな自分が良くないことだけはわかってるんです。もっともっと成長しなければならない。その自覚だけで主人公の素養は十分です

一方タマちゃんという存在もほんとに不安定です
幼少期に母親を亡くし、父子家庭で実家の手伝いとして続けてきた剣道は完全に生活と一体化
唯一趣味といえるのは子どもの頃に大好きだった戦隊ヒーローでその影響で高校1年生になった今でも正義の味方に憧れている
あまりにもパーソナリティが薄いです。加えて交友関係も広くなく、タマちゃんという輪郭を定義してくれる存在も乏しい
そんなタマちゃんですがコジローと同様に、剣道部に入部したことでどんどん新しい体験をしていきます
初めての先輩、初めての団体戦、初めてのチームとしての敗退・・・
そして何よりも大きかったのは初めての同年代との試合での敗北
大の大人の中でも特に秀でた実力者に負けることこそあっても、同年代に負けたことはなかったタマちゃんに訪れる初めての敗北
タマちゃんは自分を負かした相手が、さらなる実力者との戦いの中で涙を流すほどに剣道を楽しむ姿を目の当たりにします
そこでタマちゃんの中に初めて起こる疑問。自分はなんのために剣道をやっているのか。なんのために剣道を続けるのか

もう最高です。競技と生活が一体になるほどの天才(実際は努力の塊ですが)に芽生える初めての自意識
ずっと真っ白だった天才が人間らしさを獲得して成長する瞬間が本当に本当に大大大好きです!

そして物語の終盤。コジローもタマちゃんも様々な人の人生に触れてきて、タマちゃんが1つの答えを出します

「先生になりたいです。(中略)コジロー先生みたいな先生になりたいです」

このページ見るだけで泣きます。BAMBOO BLADE14巻分の物語のすべてがこの場面に詰まってるんです
強さだけならコジローなんて視界にも入らないタマちゃんが1人の人間としてコジローの在り方に尊敬を示して、そんな人間になりたいって言うんです。大人としてこんなにも幸せなことは他にありません

BAMBOO BLADE14巻分で起こったすべてのできごとに価値がありすぎて本当にこのセリフの価値の100%を伝えられないのが惜しいですが、もうだからこそ読んでほしいです
戦う意味を見つける物語で、大人になるということを教えてくれる物語で、1人の人間として幸せを掴む物語なんです

(ちなみになぜ前置きが愛の物語なのかはぜひ読んで確かめてみてください
 ここで語るには余白が足りなさすぎる)

BAMBOO BLADE」全14巻


白帯の向こうに見える相手の姿って、自分の心だよ
はねバド!

最後は教え子、教え子、先生のトライアングル「はねバド!

今回紹介する中で唯一続刊。goodアフタヌーン連載で既刊11巻
3/7頃に最新12巻発売

高校の女子バドミントンを舞台に、全国九の実力を持つがバドミントンを嫌がる羽咲綾乃(はねさき あやの)、同じく全国区でありながらスランプに悩まされる荒垣なぎさ(あらがき ──)、大学生でありながら母校のバドミントン部コーチとして優秀な選手の育成を目指す立花健太郎(たちばな けんたろう)の3人を中心に、競技を通して成長する物語

なんですがややこしいのが1巻が(個人的に)めちゃくちゃとっ散らかっていて、全然面白くないんです
僕ははねバド!の1巻が発売したときに表紙に一目惚れしてすぐに買って読んだんですが、主人公3人は誰もが身勝手で全然前向きじゃないし、試合シーンも羽咲の実力のお披露目ばかりで、期待していたバドミントンとしての戦略性が全然なかったんです
上を目指す主人公大好きな僕としてはこれはあまりにも面白くなくて続きも買いませんでした
で、転機があったのは5巻が発売された頃
まとめサイトで「この漫画、絵が変わりすぎwwwww」みたいな記事で話題になっていたのがこのはねバド!

当時話題になった表紙
上の1巻の画像と同一人物(肉体改造とかもしてないです)

これと何枚かの内容を撮影したものを見てみたら、まあめちゃくちゃ迫力ある絵で。1巻あんな微妙やったのになんでやねん!ってツッコミながらすぐに2巻買ってきました
そしたら2巻からもうめちゃくちゃ面白くて

話の大筋としては母校(高校)のバドミントン部のコーチとして金メダルを取れる選手の育成が目標の立花健太郎(たちばな けんたろう)と主将でありながら自身のスランプに悩み続ける荒垣なぎさ(あらがき ──)、突然現れた天才少女の羽咲綾乃(はねさき あやの)の3人の主人公を軸にバドミントンを通して人間として成長するという物語

なんですが1巻時点では健太郎の情熱が空回りしかしてなかったり、なぎさがスランプに悩むあまりすごく身勝手だったり、羽咲の精神年齢が幼くてめちゃくちゃわがままだったりと自分的主人公らしさが足りなかったわけです

ところが2巻で一転、健太郎が身勝手ななぎさを諫めるために練習試合をするシーンで、高身長から放つスマッシュが決まらないなぎさに対して、同じく選手時代に高身長が武器だった健太郎が「高身長なだけ体重は重くて、それを支えるためのトレーニングをこなしてきたんだもんな」って諭したり、実際にすごく強いところを見せたりともうめちゃくちゃカッコいいとこを見せつけてきて
それでなぎさも自分の努力の価値を再認識して調子を取り戻すのがめちゃくちゃ熱くて、2人とも一発で好きになっちゃいました(ちょろい)

主人公の内2人が立ち位置が定まったことで構図も変わります
それぞれが身勝手なことをしていた1巻とは打って変わって、まっすぐ上を目指す2人と実力はありながら奔放に生きる天才という構図になって、立ち位置のギャップによってどんどん魅力が出てきます
さらに羽咲が実は母親がいなくて祖父母の家で暮らしていて、性格の幼さやバドミントンに向き合う姿勢もそこに起源があったりも判明。全員の事情を理解して好きになっていきます
(今回おすすめしているの全部母親がいないですが本当に偶然でそういうマニアとかじゃないです)

そうしてようやくスタートライン。物語は県大会編に突入
ここから王道のスポーツ漫画らしく怪我のリスクを抱えながら強敵と戦うなぎさルートと、引き抜きなど羽咲という天才(+さらには羽咲の母親の影)をめぐる物語の2軸で展開
そして県大会決勝、なぎさと羽咲がぶつかります
実力で勝る羽咲に、健太郎との出会いやスランプの脱出など精神面の成長で食らいつくなぎさ
そして極限まで競った勝負の中でなぎさが言い放ちます

「この白帯の向こうに見える相手の姿って、自分の心だよ」

ネットを挟んで1対1。シャトルのやり取りは会話で相手と互いに影響を与え合わずにはいられません
同じ競技をする者として伝えられる気持ちを伝えて教えられることをすべて教える、もうこれって先生と教え子同然です
先生が教え子から教わることもあるんですから決して一方通行はありえません
人と人がいて互いに影響しあう。物語の本質ですし、少年漫画にも欠かせない最重要な要素です

そして2人の決着から現在連載中の全国大会編へ
ここはまだまだこれからが面白いところなのでどうなるかわからないです
再びなぎさと羽咲が戦うのか、はたまたこれまでの物語で出会ってきたライバルが立ちはだかるのか
もうすぐ発売の最新刊が楽しみで仕方ないです

(なぎさと羽咲の話に夢中になって忘れてましたが、対戦相手の高校にも魅力的な先生と教え子の関係が出てくるのでぜひぜひぜひ!)

そんな「はねバド!」全11巻はなんとamazon電子書籍版1巻が現在無料!
1巻微妙っていった後にオススメするのもなんですが2巻以降は本当に手放しにオススメできるのでぜひぜひぜひ!!!

さらにはねバド!は2018年夏にアニメもやるのでそっちもぜひぜひぜひ!


先生と教え子の話最高!!!

というわけで先生と教え子の関係が最高な漫画3本でした
いざ書いてみるとエピソードを最初から説明しないとこの名ゼリフの価値は伝えられないなとか、語りたいエピソードしかないなとかでしっちゃかめっちゃかになってしまいました。オススメしたい作品も3本じゃ全然足りませんしね
ただ1つだけ伝わってほしいのはどの作品も本当に本当に本当に大好きで何回も読み返して毎回感動してるほど面白いんです!
この記事を読んだ人の中で1人でもこの熱量が伝わって作品に手を伸ばしてくれたらいいなとか思いつつ締めたいと思います

おまけ:今回のタイトルが「師匠と弟子のトリセツ」じゃなかったのはとある大好きな漫画を紹介するのにとっておくためだったり・・・。それもその内紹介したいなと思ってます

おまけのおまけ:今回の記事はnoteさんが企画された#今週のお題の「2018年オススメのマンガ」というテーマに合わせて書いたんですが2018年時点でやってる作品がはねバド!しかなかった・・・

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今のところスマホゲーについてがメイン。漫画とか映画も好きだからそっち系もつぶやきたい